なわとびコラム

基礎が疎かだと技はグラつく:All Japan2022総評より

こんにちは!

なわとびパフォーマーのまっちゃんです。

2022年12月に開催されたAll Japan 2022”Single Rope”の2日目、競技の側面からの総評を述べさせてもらいました。

個人的に思うこともあり、この総評は記録に残しておきたいなぁと思ったのでブログで書き留めておきます。

ぜひ競技なわとびを今後頑張っていく選手やコーチに読んでほしいです。

上昇志向の落とし穴

総評で述べさせてもらったポイントは大きく以下の3つでした。

  1. 無理にレベルの高い技をやるのやめよう
  2. 基礎をしっかり練習しよう
  3. スピードを練習しよう

1つずつについて語りだしたら一晩ぐらい掛かりそうでしたが、ここでは要点だけまとめておきます。

無理にレベルの高い技をやるのやめよう

今回のAll Japanは予選を通過してからの本戦とのことで、非常にレベルの高いものでした。

とくにフューチャー、ジュニアの上昇具合は本当にすごくて、シニア選手と同じような技をビシバシ跳ぶ選手が多くなってきています。

でも、

ギリギリでレベル7やレベル8を跳ぶ演技が増えていたのも事実です。

競技ルール的に高いレベルの技を跳んだほうが勝ちやすいのは仕方ありません。ただ演技に入れられるクオリティまで引き上げられていた選手は一部だけでした。

一か八かでチャレンジするのも一つの戦略ではありますが、やはりこれはリスクが高い。個人的には演技全体を通じてミスがなく完成度の高いモノを目指してほしいと感じています。

練習での成功と、本番の演技に組み込めることは別なのです。

基礎をしっかり練習しよう

これは縄のまっちゃん自身が競技をしている頃から意識していることです。基礎をしっかり練習している選手はどれだけいたでしょうか。

レベルの高い技にチャレンジするなら、その土台になる技術を磨く必要があります。逆に言えば土台の部分がしっかりしてくれば、自ずと高いレベルの技も跳べるようになります。

今回の大会では高いレベルの技習得を焦るあまり、土台となる基礎がグラグラだなぁという選手が散見されました。

たとえばMicリリースから制限キャッチのOCLは、今回の大会で多用されていたレベル8です。

しかし実際にジャッジ目線で見ると、リリースのタイミングがほとんどジャンプできていなかったり、回転力が足りなくてキャッチミスになっていたり、基礎が不十分な状態で演技に組み込んでいる人が多かったです。

シニアで取り入れている選手はしっかりと回し込みができるので、ミスをする人も少なかった。さらに言えば技に余裕があるんです。

上昇志向でチャレンジするのは素晴らしいと思います。

でも、土台がグラグラのまま焦って上昇させるのは、オススメできないです。

スピードを練習しよう

選手によってはフリースタイル、スピードどちらかが得意な人もがいると思います。

ただフリースタイルに偏って練習している人には、ぜひスピードをしっかり練習してほしいなぁと感じました。

記録を目指すだけでなく、スピードはフリースタイルと深い関係があるんですよ。

レベルの高い技は4重とびや5重とぶになります。すると高い回旋力(ブン回す力)が必須になります。

30秒スピードや3分スピードでは長い時間とんだり、最高速度を上げる練習をやります。これらはフリースタイルでのブン回す力にも密接に関わってくるんです。

個人的な指標として、30秒スピードで95回以上を跳べる選手は余裕を持って5重系のレベル8の技が跳べてますね。※EBTJOCLとか

逆に言えば、スピードで95回以上跳べる選手はフリースタイルでもいろんな技が跳べる可能性が高いってこと。

ぜひフリースタイル/スピードで偏らず、両方を一緒に練習してほしいと感じています。

なわとび競技の基礎とは何か?

ここからは総評では触れなかったことですが、余談として基礎についても書き留めておきます。

縄跳びにおける基礎を自分は以下の3つで考えています。

  1. フォーム/バランス
  2. 回す力
  3. 縄の流れ

フォーム/バランス

ルールでいうところのアスリートプレゼンに当たる部分ですね。縄を回すフォームや体のバランスが正しく取れているか?は大切な基礎です。

とくにTJやCLなどの発展形では、空中での左右非対称の動きをするのでバランスを崩しやすい。バランスが崩れるとフォームが崩れて、結果的に縄が回らなくなります。

たとえば縄無しのエアーの状態で跳べるか?は良い練習になりますよ。

エアーの状態で跳べない、着地が上手にできないというのは、空中でのバランスやフォームが崩れている証拠。まずは空中での動きをしっかり練習するのがオススメですね。

回す力

もう純粋に回す練習です。具体的に言えばスピードや3重跳びの練習ですね。たとえばTJやSEBOができる人は、ストレートの3重跳びは連続で跳べますか?

フリースタイルに入る技のほとんどが、S(サイドスイング)から入るので、実際には3重系の技であっても体の下を通過するのが2回転以下。

すると回す力が2重跳びのレベルであっても、意外とできてしまうんです。ただ、このままで4重跳びの技に発展させるのは無理なんです。

縄のまっちゃんもレッスンでしばしば3重跳びの連続をします。最初は2重跳びの連続でもいいです。しっかりと3重跳び、4重跳びといった技がストレートで跳べることは基礎として非常に大切です。

縄の流れ

縄の流れは、縄のまっちゃんが個人的に使っている造語です(笑)

3重とび以上の技を練習するときに、1回転ずつまわして縄がどんな流れで動いていくかを確認することです。

縄の流れをしっかり練習しておくと、空中でのバランスが取りやすくなります。さらに失敗する原因を突き止めやすくなるんです。

たとえばSEBOCLの縄の流れを練習してるとき、いつもEBからOで引っかかる場合。これはEBからOに回す流れが間違っている証拠です。背中にある腕を確認しながら練習すると改善していきます。

このように、細かく1つの技を分解して練習するのも大切な基礎練習になります。

ぶっつけでいきなりチャレンジするよりも、確実に上達が早まりますよ!

まとめ

後半は、総評では触れれなかった基礎についての考え方も書いてます。

古くから競技に携わる元選手の1人として、後輩や次世代には「ノーミス」の演技や完成度の高い演技を目指してほしい。

この思いから、年々レベルアップの速度が上がっている競技に対して、1人でも多くの選手の役に立てばと思い記事としてまとめておきました。

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