こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
冬のシーズンになると、自分は全国の小学校に縄跳びの出張指導をしに出かけていました。小学校の体育の授業をお借りし、45分の一コマだけを使って練習のコツや方法を指導します。
ひとことに「縄跳びを教える」と言っても、一対一で教えるのと一対複数で教えるのは勝手が違います。どちらも特有の難しさがあります。でも子どもの集団に運動を教えるのは、ちょっとしたコツを掴むと急激に教えやすくなります。
そこで今回は、縄跳びの出張指導のときに活用していた「幼稚園・小学生」の集団に運動を教えるコツを紹介したいと思います。
1.始まってスグに説明しない
小さい子どもは運動したい欲求の塊です。疲れ果てるまで走り回り、気付いたらスイッチを切ったように寝ている・・・なんて光景を見たことがある人も居ると思います。
これは体育の授業でも同じこと。授業が始まってスグは運動したくてウズウズしているんです。ここでアレコレ説明をしても意味はありません。経験的に開始5分が集中力の限界。整列して挨拶をしたら、あっという間に5分ぐらい過ぎてしまいます。
そこで、最初はできるだけ動かしましょう。多少息が切れるぐらい動かしたほうが身体も温まります。それから準備運動に入っても遅くはないです。
幼稚園児や小学生は、疲れると動きが急激に動きが止まります。この瞬間こそ、ルールの説明や運動のコツを伝えるチャンス。動きたいときは動くことしか頭にありません。でも身体が疲れていると、すーっと話が伝わっていくのです。
2.子どもと自分の立ち位置
これは体育の授業で鉄則なんですが、子ども達を集合させる時は二つのことに注意します。ひとつは「屋外では太陽に向かって座らせない」もう一つは「室内では壁を背にして座らせない」の二つです。
太陽に向かって座ると顔が見えなくて集中力が散漫になるんです。また体育館などの室内だと、壁に寄りかかって集団がダラける恐れがあります、これを防ぐため、教える側が壁側に立って子ども達を中央側に集合させるのです。
自分はよく中央の円を利用しました。体育館なら床の円を、グラウンドなら靴でチャッと線を引いて円を作ります。この周囲に子どもを集めて、コツと練習法の説明をするんです。
一時期は大声で全体に向かって説明していました。でも遠くにいる子どもには、どうしても説明が届きにくいんです。もちろん声は聞こえているでしょう。でも子どもに「自分に向かて話しかけられてる」という感覚が薄いのが問題なんです。
自分に向かって話してると感じれば当事者意識が生まれます。「いまここで言ってることを、自分でやればいいんだ。」と思わせる熱量も届きやすい。どんな万能の指導法も、子どもに届かなければタダの雑音です。
もし円を使う場合、集団の中央に立つのをオススメします。子ども達とまんべんなく近距離になれるんです。さすがに100人を超えると厳しいですが、ひとクラス30人程度ではとても効果的でした。
3.グループ分けは2人か3人にする
これはいつも頭を悩ませる問題。体育の授業で「ペアを作ってください」というと、どうしても余ってしまう子が出るんです。とくに高学年になると、仲の善し悪しや男女といった理由でもグループ分けが面倒になる。教えている方としては、密かに緊張の走る瞬間です。
加えてグループ分けで揉めると、本来の授業に関係ないところで時間を費やしてしまいます。また無理やりにくっつけても、今後にしこりが残る。
そこで自分は「2人か3人」と曖昧な感じでグループ分けをさせます。もしそれでもダメなら、4-5人でもオッケー。というのも、厳密に2人でなければ行けない指導内容なんて、ほとんど無いんです。別に3人であろうが4人であろうが問題ない。なんなら、「4人グループで順番に2人ずつやってね。」という裏ワザもオッケーです。
重要なのは「いかに早く本題に入れるか」と「いかにモメずに進むか」の2点。教材*1や内容は融通が利くようにしておけば問題ありません。
まとめ
コツさえ掴めば子どもの集団に効率よく運動を教えられます。もちろん不測の事態で崩壊する・・・なんて場合もありますが、ポイントを抑えれば大きな脱線もなく進められます。
先生に限らず、幼稚園児や小学生に運動を教えたり集団に指示をする機会があるかもしれません。そんなときは、ぜひ今回の3点を思い出してみてください。
*1:教える運動をわかりやすく材料にしたもの