社団法人の作り方

法人を作ってみたい人向け、一般社団法人設立で準備するモノと作り方の流れ

こんにちは!縄跳びパフォーマーのまっちゃん(@macchan8130)です。

「法人」ってなんか難しそうなイメージですよね。

役所に届け出とか、行政書士だの司法書士だの、自分も関わることはないと思っていました。でも名古屋なわとびスクールをスタートさせてから「もしかして法人を作ったら面白いかも?」と気付いたんです。

法人だと銀行口座が作れるとか、名義を使えるとかのメリットも有るようですが、なにより法人を設立した!という覚悟をしたかったんですよね。

思い立ったが吉日。予備知識ゼロで「一般社団法人日本なわとびアカデミー・JJRA」を設立したので、これから法人を作ってみようかな?という人はぜひ参考にしてください。

なぜ一般社団法人にしたか?

一番簡単に作れる法人が一般社団法人でした。法務省のページにも簡易な設立要件と記載されてるだけあって、個人が思い立った勢いでも設立できる手軽さがあります。

参考ページ:一般社団法人及び一般財団法人に関する法律のパンフレット

もちろん株式会社やNPO法人などを創るのに専門家にお願いもできますが、自力でなんとかする法人なら一般社団法人がオススメです。

一般社団法人の準備リスト

まずは順番に準備するモノを見ていきましょう。行政に提出する書類なので不足や不備があるとやり直しになるので、気をつけてください。(実際に自分も何度となく・・・)

準備が必要なモノは以下の通り。

  • 定款(3部)
  • 法人用の印鑑
  • 印鑑証明
  • 登記用の書類一式(※あとで記載)
  • 申請。登記の手数料(※あとで記載)

では順番に書類の準備の仕方、記載方法、登記から銀行口座開設までを見ていきましょう!

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定款を作る

一番初めに自分が準備したのが定款でした。

定款(ていかん)

会社,公益法人,社団法人の組織,活動を定めた根本規則またはこれを記載した書面。会社をはじめ,各種社団法人を設立するときは必ず作成しなければならない(→設立)。
引用:コトバンク

でもゼロから作るなんて無理ですよね?しかも独特な表現なんかもあったりして。

安心してください。法務局がキチンとゼロから作る人向けのテンプレートを公開しているので、ここの内容をあなたの社団法人に合わせて加筆修正すれば問題ありません。

商業・法人登記の申請書様式:法務局

素人でも作れる「一般社団法人設立時の定款」作成の流れと注意点

2017年4月12日

実印と印鑑証明書を取る

定款を作成する時に必要になるのが「実印」です。そして実印であることを証明するための「印鑑証明」も同時に準備する必要があります。

実印は個人のモノを持っていればOKですし、もしない場合も各市区町村で「印鑑登録」ができます。

印鑑登録に関する手続き -名古屋市-

印鑑登録には調査確認のため土・日・祝日を除き3日前後かかりますので、日にちに余裕をもって手続きにお越しください。本人が申請し、運転免許証、日本国旅券、顔写真付きの在留カード、マイナンバーカード等の本人確認書類により本人の確認ができる場合は即日登録することも可能です。

引用:名古屋市 印鑑登録申請

定款には最低でも2名の実印と印鑑証明が必要なので、あなたともう一人(法人も可)の実印と印鑑証明もお忘れなく!

法人用の印鑑を作る

意外と忘れがちなのが印鑑の作成です。発注してから時間もかかるので、社団法人用の印鑑を忘れないうちに頼んでおきましょう。

自分の場合は、

  • 実印
  • 銀行印
  • 代表理事印

の3つセットをネットで発注しました。オンラインで全部完結したし、時間と手間を考えれば割安でした。

一般社団法人の法人印鑑を作るのはいつ?ネットで印鑑の注文する方法

2017年4月12日

一般社団法人作る流れ

さぁいよいよ社団法人をつくる準備が整いました。次はいよいよ「登記」から法人が動き出すまでの流れです。

公証人役場に認証を受ける

一番最初にやるのが聞き慣れない「公証人役場」という場所での認証です。

あなたが作成した定款がどれだけきちんと作られていても、法律的な効力を持っているわけじゃありません。公証人と呼ばれる人に「OKでーす」と太鼓判を押してもらって、初めて公的な文書となるんです。

公証人役場はあなたのお住いの市区町村で一番近い場所で構いません。日本公証人連合会HPで検索して予約をしましょう。予約の仕方は公証人役場によってマチマチですが、電話でやりとりをすることが増えるので必ず携帯番号を伝えるようにしましょう。

公証人役場は遺言や土地の権利など様々な業務をしていますが、社団法人の定款は「私文書の認証」という業務になります。

持ち物としては、

  • 作成した定款 3部
  • 印鑑証明
  • 委任状
  • 実印(可能であれば)
  • 手数料(5-7万)

です。とくに忘れやすいのが委任状ですね。

公証人役場には原則設立する理事全員で訪問するんですが、仕事などであなた一人、もしくは別の人にお願いすることもありますよね。この場合は「あなたに私の意思を託しますよー」という意思表示をする委任状が必須なんです。

あと可能であれば実印を持っていくことをオススメします。実印を持っていれば軽微な不具合が見つかったときの訂正印として使うことができ、簡単な修正が効くからです。

ちなみに自分は書類の不具合が見つかり、一回ではうまく行かず二回ほど公証人役場に訪問しました。

公証人役場で社団法人設立時の定款を認証してもらう流れと準備するものリスト

2017年8月17日

法務局に登記する

定款の公証が終わったら、いよいよ次は本丸の法務局に登記に行きます。といっても必要書類さえ揃っていれば怖くないので安心してください。

必要な書類としては、

  • 一般社団法人設立登記申請書
  • 公証を受けた定款 1通
  • 設立時社員の決議書 1通
  • 設立時代表理事の互選に関する書面 1通
  • 設立時理事及び設立時代表理事の就任承諾書 人数分
  • 設立時理事の印鑑証明書 全員分
  • 登記すべき事項を記録したCD-R

と、ざーっとこんな感じです。どれもこれも意味不明な文字列が並んでいるように見えますが、、、大丈夫です!!全ての書類は法務局のHPにテンプレートがあリマス!!あなたの社団法人に合わせて一部だけ修正すれば簡単ですよー。

ここでオススメしたいのが「日付」や「名前」をできるだけ自分で書く空欄にしておくこと。

登記の段階で不具合やミスがあった場合、訂正印で修正できないことも。このときに空欄を埋めるだけの書類を持参しておけば、ササッとその場で新しいものに記載して印鑑を押せば問題ありません。

反対にこれが印字されたものだと修正が効かず・・・こうなると改めて紙をプリントアウトして再度法務局にくるしかありません。

ぜひ余分に「空欄のある文書」を持参してください。

登記は7日〰10日で完了します。ここで晴れてあなたの社団法人が誕生しました!!!

法人用の銀行口座を開設する

社団法人が誕生したのを見届けたら、次は銀行口座を開設しましょう。法人からの出入金は一つの口座にまとめたほうがわかりやすいですし、あとで紹介する会計のときにも確実に必要になります。

ただし法人の口座開設は思った以上にハードルが高くて…。残念ながら銀行口座は初回訪問で開設はできません。

個人口座だとフラッと銀行にって解説させてくれますけど、法人の場合は綿密な聞き取り面接と審査、さらには法人としての活動を証明する書類の提出などが必要になるんです。

こればっかりは法人としての義務なので諦めましょう。きちんと理念や活動のこと、あなたの持っている資料などを丁寧に説明すれば大丈夫ですから。

口座開設に持っていく資料としては、

  • 本人確認書
  • 履歴事項全部証明書
  • 社団法人の印鑑証明書
  • 会社案内、製品、パンフレット、お取引先さま向けご提案書、見積書、注文書、仕様書等

これらが必要になります。最後の資料については法人の種類や事業内容によっては不要ですが、念のため持参した方がいいでしょう。

また新しく作った社団法人の印鑑証明書、そして履歴事項全部証明なるものが必要です。これらはどちらも法務局で発行できるので、登記の完了を確認するタイミングで一緒にもらっておきましょう。

書類を全部提出し、あなたの法人が「怪しくないよー」というのを審査してもらい、改めて銀行から連絡が来たら銀行に行って口座開設の手続きをします。

個人口座と比べると面倒ですが、書類さえ整っていれば大丈夫なので安心してください。

税理士に委託する

社団法人を設立し、収益を上げれば税金を払う必要があります。個人事業主をしていた人なら「自力で・・・」考えるかもしれませんが、ぶっちゃけオススメしません。

法人税のシステムは複雑で、1人の力で全部やっていたら時間がいくらあっても足りません。せっかく法人をつくったんです。あなたにしかできないコトに時間を割いて、人にお願いできる部分はお金を払ってでも委託しましょう。

一般社団法人は税理士にお願いしたほうがいい?メリットと費用を紹介

2018年4月20日

まとめ

この記事に書いてある内容は、予備知識無しの素人の自分がゼロから調べて「一般社団法人」を作った記録です。思い立ったのが3月で、調べながら手続きを終えたのが6月下旬です。

法律の専門家に比べたら、時間も手間も掛かっています。でも、一般社団法人は素人でも個人の力でゼロから作れることがわかりました。時間と手間さえ惜しまなければ、誰でも法人格を自力で取れるんです。

この記事が、これから一般社団法人の設立に挑戦したい人の手助けになれば嬉しいです。

※徐々に情報を加筆修正していきます