古くからの縄跳び仲間がとても興味深い記事を書いていた。
学生ダブルダッチャーに伝えたいこと|前進&Enjoy!!!!!
ブログを書いているのは知る人ぞ知るYoshitakaさん。
初めて会ったのは…高校の時ですね。
2004と2006の世界選手権ではとーーてもお世話になった人。
Yoshitakaさんの記事で紹介されているのは「世界選手権」の種類について。
個人的にここは触れてはいけない部分なのかと思っていた。
Yoshitakaさんのブログにもある通り、世界選手権と銘打っている大会は数多くある。
けど、本当に世界なの?って大会も少なからずある。
今回はダブルダッチャーにあまり知られていないFISACの世界選手権について紹介しようと思う。
まずは概要を紹介
FISACは日本語訳すると世界ロープスキッピング連盟のこと。ロープスキッピングというのは…ようは縄跳び。
英語名だとIRSFという名称も使うんだけど、フランス語の頭文字で最近はFISACに統一されたっぽい。
んでもってこのFISACが開催するのが世界ロープスキッピング選手権大会。
正式名称World Rope Skipping Championship。
2年に1度のペースで開催されており、時期は7月下旬〜8月上旬。
2014年で10回目を数える歴史ある大会である。
そしてこのFISACには大きく分けて3種類の競技・種目・部門がある。
まずは競技だと「単縄個人戦」「単縄団体戦」「ダブルダッチ」の3種類。
単縄の団体戦というと日本にはあまり馴染みがないけど、2人や4人でシンクロさせて単縄を跳ぶ。
個人戦とダブルダッチはお馴染みの感じということで。
次に種目。個人戦は計測種目2つとフリースタイル1つ、団体戦は計測種目1つにフリースタイル2つだ。
ダブルダッチの場合は「スピードリレー」という種目で45秒ずつ4人が順番に跳び、3分間の合計回数で競う。
フリースタイルは3人でやる「シングルフリースタイル」と4人でやる「ペアフリースタイル」の2つ。
最後にカテゴリーは「男子」「女子」「混合」の3種類。
2012年のCracker Jackは男子部門で、Yoshitakaさんは混合部門で優勝している。
一時期は女子が強いこともあったけど、それは当時女性選手が多かったから。
ここ最近はアジアを中心に男子が激増して競技力はどこも互角である。
同時開催で3つの大会がある
世界選手権と銘打って行うFISACだが、実を言うと3つの大会が同時開催される。
World Championships
いわゆる世界選手権。この大会は15歳以上が出場できる最高峰の大会だ。
出場できるのは本当にトップの選手だけで、熾烈なトップ争いが行われている。
先に紹介したYoshitakaさん、そしてCracker Jackはこの大会に出場して優勝している。
World Youth Tournament
14歳以下を対象に開催される世界選手権。ジュニア世界選手権といったところ。
先に挙げたWorld Championshipsには15歳以上しか出場できないので、次世代のトップが多く出場する。
競技レベルはWorld Championshipsと引けを取らないほど高く、世界の競技層の厚さがわかる。
International Open Tournament(IOT)
この大会は同時開催の国際大会で、いわゆる世界選手権ではない。
もともと先に紹介した事情でジュニア向けの世界選手権を、という目的で作られた大会だった。
しかし後にWorld Youth Tournamentという大会ができて、今は同時開催の国際大会になっている。
どんな大会か??
単縄はほぼ日本と同じルールでやっているので今回は省略。
ダブルダッチに関しては随分日本の大会と様子が違う。
まずスピード。
この大会のスピードのレベルはまず間違いなく世界トップ。
参考までに現在開催中の香港世界選手権、World Youth Tournamentの結果速報を見てみよう。
Female WYT2014
Open WYT2014
Male WYT2014(※)参照元:FISAC-IRSF l FISAC Website
(※)それぞれDD Speedという項目を参照
では1位チームのスピードの回数を見てみよう。
女子は中国チームが553回、混合は韓国チームが529回、男子は香港チームが552回。
仮に3分間で550回跳ぶとしよう。30秒では92回跳べば3分で552回だ。
45秒ずつ人を入れ替えていく事を考えると、30秒で93-95ぐらいのペースになるだろう。
このスピードが早いと感じるか、そうでもないと感じるか。
ちなみに全て14歳以下のジュニアの記録である。
次にフリースタイル。
実は自分もルールを把握しきれていないので現在勉強中。ザックリ言えば「縄の中で何が出来るか」かな。
詳しくは、JRSFが発行している第9回大会のルール和訳をご参照。。。
今もマイナーチェンジはあるけど基本的には同じ。
2007年のルール改編以降、より細かい難易度や要求が課されるようになった。
より詳細に技の1つ1つを採点してくので、聞いた話だと演技を作るのも難しいと言う。
まとめ
Yoshitakaさんも指摘しているように、世界選手権と名の付く大会はいくつもある。
ついこの前のWorld Jump RopeもそうだしNDDLやADDLも世界選手権と言うのは良いと思う。
ただ1つ言えることは、FISACで本気で優勝しようと思ったら1〜2年じゃ厳しい。
スピードも年々レベルが上ってるしフリースタイルの演技もルールが違う。
何より出場選手数が他の世界選手権に比べて多いので競争は激しい。
フリースタイルだけに出場して優勝するのも1つ、
スピードだけ極めて優勝するのも1つ、
どれも世界チャンピオンと言えるだろう。
ただ、過去FISACで総合優勝したチームはカプリオールとCracker Jackのたった2チームである。
単縄に関して言えば過去に誰一人優勝をした選手はいない。
ぜひダブルダッチャーの皆さんの選択肢の1つに、
FISAC世界選手権での優勝が入ってくれることを願いたい。