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  • ディズニーワールドのシルクドソレイユを100倍楽しむ、3つのポイント

    ディズニーワールドのシルクドソレイユを100倍楽しむ、3つのポイント

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    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    フロリダのディズニーワールドには常設のシルクドソレイユのショーがあります。ショーの名前はLa Nouba(ラヌーバ)、1998年から続いている歴史あるショーの一つです。

    ディズニーワールドのパークは是非存分に楽しんでください。せっかくフロリダまで来た記念に、シルクドソレイユのショーを見るのはどうでしょうか?

    今回は、La Nouba(ラヌーバ)を見るときに知っていると100倍楽しめるポイントをご紹介します。

    1.座席選びは慎重に

    日本のシルクドソレイユと違い、ディズニーワールドのショーは細かく分かれています。それは近い遠いの差だけでなく、座席によって損をしたりスペシャルな体験ができたりするんです。

    La Noubaの座席表
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    Buy tickets for La Nouba show | La Nouba | Cirque du Soleil
    (※)2015年現在

    まず損をしてしまう座席は「207」の特に「Category4」です。なぜならこの席に座ると、あるクラウンのアクトが完全に見えません。ちょうど舞台装置の配置の関係で、ステージ右側にあるタワーの裏に隠れてしまうんです。

    クラウンもショーの大切な要素の一つ。たとえ安くても「207」だけはオススメしません。

    反対にお得な席は「103」の「Golden Circle」で金曜日の18時ショーがオススメです。このなぜショーの時間まで?というと、実はこのショーにGolden Circleに座った人だけ、スペシャルな体験が出来るんです。

    ■参考記事:ディズニーワールドに必見スポット誕生!!シルクドソレイユの『バックステージツアー』が2014年8月から開始

    これ、案外知られていないんです。シルクドソレイユのバックステージに一般のお客さんは入れません。このチケットを買えば説明付きでバックステージを案内してくれて、しかも実際のステージの上に立つこともできちゃいます。

    また出演者とツーショット撮影ができるサービスもあり、旅の記念にはぴったりです。他の席に比べて高いですが、それだけの価値はあるのではないでしょうか?

    2.ティシュー(布)のアクトに注目!!

    このショーにはAerial Ballet in Silkというアクトがあります。天井から吊るした赤い布を使って、自由に空中を飛びまわる演目です。

    空中演目の迫力もさることながら、もう一つ注目すべき点があります。それはアクト出演者の男性が全員が美男美女!

    このアクトでは一名の男性アーティストと、その周りに複数名の女性アーティストが囲む形で進みます。

    そう、中央の男性がとにかくイケメン!!ときに黄色い歓声で音楽がかき消されるほどの大人気で、ギリシャ彫刻のごとく鍛え上げられた彼の上半身も必見です。

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    3.大晦日はスペシャル

    もし滞在期間が年末年始の場合、ぜひ大晦日の21時ショーに行きましょう。なぜなら、このショーだけは年末にふさわしい特別な演出が盛り込まれるんです。

    演目はいつも通りです。でも全ての演技終了後が特別。カーテンコールの途中に天井から無数の風船が投入され、客席とステージが一体になって「蛍の光」を大合唱します。

    このイベントは年に一度、大晦日の21時ショーにしかやりません。風船の準備と掃除が大変ですからねww

    ただ、年末年始はディズニーワールドが一番混雑する時期でもあります。このイベントを体験したい場合は、できるだけ早めにチケットの予約をしましょう。

    まとめ

    ディズニーワールドのシルクドソレイユは、しばしばラスベガスのショーと比較されます。常設のシアターゆえ、大掛かりな舞台装置が期待されるのです。

    おそらくその点は、ラスベガスに比べると見劣りすることでしょう。ステージが消えて巨大なプールが登場したり、ステージが大回転しながら動く・・・こんな壮大な舞台装置を見た後だと、どこか物足りなさを感じるかもしません。

    しかし、ディズニーワールドのシルクドソレイユで注目すべきは「生身の人間」です。舞台装置こそシンプルですが、「生身」だからこそ創り上げることのできるエネルギーがあります。

    1998年のオープンから15年以上経つ今でも、しばしば客席は満席になります。これってスゴイことだと思うんです。きっと人間が作る弱さと強さが、世界中の観客を引き寄せているのだと思います。

  • 【オーランド】ディズニーワールドから一番近い、日本人経営のSUSHIのお店

    【オーランド】ディズニーワールドから一番近い、日本人経営のSUSHIのお店

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    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    仕事場がディズニーワールドの敷地内なので、よく周辺のお店にご飯を食べに行きます。

    とはいってもショーが終わるのが22:30で、しかも殆どがアメリカンな感じのジャンクフードばかり…。疲れた身体がより疲れ果ててしまいます。

    そこで自分が頻繁に通っているのが「Sushiorogy」というお寿司屋さん。オーランドで唯一、ファストフード感覚でお寿司の食べられる日本人経営のチェーン店です。

    今回はディズニーワールドで欧米食に疲れた人向けに、日本食オアシスを紹介したいと思います。

    Sushi barとSushi Shopの違い

    アメリカには大きく分けて二種類のSushiがあります。

    一つ目はレストランで出されるSushi。さらに板前さんが目の前で握ってくれる形式をSushi Barといいます。

    こちらはSushiでもややお高めで、その分のサービスと味が保証されています。また多くの場合はお酒や他の食事と一緒に頼むので、Sushiのみに特化していないことも。

    もう一つはSushi Shop。こちらはファストフード感覚で食べられるSushiで、気軽に入れて手頃な値段でSushiが楽しめます。もちろんSushi Barほどのクオリティは期待できませんが、値段を気にせず軽食感覚で入れるのが特徴です。

    立地がディズニーワールド敷地の真横

    今回紹介するSushiologyはファストフードのお店です。内装もポップな感じで、若い人が多い印象です。店内に食事ができるスペースもありますが、半分ぐらいのお客さんはテイクアウトしていきます。

    ■Sushiologyのホームページ
    Sushiology.net
    ※Flashを使っているため、PCからご覧ください

    ■住所
    SUSHIOLOGY Lake Buena Vista
    12211 Regency Village Dr
    Orlando, FL 32821

    ■地図

    地図を見てもらえると分かる通り、Sushiologyはディズニーワールドの敷地からすぐ横にあります。シルクドソレイユのシアターがあるダウンタウンディズニーからだと、タクシーで10分程度。値段にして15-20ドルで行ける距離です。

    しかも金曜日と土曜日は夜中の12時までやっていて、夜食でSushiが食べたいなぁ…なんて時にも行けます。

    またSushiologyのお隣には、神戸三田、土岐、酒々井などに出店している「プレミアムアウトレット」があります。2014年にリニューアルしてさらに店舗数が増えたので、こちら目当て足を伸ばしてもいいかも。

    参考ページ:Orlando Vineland Premium Outlets

    日本人好みのメニューがあるが、値段はやや高め

    Sushiologyは日本人経営のお店です。そのため我々の感覚に合ったメニューが沢山用意されています。

    握りのはもちろん、外巻きじゃない巻物や酢の物、たこ焼きに冷奴まで。もちろんアメリカンなカリフォルニアロールもあるので、勇気のある人は是非チャレンジしてみてください。思ったより美味しいですよ?

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    しかしそこは海外のSushi。日本の回転寿司に比べると値段はややお高め。一皿6-8個の巻物が乗って10ドル弱。腹ペコが本気で食べたら軽く20-30ドルは超えてしまいます。

    個人的には丼ものがオススメです。巻物系とほぼ同じ値段でガッツリ食べられるので、「一人一丼」+「巻物一皿」あたりがちょうどいいかも。

    夜の時間は若者が増える

    立地の所でも触れたとおり、ここはアウトレットが目の前にあります。なので夜の時間は賑わっていることが多く、また若者が増えます。というのも、この近くにディズニーワールドにインターンプログラムで来ている学生さんの宿舎があるんです。

    仕事終わりで一杯!!なんてノリの学生さんも多いため、若干騒がしいかもしれません。

    ちなみに自分たちが行くのは、もっぱら金曜日と土曜日。シルクドソレイユのショーが終わった後だとこの曜日しか空いてないんですよね。金曜日と土曜日の夜遅くに行けば、もしかすると仕事終わりのアーティストに会えるかも?です。

    まとめ

    たとえ短期滞在だとしても、三食毎回がジャンクフードだと嫌になってきますよね。たまにはサッパリした物が食べたくなる、それが日本人というもの。

    脂っこい揚げ物やチップスに飽きたと思ったら、少しだけ足を伸ばしてSushiologyに日本のオアシスを求めに行ってはどうですか?

  • あなたは「実績」を活用できてますか?せっかくの武器でかえって損をする場合も…。

    あなたは「実績」を活用できてますか?せっかくの武器でかえって損をする場合も…。

    http://www.flickr.com/photos/58428285@N00/260004685
    photo by cambodia4kidsorg

    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    ここ数年、シルクドソレイユに出演する日本人アーティストがとても増えました。男子新体操しかり、ダブルダッチしかり、こうして世界の舞台に日本人が増えるのは嬉しいことです。

    ■関連記事:男子新体操はなぜシルクドソレイユから注目されたか?
    ■関連記事:業界常識の壁をぶち破れ!「カプリオール」がシルクドソレイユの門前払いをこじ開けた

    ただ同時に、今後は日本人シルクドソレイユ出身者同士の競争が予想されると思うんです。ネームバリューや実績として出演経歴を使う人はドンドン増えていきます。既に軽いインフレ状態に陥っていると言えるかもしれません。

    そこで今回は「類似した実績を持つライバル同士の戦略」について考えてみたいと思います。

    シルクドソレイユ関連の実績

    まずシルクドソレイユに関連する実績はざっとこんな感じですね。

    1.登録アーティスト
    ⇒オーディションを通過した人

    2.出演アーティスト
    ⇒過去にイベント、もしくはショーに出演した人

    3.現役アーティスト
    ⇒いま、まさに出てる人

    大きくこの三種類です。
    一つ目の登録アーティストについては以前も記事を書きましたが、まだ出演経験がない人でも実績を名乗れるのがミソです。そして二つ目、三つ目は殆ど同じ。いずれ全員が「出演アーティスト」の実績をもって現場を離れていきます。

    何を武器に、どこで活動するか?

    これらの実績を活用するときに「どこで活動するか?」「何を武器にするか?」の二つの視点が大切になります。

    まずは実績を持った段階でどこで活動を続けるか。たとえば日本で活動を続けると考えた場合、何年もショーに出演を続けていたらどうなるでしょうか?長期間日本を離れてしまえば、確実に仕事は消滅します。他のライバルや後輩が、あなたの持っていた仕事を取り分けてオシマイです。

    もし日本拠点の活動を続けたいのなら、短期でサクッと帰るのがベストだと自分は考えています。ここで使う武器は「実績」です。一週間のイベントに出演しようが、10年間同じショーに出続けようが、「実績」という武器に差は出ません。

    だったらサクッと出演し、日本で仕事を失う前にスグ帰る。そして「出演実績」を存分に活用したほうがステップアップになるのではないでしょうか。

    同じことが一つ目の登録アーティストにも言えます。

    悲しいことに「出演アーティスト」「登録アーティスト」で世間の評価が大きく変化するとは思えません。いずれも「シルクドソレイユだ!」という肩書が先行して、実態や違いはがどうこうは大部分の人は気にも止めないでしょう。

    この意味で、実績を武器に日本を拠点に活動するなら「登録アーティスト」が一番賢い選択かもしれません。

    出演アーティストの武器とは?

    実績を武器にしようと考えると、長年出演しているアーティストは不利です。すでに別のライバルが仕事を持っていて、しかも実績の面では「出演アーティスト」「登録アーティスト」で世間の評価に大差はない。

    他で先に実績を武器にしたライバルに先を越されれば、たとえ先にシルクドソレイユに入っていても二番煎じに成り下がってしまいます。

    では長年出演したアーティストの武器とはなにか。それは「人脈」と「経験」です。

    サーカスの世界は非常に狭く、多くのアーティストは複数のショーを渡り歩いています。よって一つのショーに長年居ることは、多くのサーカスアーティストと繋がるチャンスでもあります。

    さらには「照明」「舞台監督」「ディレクター」など、表には見えない数多くの人がショーを支えています。ここで知り合う仲間は、長期間のショーで苦楽を共にしなければ得られない財産になります。

    またステージ経験も掛け替えのない財産。ツアーショーで*1年間約350回、常設ショーで約480回。これだけの回数を緊張感あるステージで演技し、しかも間近で世界レベルの演技を見続けることが出来ます。

    本番ステージとは、立つ度に発見と失敗が繰り返される場所。言語化できるモノから無意識のカンまで、ステージに立つことでしか得られない財産がここにあります。

    まとめ

    「登録アーティスト」または「短期出演アーティスト」の場合はダイレクトな肩書として、「長期出演アーティスト」の場合は経験から得られた知見と人脈が武器になるのかな?と考えています。

    実績を活用して仕事をするのは悪いことじゃないと思います。これはあくまで戦略。個々人のステップアップに合わせて、適した方法を選べばいい。

    しかし方法を間違えてしまえば、せっかくの実績も上手く活かせません。実績を得るまでも大変かもしれませんが、本当の戦いはそれをどう活用するかです。

    間違っても、実績さえあれば仕事が増える!なんて勘違いをしてはいけません。

    ■参考記事:駆出しパフォーマーが陥りやすい「仕事はある」という致命的な勘違い

    *1:世界中を回っていくテントのショー

  • 上司も会社も不完全な目でしか評価できないので、仕事の成果だけじゃ勝ち残れない。

    上司も会社も不完全な目でしか評価できないので、仕事の成果だけじゃ勝ち残れない。

    http://www.flickr.com/photos/21518596@N00/106706292
    photo by chidorian

    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    やや出遅れましたが、ブログ界隈で話題の例の本を読みました。実体験を下敷きに、ココロに沁みる記事を執筆されるICHIROYAさん(id:yumejitsugen1)の著作です。

    僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと

    僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと

    書籍化の少し前にブログを見つけ、その後は食い入るように読ませてもらっています。

    シルクドソレイユは企業です。ショービジネスを展開する組織です。外見こそ目立つ仕事ですが、内実はICHIROYAさんが指摘されている「組織である事実」がズバズバと当たっているんです。

    ライバルが同期入社とは限らない

    シルクドソレイユで出世?と言うとピンとこないかもしれません。世間で言う出世とは意味合いがズレるかもしれませんが、アーティストにも昇っていく階段があります。

    それはポジション争い。スポーツでいうの「スタメン」「ベンチ」のように、見えない所で熾烈なポジション争いが繰り広げられています。

    たとえば自分が狙っているキャラクター*1やソリスト*2もポジションの一つです。ここでは、バックアップ*3に選ばれた人が有利にチャンスが回るようになっています。よってアーティストたちは、ポジションを掛けてバックアップの椅子に座ろうと戦います。

    しかしここには、新卒一括採用の企業と大きく違う点が一つあります。それはライバルが同期入社とは限らないこと。気持ちさえあれば誰しもがライバルになり得るのです。

    自分はレコンというキャラクターを目指してオーディションを受けました。そこに現れたライバルはラヌーバ出演15年の経つベテランから、入って数年の新人まで実にさまざま。

    ここでは「よーいどん!」で一緒に走り出した人がライバルとは限りません。既に豊富な経験を積んだ人、圧倒的に条件に有利な人など、実力と条件が合う人のみが勝ち残るシステムなのです。

    上司と上手くやる技術

    戦いが始まった瞬間に完全不利に立たされることも少なくありません。それに加え、ICHIROYAさんが指摘するように「不完全な目」によって不遇の対応をされることもあります。

    いい仕事をしさえすれば、上司や人事部がそれをちゃんと把握していて、いつかは自分にふさわしい部署に異動させてくれるものだと思っていた。
    それはある意味正しい。ただし、自分の仕事ぶりが他の人たちの何倍も優れていれば、だ。けれども、比較的優れているという程度なら、それを正確に見ている神の目は会社には存在しないのである。あなたを見ているのは、不完全ないくつかの目に過ぎない。

    出典:僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと

    たとえば以前、Orlando Balletとのコラボレーション企画で辛い思いをしました。ダンサーとして手を挙げたにも関わらず、回ってきた仕事は黒子として大きなお面を持つのみでした。

    ■参考記事:市場から選ばれない人材:足りないのは能力や価値でなく「想像力」

    しかし、実はこの一年前は違う状況でした。自分の思い描くキャラクターとしての出演が叶い、満足感をもってステージに立つことができたのです。

    ■参考記事:【キャラクター挑戦】Choreographers’ Show Case 2013

    この二年での大きな違いはICHIROYAさんも指摘されている「口頭表現力」でした。ダンサーとしての市場価値が乏しかった分、人選を任されている人物に具体的なアプローチを仕掛けたのです。

    真っ向勝負で行けば、何年経っても同じ端役しかできなかったことでしょう。裏道のようでゲスい感じはありますが「人」に向かってアピールしたことで結果が大きく変化しました。

    最近読んだ別の本にもこんな事が書かれていました。

    どんなに善であっても、弱ければ負ける。「そんな社会は間違っている」と口先ばかりでいっても始まらない。そうならないよう社会を変えるしかない。

    こんないい時代に、いまだに悪い人間をはびこらせているのは、善人が弱いからだ。工夫が足りないからだ。賢くないからだ。むしろ悪人のほうが賢く生きている。

    出典:悪人のススメ いつまで「いい人」を続けるのですか

    勝てば官軍とは身も蓋もない言葉ですが、要所でずる賢くなる知恵も必要なのだと思います。

    ■関連記事:「ずる賢いヤツ」になりたい

    戦いである覚悟

    悪人のススメでは「負けないしたたかさ」が強調されています。文脈は違いますが、ICHIROYAさんの主張にも通じる部分があると思うのです。

    ゴルフとワインを嗜むことで有利になるなら、利用すればいい。口頭表現力を磨いて評価が上がるなら、活用すればいい。ズルはしたくないと叫ぶのは自由です。最初から戦いに臨まないのも選択の一つでしょう。

    しかしいったん競争の中に身を投じたのであれば、自分を誤魔化さない「覚悟」が必要なのだと思います。

    *1:ショーの中心的な役割を演じるアーティストの総称

    *2:三人以下で演技をするアーティストの総称

    *3:代役のこと。スポーツでいうベンチ入り

  • 全てのスポーツ競技は「オリンピック種目」を目指すべきか?

    全てのスポーツ競技は「オリンピック種目」を目指すべきか?

    http://www.flickr.com/photos/54913407@N00/147986134
    photo by Poppy Wright

    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    この前、シアターの控室で同僚とこんな話題になりました。

    オリンピックといえば世界が注目するスポーツの祭典。2020年の東京オリンピックを目指し、日本中の体育・スポーツ関係者が奔走していることと思います。

    しかし剣道は、あえてオリンピック種目にしない事を望んでいるようなんです。

    国際化によって剣道の持つ「武道的特性」が失われてしまう!
    体勢メチャクチャ、残心無し、審判に抗議はするし、勝てばガッツポーズ、負ければ竹刀を叩きつける、最悪「納得イカン!」と、試合後の整列、一礼拒否なども・・
    正直礼儀どこいった?品格どこですか?状態です。

    出典:剣道が五輪(オリンピック)種目になったら、起こると予想される「問題」とは? | 剣道防具コムのスタッフブログ

    【剣道防具コム】剣道防具の専門店!わかりやすさNo.1宣言

    自分はこの事実を知りませんでした。ダブルダッチ・縄跳びもオリンピック種目を目指しています。しかし剣道の事例を見て、全てのスポーツ競技が一概にオリンピック種目を目指す必要があるか?という疑問が湧いてきました。

    競技ルールは絶対じゃなくなる?

    オリンピック種目に選ばれれば、世界中の国が出場を目指して練習してきます。種目に入る前後では、桁違いに競技人口も増えることでしょう。

    すると色んな国の思惑が増えてくるんです。その影響をモロに受けるのが競技規則。どの国も自国の選手を勝たせたいと考えますよね。ここに国や地域によって得意不得意がある場合、影響力や政治的なやり取りで競技ルールがコロッと変えられる恐れがあるんです。

    たとえば特定の国が強すぎる場合、その国に不利なルールにするとか。。。競技ルール作成に権限がある人の国が勝ちやすいルールにするとか。けっこう露骨にやってくれます。

    まだオリンピック種目に入っていないマイナー競技の縄跳びですら、こうした「国同士の競技規則バトル」が繰り広げられています。このバトルに競り負けた国が反旗を翻して他の団体を立ち上げたり、なんてのが結構普通にまかり通ってます。

    日本人にとって競技ルールは絶対、という印象が強いです。でも欧米諸国では「競技ルール作成」の段階から、すでに戦いは始まっているんです。

    公平性と客観性が求められる

    世界的な競技種目になれば、勝ち負けの注目度がグンと上がります。

    すると「なぜこの選手が勝ちなのか?」についてシビアな根拠が必要です。場合によっては数億円単位のお金が動くこともあります。ここには公平性と客観性が求められるんです。

    「大御所の◯◯さんが勝ちって言ってるんだ!!」とか、「バトルでこのチームが一番観客を盛り上げたんだ!!」という曖昧なルールだと厳しい。この10点は何を基準に10点なのか。審判は8点と言っているけど、残りの2点はなぜ引かれたのか。こうした事実を説明できる裏付け。

    つまり、客観的に誰が見てもこの人金メダルだよね?という論拠が競技ルールで決められないとダメなんです。

    客観的な論拠で言えば、計測競技は分かりやすいですよね。誰が見ても10.00秒は10.00秒です。ビデオ判定をしてスロー再生すれば、誰が見ても勝負が判断できます。

    でも採点競技は一筋縄では行きません。審判の基準、競技ルール、引いては個人的な感情をどれだけ排除して公平にジャッジできるかは永遠の課題とも言われています。

    各国はこの課題に上手く切り込んでくるため、競技ルール作成の時から戦いが始まるのです。

    業界が潤えば投資が出来る

    言わずもがな…かもしれませんが、オリンピック種目に選ばれるプラスは沢山あります。

    その中でも特に大きなのが「注目度」です。サッカーのようなお化け競技は別として、どうしても個別の世界大会よりオリンピックの方が注目度が高いです。さらに国内でメダル有力候補がいるとなればメディアにも取り上げられ、オリンピック種目に入る前後では桁違いの注目度になります。

    注目度が上がれば何が生まれるか。端的に言えば、業界内で「お金」が回るようになります。メディア露出が増えれば企業スポンサーも付くでしょうし、競技人口も爆発的に増えることが予想されます。こうなれば業界として流れるお金の絶対量が桁違いに増えるでしょう。

    お金が回る業界は投資が出来ます。競技未開拓の地域に指導者を派遣する余裕も生まれ、世界的な普及を一気に推し進められるでしょう。くわえて次世代への投資、代表選手団への補助、強化費の捻出など、投資が出来る余裕がある否かで、大きな違いが生まれていくのです。

    たまに聞かれるのですが、マイナー競技の殆どは世界選手権への出場費・渡航費が全て実費です。日の丸を背負って戦うとか、そんな綺麗事だけでお金は集まりません。自分も現役時代、世界選手権に出場するために15万円〜20万円を貯金する必要がありました。

    代表強化費、報奨金、スポンサー…そんなのは、本当に本当に一部の注目度の高いスポーツに限られています。

    多数決とグローバル化で起こること

    オリンピック種目に選ばれればプラスも多いでしょう。また世界へのスポーツ競技の普及は素晴らしい事にも見えます。しかしそれは多様な価値観を受け入れることも意味しています。

    たとえ日本発祥の文化を下敷きにしていても、グローバル化によって多様な価値観を持つ世界中の人の賛同を得なければいけません。その過程で、たとえ本家本元がNoを突き付けても、多数決の原理で競技ルールが歪められる恐れがあります。

    Japanse Styleのダブルダッチは世界に向けて急激な広がりを見せています。世界に普及するのは良い事がある反面、こうした弊害が生まれる一面も考える必要があると思います。

  • プロは相手によって「仕事のクオリティ」を変化させても良いのか?

    プロは相手によって「仕事のクオリティ」を変化させても良いのか?

    http://www.flickr.com/photos/33586091@N00/82648953
    photo by Paul Worthington

    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    たまに友人や家族がショーを見に来ることがあります。日本から遥か16時間も離れたフロリダ、はるばる見に来てくれるのは嬉しい限りです。

    知り合いがシアターに居ると自然と力が入ります。もしかするといつも繰り返しているショーよりもエネルギーに満ちているかも。座っている場所が分かれば、そっちに目線を飛ばすことだって出来ます。

    でも、これってどうなんでしょうか?例えば1回目のショーに知人が居たとします。エネルギー満天です。でも知人は2回目にはいません。こちらは普段通りの演技です。

    もちろん、知った顔が見えれば自然と力が入るのは人情と言えるでしょう。ではここに意図的な「損得」が関係してきたらどうでしょうか?

    意図的に仕事の質を変化させる

    ラヌーバはシルクドソレイユの常設ショーです。もちろんチケットは有料。一番高い席だと100ドルを超えてきます。また原則的に1回目と2回目の値段が変化することはありません。つまり、どちらのショーを見ても同じ価値があることを意味しています。

    ではここで「利害による意図的な変化」を持ち込んだらどうなるでしょうか。1回目は大切なお客さんが居るから良いショー、2回目は誰も居ないからなんか微妙。本来どちらも同じであるはずなのに、恣意的なクオリティのバラつきが生まれてしまうんです。

    ところがライブショーゆえに、本番に意図しないミスは起こります。こうした最善を尽くした上でのズレは、誤差として受け入れてもらうしかありません。しかし「重役である」「見込み客である」など、見返りを求め下心のある変化はどうなのでしょう?

    戦略的にエネルギー配分する

    ただこれは「戦略的」と考えることが出来ます。

    クライアントとはいえ、全てが同じ条件で仕事を投げてくるわけじゃありません。直接的に自分の評価をする上司や幹部、定期的に仕事をくれる人、人脈として繋がっておいて得しそうな影響力のある人。

    この人に良くしておけば、後々自分に見返りが跳ね返ってくるという期待があるでしょう。すると、こちらから提示する条件や値段も「好クライアント」として扱うことができます。

    つまり、より条件の良い仕事には普段以上のエネルギーを注ぎ、そうでもないモノにはいつも通りの仕事をするのです。来たるべきタイミングに焦点を合わせ、それまでエネルギーを温存しておく。そして、今だ!!と思う瞬間に最大出力を発揮してアピールをします。

    見込みの無い相手で消費することを考えれば、もしかすると賢い戦略と言えるかもしれません。

    まとめ

    少し前から「プロに無料で仕事をたのではいけない」という議論が活発に交されていますね。今回の話題は、この問題を反対側から見たイメージです。

    友達だから無料でやってよ、割引してよ、というのはプロやフリーランスにとって死活問題。いくつもの記事でその問題点や生活への影響が指摘されています。

    では反対に「友達だから良い仕事するよ」「常連だから割り引くよ」はどうなんでしょうか?同じ値段でお願いしている別のクライアントは、きっと不公平を感じると思うのです。

    ★★

    相手を選び、戦略的に仕事をするのもひとつのやり方でしょう。上手に渡ればチャンスや得も増えると思います。一方で仕事をお願いしているのは誰でしょうか。あくまでクライアントですよね。

    プロに無料で仕事をお願いするのも問題です。しかし「自分だけ得したい」という考えが、巡り巡って自分達に戻ってきてるのでは?と感じずにはいられません。

  • あなたに「才能」があれば、本当に選ばれるのか?

    あなたに「才能」があれば、本当に選ばれるのか?

    http://www.flickr.com/photos/7156765@N05/15009626372
    photo by Onasill ~ Bill Badzo

    こんにちは!縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
    はてなブログ内を巡回していたら、面白いブログを見つけました。

    yuki3mori.hateblo.jp

    このブログ内にある才能に関する記事が、非常に興味深かったので紹介します。

    継続という稀有な才能。 – ゆるふわいずむ
    「才能」はあきらめた者の言い訳になり得る。 – ゆるふわいずむ
    才能がない、という悪魔の証明。 – ゆるふわいずむ

    一番上の記事から連載的な感じで「才能」についての考えをまとめられています。管理人のゆるふわ√3(id:yuki3mori)さんの鋭い指摘にハッとさせられました。

    これらの記事を読んでいて、ふと「選ばれる側」の理不尽さを考えました。フリーランスや自営業でない限り、基本的に誰かに選ばれて仕事をしている人が殆どですよね。かくいう自分も、たまたま会社に選んでもらえたからここに居るわけです。

    でもこの選ばれる行程って、とても不条理で理不尽なことだと思うんです。

    1.完全需要ベースという理不尽

    前回の記事でオーディションの事を書きました。オーディションに合格して登録アーティストになれば、ショーに出演する人材バンクに登録される仕組みです。

    ■参考記事:シルクドゥソレイユ【公認】【登録】【所属】パフォーマーに関する、エトセトラ

    仮にオーディションで合格し、ここで登録されたとしましょう。でもショーに呼ばれるかどうかは、完全に需要ベースなんです。

    たとえば自分の話ですと、ラヌーバに出演するまでに2回の打診がありました。どちらも最終選考まで残ったけど選ばれず、三度目の正直でここの契約が貰えました。選考で落とされた理由は条件とのミスマッチ。1つ目は単純に募集していた枠が無くなり、2つ目はイメージ的に女性が適していたんです。

    そして最後のラヌーバは「男性2人」「縄跳び」という条件が偶然にも重なり、出演が叶いました。では最初の選考に落とされた2つと、ラヌーバに決まった時の自分で果たして何が変わったか。

    きっと自分は何も変わっていません。変わったのはシルク側の需要だけです。

    2.選ばれるかどうかは、殆ど大差なし

    たとえば最終候補に上がった「Aさん」「Bさん」「Cさん」が居たとしましょう。結局Bさんが選ばれ、ショーに出演します。では、選ばれなかった「Aさん」と「Cさん」は才能がなかったのでしょうか。いいえ、それは単に条件が合わなかっただけ。持っている技術や才能に殆ど差はないと思うんです。

    でも結果的に「選ばれる人」と「選ばれない人」が生まれてしまう。場合によっては「性別」や「居住地」で明暗が分かれることだってあります。これって選ばれる側からしたら、ひどく不条理で理不尽だと思いませんか?

    3.選ばれる側はどうするか

    自分はラヌーバで夢を追いかけてきました。しかしある時をキッカケに、その夢を諦めることにしました。

    ■参照記事:シルクドソレイユの中で5年間追い続けた『夢』を諦めることにした

    当時は情熱を持って突き進めば光が見えると信じていました。しかし今のポジションは、選ばれる側として条件が悪すぎる。ようやく現実と夢との折り合いを付けられたのは、つい最近です。

    要はプロというのは、「選ばれる」というより「残る」ものなのじゃないかしら、と。割と世の中には天才と呼ばれる人は溢れていて、でもプロとして残るのはほんの一握り、その分野での才能と「継続という稀有な才能」を持ち合わせる人、みたいな。それは運に依るのかもしれないし、絶対諦めないという執着に依るのかもしれない。

    出典:継続という稀有な才能。 – ゆるふわいずむ

    もしかすると選ばれる側が出来るのは「残る」ことだけなのかもしれません。ゆるふわ√3さんは「継続という稀有な才能」とも表現されています。ネガティブに聞こえますが、相手の需要を積極的に待つことが求められるのではないでしょうか。

    自分は今も「キャラクター」「クラウン」になる夢を捨てていません。広くアンテナを巡らしてチャンスを伺っています。「残る」とは、積極的に居場所との関係性を見つけ続けることだと思います。

  • 【シルクドソレイユ】ショーに出演するなら7月~8月の情報を見逃すな!

    【シルクドソレイユ】ショーに出演するなら7月~8月の情報を見逃すな!

    http://www.flickr.com/photos/47353092@N00/4995181297
    photo by AJC

    こんにちは。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    今年もこの時期が来ましたね。シルクドソレイユ内でのオーディションが一斉に告知され始めました。

    www.cirquedusoleil.com

    もしあなたがシルクのショーに出演したいなぁと考えているのなら、準備をするのはまさに今の時期ですよ!

    シルクドソレイユのオーディション時期は夏場

    オーディションはクリエイション*1に合わせて行われます。シルクドソレイユの場合、殆どのショーは4月にオープンします。

    ここから逆算していくと、年末年始にはある程度の出演者と演目内容を決めておく必要があります。さらに遡って9月ぐらいには候補者を集めてオーディションをして、出演のオファーの出来る準備を整えておく必要があります。

    ゆえに毎年のオーディションの時期は7月~9月に集中します。自分が以前チャレンジしたクラウンのオーディションも9月でした。

    ■参考記事:シルクオーディションへの道のり【最終章】 目指していた舞台へ、いざ!! – なわとび1本で何でもできるのだ

    オーディションには準備が必要である

    シルクドソレイユのオーディションは、誰でも参加できるわけじゃありません。書類選考と動画審査を通過しないと、本番のオーディションに呼ばれることすらないのです。

    そのため、募集の始まるこの時期には「履歴書」や「演技の動画」を入念に準備しておく必要があります。必要な書類や動画が募集する演目によって異なるので、シルクドソレイユキャスティングの
    ページを確認しましょう。

    告知が始まるのは6月下旬から7月が殆ど。ここの募集で1次選考をして、本番のオーディションに召集する人材を選定してるんですよね。

    FaceBookキャスティングのページは必読!!

    もしFaceBookのアカウントがあるなら、今すぐCastingのページを「いいね!」しましょう。ここに出てくる情報が一番新しくて、しかも細かい情報もガンガン出てきます。

    この時期のオーディション情報に限らず、怪我をしたアーティストのバックアップ募集、特定のアーティスト募集など、幅広い情報が発信されています。

    https://www.facebook.com/CirqueduSoleilCastingwww.facebook.com

    ちなみに自分が膝の怪我をした時もここに募集が掲載されました。いまラヌーバでBMXアーティストをしている池田君が採用される直前も、ここに募集情報が載っていたのです。

    ★★

    いまシルクドソレイユでは、2年の一度のペースでツアーショー*2を創作しています。前回は2014年のKuriosでした。次は2016年です。つまり、今の時期の募集しているのは新作ショーのアーティストである可能性が高い!

    出演する形式はたくさんありますが、クリエイションの時が一番多くのアーティストを募集します。1つのショーで、最低でも40-50人はアーティストが必要ですからね。

    ぜひ興味のある人は、まずはFaceBookページの「いいね!」から始めてみましょう。新しいステージへの道が開ける、かもしれません。

    ■関連記事:まずは映像を送ろう!!シルクドソレイユが『2014年オーディション』の公募を開始した

    note.mu

    *1:ショーを創作する活動全般の事

    *2:世界を回っていく形式のショー

  • 阿吽の呼吸もいいけど、信頼と期待のバランスに気を付けよう。

    阿吽の呼吸もいいけど、信頼と期待のバランスに気を付けよう。

    http://www.flickr.com/photos/28165389@N05/6080864794
    photo by Collin Key

    こんにちは。縄跳びのパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    日々のショーにはミスも起こります。とくに縄跳びは他のアーティストも参加しているのでミスが起こりやすい。以前は積極的なコミュニケーションを取って技術的な事を指摘していました。会話を通じてミスを減らそうと考えたのです。

    しかしフト気付いたら、演技についてのコミュニケーションをする機会がめっきり減っていました。

    他愛もない会話はします。でもなぜ仕事に関するコミュニケーションだけが減ったのか。少し考えてみたら、ひょっとしてこれは大きな分岐点なのかと思うようになりました。

    信頼しているから?

    自分の出演しているラヌーバは、縄跳びのアーティストが2名しかいません。しかし振付の関係上、他アクトのアーティストに協力してもらって演技を作り上げています。

    この状況を考慮し、自分は「マネージャー」としての立ち位置を取ってきました。

    ■関連記事:ラヌーバ「なわとびアクト変革計画」 第三弾  ~マネージャーとしてのソリスト~

    全体を仕切るのはあくまでディレクターやコーチ。しかし知識のある技術面をサポートし、縄跳びアクトを支えようと考えていました。

    ところが少しずつ状況は変わってきました。実は、もうラヌーバに縄跳びアクトが入ってから5年も経過しているのです。つまりそれだけ経験を積んだアーティストが増えてきたということです。

    自分が得意なのは単縄*1です。それ以外の縄跳びも知識はありますが、ガッツリ練習を積んだわけではありません。この時、自分と5年間の経験を積んだアーティストのどちらのアドバイスが有効でしょうか。

    経験は知識を凌駕します。たとえ理論や理屈を理解していても、本番ショーで使えるかは別問題。ショー経験を通じ、仲間のアーティスト達はノウハウを習得しています。しかもそれは極めて実践に即した「生きた知恵」です。

    だからなのか、自然と問題が解決していく場合が多い。無理にしゃしゃり出る必要が殆ど無くなったのです。

    それは期待か?信頼か?

    ではミスが起きてもとやかく言わず、経験あるアーティストを信頼するのはいい事でしょうか。自分は、この選択次第で今後の関係性が変化する分岐になるのでは?と感じています。

    信頼するのは良いでしょう。でもここで期待に移行してしまうのがマズイ。相手の能力や経験を踏まえて信頼し、その上で「これはやってくれるだろう」と考えてしまう。これが「期待」です。

    期待が強まってしまうと、コミュニケーションの手間が省く方向に流れていきます。「言わなくても分かってくれる」や「言わなくてもきっとできる」は、本当に信頼なのでしょうか。

    さらに進行すれば馴れ合いに甘んじ、「何となく」で問題をウヤムヤにしてしまう雰囲気が構築されてしまいます。こうなると元に戻るのは一苦労です。

    ★★

    信頼している人とはどんな人でしょうか。自分は「受け止めてくれる人」だと考えています。

    たまには的外れな発言で衝突したり、譲れない価値観で口論することもあるでしょう。ですが、どんなに衝突しても最後は元に戻ってこれる関係性。ここにあるのが信頼だと思うのです。

    期待の場合、裏切られれば崩れ去ります。相手への嫌悪感や憎悪にすら変化します。期待をかける相手とは「自分の思い通り、都合の良い方向に動いて欲しい相手」と言い換えることが出来るのではないでしょか?

    まとめ

    自分はいま、同僚のアーティストに期待を持っています。このまま流れれば、馴れ合いに辿り着き心地よく過ごせるでしょう。もしかすると、既に心地よさすら感じていたのかもしれません。

    ショーではリラックスが必要です。でも同じぐらい緊張感が必要です。

    居心地の良さに流されて仲間のアーティストに期待ばかりをかけないよう、積極的なコミュニケーションと対話を取り戻そうと思います。

    *1:一人で跳ぶ縄跳びのこと

  • オレ流を叫ぶ人ほど基本を軽視する。我流の落とし穴と問題点。

    オレ流を叫ぶ人ほど基本を軽視する。我流の落とし穴と問題点。

    こんにちは。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    仕事柄、自分はよく縄跳びの演技映像を見ます。でもたまに「イラッ」とくる映像があるんです。

    それは基本がない状態でそれっぽく縄跳びの演技をしているモノ。少し前「縄跳び名人」がテレビに出ると聞いて期待していたら、おそらく縄跳びをさほどやっていない人が「それっぽい演技」をしているだけでした。

    勝手に人様の演技にイラつくのも失礼な話です。しかし、このイラつきには根深い問題があるのだと気付きました。

    [toc]

    それっぽい演技の背景

    最近読んだ「アーテイスト症候群 大野左紀子著」という本を読みました。著書の中では「アーティストになりたい人々」を身近な例を上げながら分析しています。その例に挙げられたタレントの工藤静香さんの絵画。先に挙げたイラつく動画と共通点があると感じました。

    天使のせいだけでなく、見れば見るほど微妙に人を苛つかせるものがある。その一番の原因は、たぶん基本的なデッサン力の弱さであろう。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P68

    描ける人がわざと崩しているのではなく、描けない人の狂い方に見える。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P68

    大野氏はアーティストとして活躍され、引退後はブロガーid:ohnosakikoとして書籍などの執筆をされている方です。大野氏のいう「描けない人の狂い方」は「それっぽい縄跳び演技」にも透けて見えます。

    縄跳びには、本書で言われているようなアカデミックな教育はありません。でもきちんと練習をしている人はわかります。動きに無駄がありません。最適化された動き特有の美しさがあります。

    ところが、基礎をすっ飛ばした人が演技をすると動きにぎこちなさが残る。前とび、二重跳びあたりを見れば一発でわかります。

    素人の画でも、形は狂っているのに人を惹きつける不思議な魅力が合ったりすることは時折ある。しかし静香の絵は、そういう無心なものではないのだ。明らかに上手く描こう、絵としてのまとまりをつけようという欲が見える。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P69

    そこでいろいろな小技を使ってみたり、趣向を凝らしてみたりはしているのだが、チープな雰囲気は隠せない。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P69

    こうした絵画を、大野氏は「明らかに上手く描こうという欲が見える」「チープな雰囲気」と断じています。これは「近道で盛り上がる演技を作りたい」「手軽に演技を」に置き換えれば、縄跳びにも同じことがいえます。

    分かりやすい例だと宙返り。縄跳びの基礎がなくても身体さえ回せれば盛り上がります。また単縄*1のおしり跳び、ダブルダッチのスピード、あたりもここに含まれます。

    これらも見る人が見れば一目瞭然。手軽だからやったんだね、とスグにバレます。

    「一緒にされたくない」という抵抗感

    ではなぜ基礎のない演技を見るとイラッとくるのか。その背景にあるのは「一緒にされたくない」という無意識の抵抗感です。

    「こんな基礎もない演技のどこが良いんだ」
    「明らかな素人演技と一緒にされたくない」

    ようは「これだけ頑張ったんだ!」という自尊心を傷つけられたくない。こうした心理的な拒否反応というか、拒絶感がイラつきの根本にあるのだと考えています。

    さらにもう一つイラッとくるのが「呼称(名前)」。それっぽいだけの演技なのに「スゴ技縄跳びパフォーマーの◯◯さんでした〜〜」とかテレビで紹介されてると「…ん?」ってなるんです。

    いやいや、これが本物の縄跳びパフォーマーじゃないんだ。もっとスゴイ人が居るんだ、それにこの人は別に縄跳びが決して上手なわけじゃないんだ、ブツブツ・・・。

    ポイントは、こうした呼称を利用して一般的な評価を受けようとしていること。つまり「縄跳びのスゴイ人」的な呼称を使っているのに実際の演技は微妙で、にも関わらず呼称に乗っかって一定の評価を受けようとしている姿勢です。

    ここまで来ると単なる嫉妬にも聞こえますね。いずれも根本にあるのは「頑張ってきた自分」という自尊心を脅かす「基礎のない演技」に対する反発なのです。

    オレ流の落とし穴

    以前、奇をてらう事についての記事を書きました。

    奇を衒(てら)うのは本当に効果があるか?|なわとび1本で何でもできるのだ

    各方面で自分は「基礎が大切だ」と叫び続けています。ただもしかすると、単にここで見てきた「自尊心を脅かす存在」への反発だったのかもしれません。

    でも自分は基礎が大切だと叫び続けたい。それは以下に大野氏の述べている意見に心から同意できるからです。

    「自分流」は、文脈によって二つの意味に解釈される。一つは基本をきちんと押さえねばならないのに、そこは適当にお茶を濁して自己流でやって失敗した、といった場合。もう一つは「俺には俺の流儀がある」という積極的で自信に満ちた自己流である。
    多いのは、物事の見通しが甘い前者だが、その失敗の原因は往々にして後者にある。基本という誰もが通らねばならない道をバカにし、「俺には俺の流儀がある」と自信過剰になっているから足をすくわれるのである。基本をマスターした上で自然と出てくるもの、自分では意識しないが滲み出てくるのが正真正銘の「自分流」だろう。
    しかし「自分流」好きな人は、そこんところがわかってない。基本を軽視するのは、プロセスが面倒くさいからである。コツコツやるより、早く結果がほしいのだ。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P227

    自分流。自然体。別格。その共通点は、「ナンバーワンよりオンリーワン」である。オンリーワンの自分を評価し承認してほしいという欲求が、「アーティストになりたい」という欲求の根っこにある。

    出典:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫) P242

    「自尊心を脅かすことへの反発」に加えて、手っ取り早く評価されたいというズルさを感じずにはいられません。引用にある「自分では意識しないが滲み出てくるのが正真正銘の『自分流』だろう」は心から同意できる一文です。

    評価・承認されたい気持ちは痛いほどわかります。でもそこをグッと堪えられないようでは、いつかまた「オレ流」を探すアテのない旅に放り出されてしまうのだと思います。

    ■関連記事:あなたは大丈夫?何年やっても「基礎・基本」が身に付かない理由|なわとび1本で何でもできるのだ

    *1:一人で跳ぶ縄跳び

  • あなたが英語を喋れないのは「愛想笑い」してるから

    あなたが英語を喋れないのは「愛想笑い」してるから

    A Conversation with Phillis Wheatley
    Photo by Sharon Mollerus

    こんにちは。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
    いつも目を通している東経オンラインでこんな記事を見つけました。

    toyokeizai.net

    記事によれば英語を喋れるようにならない理由は、大きく3つあるとのこと。詳しい理由は記事をご参照頂くことにして、自分はこれの他にもう一つ大切な要素があると思うのです。

    それは英語が苦手な人が苦し紛れにやってしまう愛想笑いです。

    笑顔で受け答えをするのはいい事でしょう。しかし会話はお互いの意思の疎通をさせるもの。相手にも愛想笑いで流している事は、手に取るように伝わってしまいます。

    英語になると愛想笑いをしてしまう理由

    では、なぜ苦手な人は愛想笑いをしてしまうのでしょうか。それは会話の間が持たないからです。英語で苦労した経験のある人ならきっと分かるはずです。

    相手の英語が早すぎて分からない、文脈が理解できない、そもそも単語が意味不明…こうした困った瞬間を埋めるため、人は愛想笑いをしてしまうのです。

    さらに進むと、何を言っているか分からないのに愛想笑いで流してしまう。すると相手には「理解してるんだ」と誤解させてしまいます。後々で「あ、理解してなかったの!?」とヒンシュクを買うこともしばしば。

    「会話を理解しているかどうか?」を曖昧にするのは、双方にとって好ましい状態ではありません。

    会話中の愛想笑いは信用を失う

    テキトーに愛想笑いを続けていれば、それなりに会話は続けられます。相手が一方的にしゃべり続けてくれれるし、ある程度で会話は終わりまず。

    でもこれじゃキャッチボールにならないですよね。喋っている相手も「相槌や笑顔があるから理解してる!」と思って続けているのに、いざ蓋を開けたら殆ど理解していなかった…では失望してしまいます。

    こんな時は、臆せずに相手の内容を聞き返すほうが賢明。日本語のだと「ちゃんと聞いてなかった!」とネガティブに捉えられがちですが、英語ではそんなことはありません。

    相手もこちらが英語を苦手であることぐらいスグに察します。むしろ「苦手だけど話を必死に理解してくれようとしている」とポジティブに捉えてくれる人が殆ど。表現や単語が難しい場合は平易にしてくれますし、スピードが早い場合はゆっくりにしてくれます。

    聞き返しながら意思疎通をするのは根気が必要です。しかし、テキトーに愛想笑いを続けて「知ったかぶり」で会話を続けている方がよっぽど信用を失います

    コミュニケーションとは、面倒くさいモノ

    かくいう自分も、愛想笑いをしてしまう癖があります。後々で理解していないことがバレて怒られた経験があります。

    ここでは「口にした言葉」「本人の意見」が想像以上に重要です。この前提で相手も会話を続けてきますので、愛想笑いで流したとなれば「蔑ろにされた」と反感を買ってしまいます。

    聞き返すのは面倒くさい。相手の話の腰を折ることだってあります。でもいつまでも面倒くさがっていては、英語を喋れるようになりません。そもそもコミュニケーションは面倒くさいモノと割り切りましょう。

    最初は面倒くさくても、回数を重ねれば負担が減っていきます。ぜひ、英語で会話をする時は愛想笑いに気を付けてみてください。

    ■関連k記事:アメリカ5年目なのに英語が苦手:急激に上達した理由は「一言コメント」と「笑い」だった

  • 40代のベテランより20代新人の方が怪我が多い3つの理由

    40代のベテランより20代新人の方が怪我が多い3つの理由

    now and then
    Photo by Rising Damp

    サーカスの世界には怪我がつきもの。いくら注意していても、誰しも一度は怪我します。

    自分の出演するラヌーバには、20代から40代まで幅広いアーティストが出演しています。日々のショーで怪我をするアーテイストは後を絶ちません。

    しかしよく見てみると、怪我をしているのは殆どが若手。20代前半やデビューしたばかりのアーティストばかりです。かく言う自分も最初に怪我をしたのは27歳の時。半月板損傷で手術を受けました。

    身体を使ったパフォーマンスを日々繰り返すシルクドソレイユ。しばしば知人が身体を心配して「40代になったら大変だよ!」と諭されます。確かに年齢を重ねる程に怪我が増そうなモノですが、実際にはその反対なのです。

    ではなぜ、体力が低下すると考えられる40代よりも20代の方が怪我が多いのでしょうか。ココには大きく3つの理由があると思うのです。

    1.40代は本番の経験が豊富である

    40代を越えるベテランになると、ショー経験10年以上が殆ど。この経験値こそが怪我を防ぐ1つ目のポイントです。

    アーティストの9割以上がショー中のアクシデント、もしくは蓄積された疲労から怪我を起こします。不思議とリハーサルや練習中に怪我をする人はほとんど居ません。

    いくらリハーサルを重ねてもショー本番は全くの別物。大音量で流れる音楽、目が眩みそうな照明、客席からの歓声、本番でしか学べにない経験値がここにあります。

    ベテランのアーティストは本番の怖さと危険性をよく知っています。大量のアドレナリンが放出され多少の痛みは感じません。普段より力が入り、驚くほどジャンプや宙返りは高くなります。

    これが危険なんです。否応無しに、ステージでは普段自分が思っている以上の力を発揮してしまうモノ。この状態を冷静に捉えられないうちは、突発的な怪我や無意識のうちのダメージを蓄積させることになるのです。

    2.25歳は身体の曲がり角である

    膝の故障でリハビリをしている時、フィジオ*1から興味深い話を聞きました。

    運動を続けている人にとって、25歳は身体の曲がり角なのだそうです。幼少から競技を続けている人は身体のケアや補強運動も心得ています。しかし25歳前後を境に、これらの心得だけでは不十分になります。

    筋力の低下、回復の遅延、身体のあらゆる部位の痛み。曲がり角の前後では丸っきり身体への影響が変わってしまうのです。

    大抵の人はこのタイミングで怪我をします。突発的なモノに限らず、体力の低下に伴う蓄積ダメージが怪我を引き起こすのです。とくに膝、肩、腰は多くのアーティストが故障します。

    20代のアーティストにとって、デビュー直後はちょうど身体の曲がり角の時期。ゆえに必然的に怪我が増えてしまうのです。

    3.40代は休むタイミングを熟知している

    若さには勢いがあります。内部でもデビューしてから1ヶ月はハネムーンと呼ばれ、全てが新鮮かつ刺激的な毎日です。ところが1ヶ月を過ぎた頃にはショーに慣れ、ハネムーン気分も収束していきます。

    すると次第に練習しなければという不安が襲ってきます。とくに競技出身のアーティストは練習量を減らそうとせず、現役選手のままの練習をやりがち。いくらショーに出ていても、心の何処かに競技力を落としたくないという思いがあるですよね。

    ここに週10回のショーが重なり、怪我のリスクを増やしてしまうのです。

    一方、40代のベテランアーティストはこの辺を熟知しています。必要以上の練習はしません。どのラインに行けば不安を拭えるかを知っています。

    さらに身体の危険信号やサインにも敏感。ケアを続けても時に身体が痛むことがあります。その絶妙なタイミングを逃さずに休むことができるのです。

    無理をして1ヶ月を棒に振るより、タイミングを見て1日休む方が良い。彼らにはこの当たり前な理屈が、痛いほど身に染みているのでうす。

    まとめ

    サーカスは極限まで身体を動かす仕事です。年齢と共に衰える体力との戦いでもあります。しかし若ければ全て良いというワケではありません。40代に入っても第一線で活躍するアーティストは、熟練の技術と知恵で20代の若者に負けないオーラを放ちます。

    身体を動かす仕事とはいえ、一概に年齢で判断するは無意味なのかもしれません。

    *1:シルクドソレイユのショー毎に居る専属のトレーナー