なわとびコラム

本当に子どもは褒めれば伸びるのか?

こんにちは!今日も子どもに会いに全国を飛び回っている、縄跳びパフォーマーのまっちゃん(@macchan8130)です。

よく、子どもを褒めて伸ばしましょう!というキーワードを耳にします。テレビで見る子育てや教育の情報番組でも「褒める」が子どもを伸ばす魔法のように扱われているんですよ。

縄のまっちゃんは全国学校訪問で年間で1万人以上の子どもと接していますが、なわとび教室ではほとんど褒める事をしてないんです。

なぜなら「褒める」という態度や姿勢自体に、大人が子どもをコントロールしようとする思惑が見え透いてるから。これって子どもにバレてるんですよ。

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なぜ子どもを褒めるのか?

そもそも子どもを褒める理由は何でしょうか?

上手にできたから褒める?
頑張ったから褒める?
達成したから褒める?

自分もこうした子どもの方を向いた褒め方は良いと思います。でも実際には大人の思惑を持って褒めていませんか?

たとえば大人はどんな子どもを積極的に褒めるかというと、

  • 練習のモチベーションを上げたい
  • 下手だけどコーチとしてやらせなきゃいけない
  • 褒めたことで積極的に取り組んで欲しい

こんな感じじゃないですか?

表立って言いずらいですけど、技能や技術が下位にあるグループの子どもにこそ、励ましの意味も込めて「褒めてる」のです。

子どもは「褒める」の思惑を見抜いてる

励ます意味で「褒める」のも気持ちはわかるんですよ。「まだ無理か…」と思える子どもに対して「全然出来てないよ!」とストレートに言うのは残酷です。ヤル気を失って欲しくない、スポーツを楽しんで欲しい願う優しさも後押しして、

「(…まだまだなのは飲み込んで)」
「できてるよ!いまのいい感じだったぞ!」
「(…頼む、だからもっと頑張れ…)」

と声を掛けてしまう。

しかし子どもは敏感です。自分自身が周囲に比べ技術的に劣っていることは、本人が一番悔しく噛み締めてます。しかも大人が気を遣って声を掛けてるのを見透かしてるんです。

目線を揃えて、真剣にスバッと切り込む

なわとび教室では褒めることはしませんが、純粋な気持ちでリアクションするように意識しています。

「できた!」と喜ぶ子どもが短時間で急激に上達したなら「スゴイね!もうできたんだ!!」と返すでしょうし、今にも出来そうだった子には「ほらできたでしょ?もっと難しい技ができるんだから挑戦しちゃいな!」と返すと思います。

反対に上手くできずに頑張っていたら「これをこうして、やってみて。」「まだ◯◯が出来てないから、この練習からはじめて」とズバズバと言葉を投げかけます。

できてない事実に対して「褒める」ことでお茶を濁すのではなく、正面から一緒に課題に取り組んでいく。

準備していた言葉には気持ちが乗っかりません。ありのまま感じた言葉をリアクションで返し、フワッと誤魔化さず、真剣に向き合うことが重要だと思うのです。

無理に「褒める」よりも本音のリアクションを

自分も褒めることは否定しません。でも思惑を隠した「ウソ褒め」が良くないんです。

ウソでも褒めて子どもを騙しながらモチベーションを上げるのが、本当の優しさでしょうか?言葉のウソを見抜いた子どもは、きっとあなたを信用しなくなっていきます。

子どもだからと、子ども扱いしてはいけません。ひとりの人間として対等に向き合い、真剣にやり取りしてみてください。きっとあなたの真剣さが伝わります。

そうすれば「褒める言葉」で子どもを騙す必要なんか、無くなるんです。