縄跳びを始めたばかりの頃、師匠に言われた言葉がある。
当時はまだ単縄を本格的にやっている人が少なかった。
単縄どころかダブルダッチの人も少なかったよなぁ。
だってまだコンテストVol1が終わった直後だったし。
師匠に教えてもらったことはいくつもあるけどこの言葉は特に鮮明に覚えている。
きっとこの練習は今の自分を形成する大きな要素になっていると思う。
当時、師匠たちは世界選手権で忙しい時期だった。
一緒の体育館の練習に参加させてもらっていたものの殆どが個人練習。
でも一緒に体育館に入れるだけで相当幸せだった。
なにしろ真横で夢のTeam Japanがガッツリ練習している。
ちょいちょい練習の縄を止めて師匠たちの演技に見惚れていたのを覚えている。
師匠たちは練習が一段落すると、たまにアドバイスをくれる。
殆どが技に関するものだったんだけど、その中に鏡を見て跳ぶというのがあった。
練習するなら鏡を見て跳ぶと良いよ。
ダブルダッチの人もダンスの人も、鏡を見てどんな動きがカッコイイかを常に研究してる。まっちゃんも単縄でパフォーマンスしたいなら鏡見ながらかっこ良く跳ぶ方法見つけな。
(※)師匠のSADAさん・NORIさんより
あの頃は深く考えず、師匠に言われるまま鏡を見ながら練習を始めた。
次第に跳び方の癖だったりダサい動きだったりが見えるようになった。
鏡の中で跳んでいる姿は嘘をつかない。
上手に跳べは綺麗に映るし、適当にやれば綺麗じゃない。
この単純明快な綺麗vs綺麗じゃないの基準こそが一番の収穫だったのだ。
13年間続いている習慣
鏡の前で練習する習慣は、シルクドソレイユに来た今でも続いている。
どう跳べばかっこいい?どんな動きが綺麗?13年前と全く変わらない。
だからこそ、
人前で跳ぶのにはどんな姿勢や動きが良いか?
上手な技術、良い技術とは何か?
を未だに研究し続けられてる。
高じればシルクドソレイユのステージでの縄跳びアクトの動きになるし、
視点が変われば子どもへ教える時のコツの研究になる。
そう、全ては鏡の前で生まれているのだ。
★★
鏡の前で練習する、13年前に師匠にもらった大切な言葉。
ぜひこの手法をいまの現役の選手にも引き継ぎたい。
鏡に映る自分を見ながら練習するのは、かくも心地よいものだ。
上手に跳べれば美しい回旋が見れる。
無理に跳べば波打つ縄跳びが体に当たるのが見える。
練習場所に鏡がない人は、こんな手法もありじゃないかな?
Google Nexus 7: Dance with Students – YouTube
このCM、好きなんだよねww
5枚も買わなくても良いかもだけど、2枚もあれば随分と違うと思う。
あとは…夜に反射する窓ガラスとか?
自分の力だけで頑張るのも良いけど。。。
師匠は鏡の前での練習以外にもいろんなアドバイスをくれた。
師匠達はそんなに意識して言ってなかったかもしれないけど、
ホンの些細な言葉達が今の縄のまっちゃんを形成しているのだ。
最近はネットで何でも情報が手に入る。Youtubeに動画も溢れている。
やもすると自分で全部完結してしまう人増えてる気がする。
いあゆる自分の頭で考えて、自力でやってる人達。
たしかに何でもかんでも他人任せなのは問題だと思う。
でも自分の頭でしか考えてないことも問題なんじゃないかな。
我流とか自己流ってカッコよく見えるけど一方で脆い。
自分の頭でしか考えて無いから、いざって時に崩れる。
流行りの言葉で言えばメンターとかいうのかな。
心底惚れ込んでその人の技・人間性・全てを吸収したいって思える人。
こういう師匠とかメンターがいると、いざって時に師匠の言葉が頭をよぎったり、無意識のうちにアドバイスが盤石な習慣になっていたりする。
あなたの師匠は、誰ですか?