こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
自分はアイディアを出すのが苦手です。これは競技時代からの悩みで、フリースタイル*1構成を作るのが本当に苦手でした。
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最近は素晴らしいアイディアを出す人を妬みすら感じます。なんで良いアイディアが浮かぶんだ、俺だって頑張っているのに…。こんな思いをずーっと続けてきたのです。
でもここには単純な羨ましさだけじゃなく、アイディアでなんでも解決してやろう!という考え方に対する不快感と、自分自身の勘違いが隠れていました。
結局アイディアが勝負だよね!!がムカつく
独創的なアイディアを出せる人はカッコイイですよね。でもたまに、真正面からぶつかっている人を小馬鹿にしたニュアンスを感じる人がいるんです。「アイディアさえ良ければ楽に勝てる」という考え方をしている人です。
いまは人と違うことやオリジナリティーが重宝される風潮。真正面からぶつる性分の自分には、なんだかスカし食らったような苛立ちを覚えています。
そりゃアイディアは大切だと思います。でも、地道に進む人を小馬鹿にするのはどうしても腑に落ちません。
アイディアは逆転チャンスに見える
以前、Twitterの登場で世界中のプログラマーが悔しがったという話を聞きました。なぜなら、Twitterは比較的単純な設計できてしまうというのです。アイディアを掴めなかったプログラマーは、一様に「やられた!!」と悔しがったといいます。
こういう話は夢がありますよね。地道に毎日を積み重ねるのがバカらしくすら思えてきます。だって一つのアイディアが、何億ドルもの価値を生み出してるんですから。
皆と同じことをしていてもダメだ、画期的なアイディアで世界を動かすんだ!と息を荒くする気持ちも理解できます。埋蔵金を探し当てるみたいな感覚なのでしょうか。
アイディアは魔法ではない
自分にも勘違いがありました。アイディアを、近道を駆け上がる魔法かなにかだと思っていたのです。
でもUSJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?を読んでから、この考え方が間違っていたと気づきました。
著者の森岡さんは、USJにハリー・ポッターを持ち込んだ張本人。450億円もの莫大な費用のかかるプロジェクトを、独創的なアイディアで切り抜けた手腕の持ち主です。
自ら右脳型でもなければ天才でもないと仰る森岡さん。アイディアを出すのにどれほど苦労されたかが、文脈からヒシヒシと伝わってきました。この本を通じて、アイディアを出す人の見方が随分と変わった気がしましす。
きっとTwitterを生み出した人も同様に苦労したのではないでしょうか。「アイディアが下りてくる」という表現をされていますが、それまでの積み重ねと苦悩があってこそ。ある日突然、魔法のよう世界を動かすアイディアは生まれないのです。
まとめ
森岡さんはアイディアを出せない人の特徴を「本気になっていない人」と仰っています。どんな人も、窮地に追い込まれたら必死にアイディアを考える。その必死さや本気度が足りないから、アイディアが出ないと嘆くのだといいます。
いわれてみると、過去アイディアを出すのに自分がどれだけ必死になったかは疑問です。ある程度のところまで来て、最後は現状維持に収まってしまう。アイディアを出すんだ!という気迫と根性が足りていなかったのだと反省です。
素晴らしいアイディアほど表向きのは単純に映るといいます。しかしその裏には莫大な時間と大量の没ネタの墓場がある。こうした表面的な成功を見て「やっぱアイディア勝負だよね!」と叫ぶのは簡単でしょう。だからといって、コツコツ積み重ねる人を小馬鹿にするのはお門違いです。
むしろ、素晴らしいアイディアを出せる人ほど、見えない積み重ねをしている努力の人なのかもしれません。
USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
自分も、もっと必死にアイディアと向きたいたいと思います。
*1:縄跳び競技の種目の1つ。75秒以内に行う自由演技