こんにちは!
縄跳びパフォーマーのまっちゃんこと、日本なわとびアカデミー代表理事の粕尾将一です。
一般社団法人を自力で設立して数年が経過しました。しかし忘れてはいけないのは法人のメンテナンスです。一般社団法人の役員は一定の年数で再選任する必要があって、同じ人がやる場合でも、法務局への届け出が必要です。
おもに一人で社団法人を作って運営しているので忘れがちだったので、健忘録として記事にまとめておきます。
[toc]役員の任期と重任とは?
一般社団法人の場合、役員の任期は最大で2年までと決まっています。
Q19 一般社団法人又は一般財団法人の理事及び監事の任期は,どのようになっていますか。
A19 一般社団法人及び一般財団法人の理事の任期は,選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(定時評議員会)の終結の時までとされ(定款又は社員総会の決議によって,その任期を短縮することができます。),監事の任期は,選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(定時評議員会)の終結の時までとされています(定款によって,その任期を選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(定時評議員会)の終結の時までとすることを限度として短縮することができます。)。
仮に同じ人が役員になるとしても、きちんと手続きをとって選任されたよ!という事実のものに運営してくださいってことです。この再選任のことを重任といいます。
株式会社の場合は10年まで延長できるようですが、一般社団法人の場合は最長で2年なので割と周期が早いですね・・・。
たとえ1人で法人を運営しているとしても再選任(重任)は必要なので、忘れずに登記をし直しましょう。
重任の登記を怠ると過料やみなし解散になる場合も
同じ人なんだし、登記の必要なくね?と思ってるあなた。これは法律で決められたことなので、怠慢で登記をしないと大変なことになりますよ!!!
まずは過料という罰金になる可能性があります。過料は裁判所の決定になるので値段はマチマチですが、金額の大小に限らずあまりイメージも良くないですし、払わなくていいお金は払わないほうがいいに決まってます。
さらに重大なのが登記を放置して休眠一般法人とされてしまうと、知らない間に解散させられてしまう場合もあるんです。
休眠会社・休眠一般法人とは
(1) 休眠会社:最後の登記から12年を経過している株式会社(会社法第472条の休眠会社。特例有限会社は含まれません。)
(2) 休眠一般法人:最後の登記から5年を経過している一般社団法人又は一般財団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第149条の休眠一般社団法人又は第203条の休眠一般財団法人。公益社団法人又は公益財団法人を含みます。併せて「休眠一般法人」といいます。)
なお,12年以内又は5年以内に登記事項証明書や代表者の届出印の印鑑証明書の交付を受けていたかどうかは,関係がありません。令和元年度においては,令和元年10月10日(木)の時点で(1)又は(2)に該当する会社等は,令和元年12月10日(火)までに
登記(役員変更等の登記)の申請又は「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしていない限り,解散したものとみなされ,登記官が職権で解散の登記をしています。
なお,「まだ事業を廃止していない」旨の届出をした場合であっても,必要な登記申請を行わない限り,翌年も「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」の対象となりますので御注意ください。
勝手に解散手続きされてしまうとか、恐ろしすぎますよね。たとえ事業が廃止してないとしても整理作業の対象になるので、本当に注意が必要です。
登記修正の方法と流れ
では次に実際の登記の修正方法と流れを解説します。
ただ先に書いておきますが、これを自力でやろうとして縄のまっちゃんは挫折しました。法務局へ提出した書類はものすごい量の付箋を付けられて返され、修正してはさらに返され・・・。
1ヶ月も2ヶ月もかかって修正が終わらず、こんなの俺の仕事じゃなくね!?と半ギレの状態で諦めました。素人でも時間をかければできますが、面倒くさい役所書類を作ることを覚悟した上で取り組んでくださいね。
法務局から大量の付箋付きで差し戻された書類
登記書類と添付書類を作成する
まずは登記修正用の書類と添付書類を作成します。主に作成が必要な書類は以下のとおりです。
- 理事会の議事録(理事会設置の場合)
- 理事による互選書(理事会非設置の場合)
- 就任承諾書
- 委任状(必要な場合)
これらの書類は法務局にフォーマットが公開されているので、この通りに書類を作っていきます。
法務局に登記書類を提出する
上記の書類の作成ができたら、管轄の法務局に行って登記修正を行います。
法務局では印紙が購入できるので、事前に準備しておいた書類に貼付けて準備しておきましょう。ここで使用する印紙は1万円です。登記の窓口に書類を提出すると、登記の完了日時の入った紙をくれます。
実際にもらえた紙
書類に不備がない場合はこの日付に登記が完了しますよ!というお知らせなんですが、素人が登記をすると、もれなく法務局から修正依頼の電話がかかってくるでしょう…。
ここで頑張って法務局に通い、電話がかかってこなくなれば晴れて受理になります!
司法書士にお願いする or 自力
一般社団法人の設立を自力でやりましたが、登記の修正は正直心が折れました。自力も可能ですが、労力として本当に割に合いません。
- 登記書類の準備
- 添付書類の作成
- 法務局への提出
- 差し戻しの確認と修正
これだけの作業を素人が調べながらやりきるのには、最低でも数日は必要です。修正が長引けばさらに時間がかかるでしょう。
法務局の人にも「もうさ、司法書士さんに頼んだら?」と優しく諭されたのもあって、自力で修正するのを諦めました。そりゃ法務局の人だった間違いをチェックするわけで、お互いに面倒くさいですよね・・・・。
自分がやるべき仕事は何か?を考える
登記修正で法務局に通う車の中で「なんで法人作ったんだっけ・・・?」とふと考えました。名古屋をなわとびの街にしたい、子どもたちに縄跳びの楽しさを伝えていきたいが、法人を作った目的でした。
今やってることって、本当に自分がやるべきことなのかな?と真剣に考えたんです。代表である縄のまっちゃんがやるべきは事業であって、法人の目的を達成するために動くことだと改めて再確認したんです。
一般社団法人の登記修正は司法書士の先生に依頼することにしました。
地域の繋がりで素敵な先生を紹介していただいたこともあり、次回以降の修正や登記関係のお仕事はお願いしようと思っています。
登記修正は法人である以上必要な作業ではあります。しかし、本当にあなたがやるべき仕事なのか?はもう一度考えてみるといいかもしれません。
この記事があなたの役に立ったら嬉しいです。