こんにちは!
日本なわとびアカデミー代表の粕尾将一(@macchan8130)です。
10年ぐらい前は小学校の訪問がほとんどでしたが、ここ数年で幼稚園と保育園の訪問が増えています。
これは幼稚園や保育園で縄跳びを教える場所が増えているからなんですよね。あなたのお子さんが通う園ではどうですか?
この記事では年中や年長でも縄跳びがとべるための練習方法とコツを紹介します。
[toc]年中・年長はどのぐらい跳べるの?
小学校でやるイメージの多い縄跳びですが、年中でも縄跳びをとぶことはできます。さらに言えば、上手な子なら年中さんでも二重跳びや交差跳びができるんですよ。
名古屋市内のある幼稚園では体力づくりのために縄跳びに力を入れていて、卒園までにほとんどの子供が二重跳び100回をとぶそうです。
つまりきちんと練習すれば年中でも縄跳びはとべて、年長なら二重跳びを100回とぶことだってできるんです。
年中・年長に教えるときのコツ
では具体的な練習の流れを見ていきましょう。小学生に教えるのとアプローチが異なるので、参考にしてください。
縄跳びの長さ適切に調整する
年中・年長で上達を妨げる一番の原因は縄の長さです。これまで見た子供のほとんどが長すぎる縄跳びを使っているんです。
身長が110~130cmの子どもに、小学生や大人が使う長さの縄跳びは長すぎるんです。まずは縄跳びを適切な長さに調整してあげましょう。
具体的には身長+20~30cmの長さにします。パッと見るとかなり短い感じがすると思いますが、短すぎるぐらいのところからスタートするのがポイントなのです。
柔らかいロープを「回す感覚」は難しい
ボールや棒と違い、縄跳びは柔らかい道具です。
そのため扱い方が他の道具に比べて難しいんですよ。とくに年中・年長だと柔らかいロープを回す感覚を掴むのが難しく、腕だけが動いてロープが動かない現象が発生してしまいます。
これを防ぐため、短い縄跳びを使うのです。短ければ柔らかい部分が減りますよね?すると年中・年長でも回す感覚をつかみやすく、上達が早まるんです。
やる気を維持する環境を整える
小学生や大人であれば自力でモチベーションの維持ができるます。しかし年中・年長の子ども周りの大人が協力してあげる必要があります。
- 練習している時に一緒にいる
- 回数を数えて褒める
- もっとやりたくなる課題を設定する
縄跳びが上手になるかどうかは、本人がやる気になるかどうかで9割が決まります。どれだけ優れた練習方法も、高級な縄跳びも、子ども自身がいやいや練習していたら上手になりません。
もしお子さんのやる気をうまく引き出せない場合は、こちらも参考にしてください。縄跳び指導の専門家「粕尾将一」が作成した練習ステップ付きのなわとびカードで、自然と子供のやる気を引き出す仕組みを作り上げました。
練習の流れとポイント
では実際に年中・年長の子供が初めて縄跳びが出来るようになるまでの練習の流れを見ていきましょう。
- 縄跳びに興味を持つ
- その場でジャンプをする
- 縄跳びだけを回す
- 両手で縄跳びをまわす
- 1人で連続して跳ぶ
縄跳びに興味を持つ
まずは縄跳びに興味を持つことがスタートです。繰り返しますが、本人のやりたい気持ちがない状態では縄跳びは上達しません。
ただ、年中・年長ぐらいの子供は好奇心旺盛な年齢です。なにも言わずに縄跳びをスッとおもちゃ箱に入れておいたり、公園で一緒に遊ぶ時にお家の方が飛んでみせたりしたら興味をもつことでしょう。
たとえばカラフルな「ビーズロープ」を置いておくのはどうでしょうか。色味もかわいいので、子供が興味をもつこと間違いなしです。しかもビーズロープはロープに重さがあるため、はじめて前跳びを練習する子どもにピッタリの縄跳びです。
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その場でジャンプをする
大人にとって当たり前の運動も、年中・年長の子どもにとっては難しいことがあります。たとえばその場のジャンプも、はじめての子どもにとっては難しい運動の一つ。
両足を揃えてジャンプするだけでも最初はギコチなくなるのが普通です。
縄跳びの練習をするときはジャンプの練習も並行してやっていきましょう。両足ジャンプ、片足ジャンプ、さらに開く・閉じるなど足を動かすジャンプにも挑戦するといいですね。
失敗のない練習なので、楽しんで遊びながら上手になることができます。
縄跳びを片手で回す
ロープは柔らかいので回すのが大変です。とくに年中だと手が小さいので、うまく縄跳びを握るのも大変。
そのため最初は縄跳びだけを回す練習をしてみましょう。
- 身体にぶつからないようにね!
- 右手と左手両方やってみよう
- ゆっくり・早く回してみよう!
縄跳びを片手で回せるようになれば、柔らかいロープの扱い方になれることができます、さらに縄跳びに絶対必用な手首を返す動きも自然と身につくので一石二鳥ですよ!
両手で縄跳びをまわす
片手で回せるようになったらいよいよ縄跳びに挑戦です。ここで注意したいのは下記のような間違ったアドバイスです。
- 脇をしめて!
- 手首でまわして!!
- 小さくまわして!!
上記は年中・年長ではじめて縄跳びをする子どもには間違ったアドバイスです。むしろ正反対なことを言ってるんですよ。場合によっては上達を妨げる恐れがあるので、これらのアドバイスは止めてください。
年中・年長むけの正しいアドバイスは次のとおりです。
- 大きく
- ゆっくり
- やさしく
はじめて縄跳びに挑戦する子どもは柔らかいロープを上手に扱えません。なのでまずは大きくゆっくり回すことで、ロープを動かす感覚を伝えます。
さらに最初のうちは力加減がわからず、地面に縄跳びを叩きつけてしまいます。よって「優しく回そうね!」と付け加えてあげると、上手に縄跳びを回すことが出来るよになります。
1人で連続して跳ぶ
両手で回せるよになったら、最後はとぶだけです。ここまで来たらもうスグです!
ロープをまわして足の前に来たら、そのままジャンプをしてロープを飛び越えます。ちょっとだけ前に進むようにするとわかりやすいですね。
縄跳びを準備する ⇒ 体の前にまわしてくる ⇒ 足の前にあるロープを飛び越す
- マントの姿勢で準備します
- おおきく、ゆっくり、やさしく縄跳びをまわします
- 足の前にロープが来たら前に向かって飛び越えます
この順番で繰り返し練習をしてください。徐々に動きがスムーズになっていき、連続で縄跳びが跳べるようになります。
年中・年長への縄跳びの教え方まとめ
幼稚園・保育園でも縄跳びを取り入れるところが増えています。子どもの体力低下が叫ばれる中、体力を高める運動として縄跳びに注目が集まっている証拠ですね。
年中・年長でも縄跳びはできます。さらに適切な環境と練習をすれば年長で二重跳びを100回とぶことだってできるんです。
幼少期の運動経験は成長期の運動神経に大きな影響を与えます。「自分は縄跳びが上手にとべた!」という自信を持てれば、他の運動にも積極的に取り組むようになり、結果として運動全般が得意になるのです。
あなたのお子さんが縄跳びで自信を付けられるよう、この記事が参考になれば幸いです。