こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
今年で10年目をむかえた「ダブルダッチデライト」。毎年のことながらワクワクしながらYoutubeで見させてもらっています。
そんな中、どうしても気になるチームがいました。
赤いズボンの人…マジで素晴らしい!!これだけの存在感を画面から訴えるのは天性の才能。キャラクターとしてステージに立つには非常に大切な素質。DDDE2015 ゆでたまご https://t.co/XJzlJtwLLT
— 粕尾将一 (@macchan8130) 2015, 9月 15
申し訳ないですが、演技としては決勝に残れる感じではありませんでした。ミスも多いです。それでもなお、見た人の印象に残る。
これって、本当にスゴイ事なんですよ。自分はこうした「キャラクター構成」が、今後のダブルダッチ界の新しい流れになると考えています。
オリジナリティは過去からの共通課題
ダブルダッチでは日々多くの技やスタイルが生まれています。この記事で過去の変遷をまとめましたが、いまなお歴史は生み出され続けています。
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ダンス、アクロバット、そしてストーリー性、アイディアなど、いくつもの流れが生まれては融合していきました。ただこれらの流れで共通して言われてきたのが「オリジナリティ」の課題でした。
特定のチームが新しい流れ作れば、周囲のライバルは真似します。そこから発展・進化させます。たとえばKuruiのアクロとか、太陽のShunくんがやってたハリーとか。今では必修課題のようにやられてますよね。
でも必修課題だけじゃ抜きん出たオリジナリティを出すのが難しい。ゆえに似たり寄ったりの演技が量産されていくのです。
キャラクターは究極的オリジナリティ
こうしたオリジナリティの課題に対し、先に上げた「キャラクター構成」は非常に有効です。なぜならその人が舞台上に居るだけで「個性」なんですよ。
技、アクロ、アイディアで観客席を掴むには、これらはどれも生み出し続けてることが求められる。でもキャラクターは「その人の存在」が価値になる。ステージに居るだけで不思議と目で追ってしまう。ガッツリ人の心を掴んで離さない。
— 粕尾将一 (@macchan8130) 2015, 9月 15
人は慣れる生き物です。どれほど斬新な動きも時代の流れで陳腐化します。一度見た演技はコアな観客ほど覚えているもの。ゆえに「変化」と「創造」を常に求められるのです。
一方でキャラクターは内側から生み出されます。技や動きとは違い「人格」を持っています。衣装や動きなどの表面的に似せても意味がありません。
ロンダートバク転という「動き」は別の人がやってもロンダートバク転です。しかし「◯◯さん」という人格は◯◯さんにしかできない。つまり、キャラクターは究極的なオリジナリティになるのです。
キャラクターを探すのは難しい
ただしキャラクターを探すのは難しい。こればっかりは外側だけ飾って演じてもダメ。その人の内側から出てくる「天然さ」が重要なんです。
よくコミカルな動きだけを真似してスベってるチームがあります。これは「演じてる感」が強すぎるからなんですよね。違う表現をすれば、わざとらしい。
キャラクターは演じるモノですが、同時に内側から「探しだす」モノ。だからこそリアリティーがあって存在感を生むのです。観客は「演じてる感」に敏感です。ゆえに取って付けた動きはスベるんです。
おわりに
実はキャラクターを使った構成はシルクでもやってます。
よく、目立つ衣装や奇抜な格好をしている人が出てますよね。でも目立つ格好をしているから目立つんじゃありません。もとから目立つ人に味付けをした結果、さらに目立つようになってるんです。
今後、ダブルダッチで「キャラクター」を活かした構成が増えるコトに期待してます。