投稿者: shoichikasuo

  • ラヌーバ「なわとびアクト変革計画」 第四弾 ~コーチとして練習の「場」を整える~

    ラヌーバ「なわとびアクト変革計画」 第四弾 ~コーチとして練習の「場」を整える~

    ラヌーバのなわとびアクト改変計画も架橋に差し掛かってきている。
    うまく行けば、今月中にも本番のショーで新生なわとびアクトを披露できるかもしれない。

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    日本から帰国してからというものの、改変計画が急激に進み出した。
    Adriennがバックアップできてくれていたことがキッカケで、すべての歯車が急激に回り始めた。

    これまで諸事情で発進できなかった分、ディレクターもアーティストたちもやる気満々。
    全体のモチベーションが高いのはいいことなんだけど…。

    実は密かに悩みながら練習に臨んでるってのは、ここだけの話。

    毎日15分のトレーニング

    これまで縄跳びアクトの練習と言えば、月に1回ステージでの練習のみだった。
    まぁ無いよりはましだけど、正直ガッツリ練習できる雰囲気ではない。

    しかし今回はディレクターも本気。
    異例の毎日15分ずつの練習時間をスケジュールに組み込んでくたのだ!
    さらに週1回45分間のステージ練習も取ってくれて、本格的に変革計画が進みだしたと実感した。

    けど、、、

    この15分ってのは、事実上の丸投げ。
    目標はショーに出せる演技を創りあげること。
    たまーにディレクターは見に来るけど、練習の仕切りは自分達に任せられている。

    せっかくもらった練習時間を浪費しては勿体無い。
    しかもモチベーションが高いうちに引っ張っておきたいって気持ちもあった。

    そこで、別に誰もやれとは明言してないけど、
    勝手に毎日の15分トレーニングを仕切らせてもらうことにした。

    たかが15分、されど15分

    練習の仕切りを勝手にやり出してから、トレーニングメニューも勝手に決めさせてもらってる。
    これが、まぁスゴイ勉強になることばっかり。

    15分は短い。ほんとうに短い。
    事前に練習計画を立てないと、何もしないまま時間を無駄にしてしまう。
    この国は始まる時間こそ多少遅れても、終わる時間はキッチリ守る習慣もあるわけで(笑)

    練習計画も真剣に考え始めると、
    いつまでにここまでできるようにしようとか、
    どのタイミングでこの練習を挟もうとか、
    次のステージ練習のチャンスまでにここまで仕上げたいとか、

    もはや考えることが無尽蔵。。。

    一番気をつけたいのがステージ練習のチャンス。
    これだけは他のトレーニングとの兼ね合いで週に1度しか取ることができない。
    しかも今月末からは別のトレーニングで埋まっちゃうから、実際に使えるのはあと1回か2回。
    このチャンスを逃せば大幅にスケジュールを遅らせることになってしまう。

    どうやれば効果的なトレーニング効果をあげられるか。
    仲間が気持ちよく練習に取り組めるか、

    もうね、体育授業の指導案を作ってるような感覚(笑)

    大きな影響を受けたAdriennのやり方

    過去にAdriennが場を作る名人って記事を書いた。

    Adriannのダブルダッチに学ぶ、「教える」「教わる」ではない共に「場」を楽しんで上達する仕掛けの作り方 – なわとび1本で何でもできるのだ

    「教える」→「教わる」って関係性じゃない、集団として皆で学んでいく場を作ること。
    Adriennのやり方に大きな影響を受けた。

    今回のトレーニングでは、及ばずながらAdriennのやり方を目指している。
    みんなが楽しく、気持ちよく練習に取り組める空間作り。

    自分はどうしても教えたがりで、自分流を押し付けてしまう悪い癖がある。
    既に何度か悪い癖が暴発してるけど、そのたびに反省反省。
    焦らずじっくりと見守ることを意識。

    今、こんな本も読んでいる。

    コーチング

    コーチング

    著者はかの有名な落合さん。
    彼のコーチングの信念は「できるだけ教えないで見守る」だという。
    選手によって個性はバラバラ、体格も癖もバックグラウンドも違う。
    全ての選手に一律の指導法が当てはまるわけがない。

    100人に通用した方法でも101人目には通用しないこともあるのだから、
    コーチのやり方を押し付けてはいけない。
    選手から相談されたら初めて、一緒に悩み、考え、試行錯誤する。
    コーチとは結局、選手自身が解決策を見つける「ヒント」を示すことしかできない。

    ホント、いいタイミングでいい本に出会ったなぁ。

    目指すは今月中のお披露目

    トレーニングが始まってもう少しで1か月。
    メンバーに恵まれたこともあり、昨日のステージトレーニングはいい感触だった。
    ディレクターも内容に満足している様子で、

    「来週は全体練習をして最後の詰めをしよう」
    「早めに本番に出して、さらに上のレベルを目指そう」

    とのこと。
    舞台装置、照明、そしてアーティストの動きを調整する全体練習。
    ここまで来れば本番を迎える日も近づいている。
    そして演技とは、本番のステージを通じて一番成長するもの。

    全体練習が順調にいけば、今月中にも本番でお披露目できるだろう。
    そうすればついに、ラヌーバなわとびアクト変革計画3本柱が完成する。

    あ、本番で披露したら具体的に何をしてるか発表します。
    まぁ薄々勘付いてる人もいると思うけど(笑)
    一応最近はシルクさんもネット系に厳しいからねぇ…。

    (※)著作権とか守秘義務とか内部秘だとか…


    よっしゃ、最後のひと踏ん張り頑張ろう!

  • あなたが評価されないのは「万人ウケ」を狙っているから。

    あなたが評価されないのは「万人ウケ」を狙っているから。

    嬉しい事が続いている。
    こうして色んな人が自由に意見を述べていく空間が、
    結果として「縄跳び界」の発展に繋がっていく。

    先日書いた記事について、ブログ仲間の「とびまるさん」に取り上げていただけた。

    023 採点競技を通じて思ったこと、そして – とびまるの「なわとびのこと」

    とびまるさんは学校で事務員をされている傍ら、
    縄跳びに熱中して自身で取り組まれているという。
    彼のブログにある技説明はわかりやすくておすすめだ。

    また個人的に彼のイラストがツボだったりする。

    とびまるさんの記事の中で、これは重要だなぁってのがいくつか。
    なかでも以下の文章は考えさせられる。

    高難易度の技は、「すごい」けれど「速すぎてよくわからない」。

    小学校で、TJをやるより、簡単なリリースや、レッグオーバーの連続技がウケるのに似ている。わかるもの、わかったうえで技を味わえるもの、そこに「見る側」は本気で感嘆する。

    そうなんです、その通りなんです!!
    んでもって次の一文。

    もっと、自由に跳ぶ動画が増えてもいいと思う。
    採点競技を見据えて練習しているかたが多いので、なかなかそんな余裕はないかもしれないけど、ルール不問のお楽しみ用のフリースタイルもあっていいんじゃないかな。公式大会には使えないけど大好きな曲で、ひたすら見せる技に特化したフリースタイルなんて、「見る側」としてはたまらないと思う。

    これは耳の痛い。
    自分も大会の映像ばっかり挙げていて、ガッツリ反省した一人だ。

    見せる演技は難しい

    まず最初に・・・。
    正直「見せる演技」というのは果てしなく難しい。
    人に楽しんでもらえる演技ってそんな簡単じゃない。

    もちろん鉄板ネタを組み合わせればある程度誰でもできる。
    これらを混ぜて構成を作れば、簡単に誰でも盛り上がる演技が作れる。

    鉄板ネタ一覧

    1.おしりとび
    2.リリース
    3.多回旋(3重跳び以上)
    4.スペシャルウォーク
    5.アクロバット、宙返りなど

    でもね、これほぼ全員がやってるんだよね。
    最初のパフォーマンスを作るときの参考にはなるかもしれないけど、
    それは規定演技をやってるようなもの。
    ここから脱却して、三村選手とか柳下選手のような個性を出すには別の工夫が必要になる。

    本格的に「見せる演技」を求めるってなると、これはすごい時間かかる。
    競技に掛けるのと同じぐらい、もしくはそれ以上の労力が必要だ。
    まぁ手前みそだけど、この点はnasaが先駆者じゃないかな。

    当時の彼は「観客を意識した演技」を日本で最も突き詰めていた。
    賛否両論あるかもしれないけど、彼の演技には必ず「観客」がいる。
    (※)他にも動画があるので興味のある人はぜひ。

    競技者が陥りやすい落とし穴

    じゃなんで競技系のフリースタイルの動画が多いかというと…。
    ここには別の問題も背景にあるんじゃないかな。

    まず1つ目にあるのは「競技者の喜び」である。
    競技者は競技者に評価されるのが一番うれしい。
    たしかに一般からの評価も嬉しいけど、同じ土俵で戦う仲間に認めてもらえるのが快感だ。

    するとどうしても、競技者目線の演技を出したくなる。
    ライバルたちに認めてもらいたいから。

    海外の選手でも新技が出来た!!みたいな動画を上げる人が多いけど、
    ぶっちゃけ一般の人には何やってるか分からないと思う。
    交差の場所が難しいとか抜き方が違うとかなんだけどね。

    んでもって2つ目。
    それは無意識のうちに評価基準をルールに求めてしまうことだ。
    競技をしていると必然的にルールに則った演技構成を作る機会が多い。
    すると競技的な演技構成を作ることになれてしまう。

    もちろん競技的な構成でも一般の観客が盛り上がる要素はあるだろう。
    だがあくまで競技の演技は競技目的。

    でもね…、
    じゃ競技的じゃない演技、一般にウケる演技ってどうやってる創るの?
    って話になる。
    そう、世界の縄跳び界でも「観客を意識した演技」に取り組んでいる人は殆どいないのだ。

    全てが自由で、何とかして観客を盛り上げる見せる演技を作りましょう。
    でも何が正解か分からなくて不安だし、やってることが正しい保証が欲しい。

    じゃどうするかっていうと、人は無意識のうちに既にある基準に当てはめて判断しようとする。
    縄跳びが足の下を通過していないとダメ、技の難易度が低いと微妙、
    本当にそれが「見せる演技」に繋がるかは別にして、何かしらの評価基準にすがる。

    すると結果的に、競技的な演技が横行することになるのだ。

    この点では日本の縄跳び界は頑張って世界を牽引している。

    音楽に合わせる、
    客席を向いて演技を行う、
    初めと終わりにしっかり挨拶する、

    こんな今の日本では当たり前のことが、海外ではほとんどできていない。
    日本の演技は世界でも「見せる演技」として非常に評価が高い。

    しかし「見せる演技」がすなわち「勝てる演技」かといえば、それは別。

    以前もオーストラリアのコーチに、

    「日本のフリースタイルは楽しいかもしれないけど、競技じゃないね」

    と皮肉めいて言われた。
    このコーチは世界大会3連覇を果たした「Luke Boon」のコーチでもある。
    最近はオーストラリアのナショナルコーチにもなって、
    2012の世界大会で男女総合優勝を勝ち取った立役者でもある。

    こう考えると、
    日本の選手が挙げる動画が「競技的な演技」になっているのは、
    「競技の高度化」と取ることができるため、一概に悪いとは言えない。

    まずは認識を分けよう

    競技的なフリースタイルは、どうしても観客を置いて行きがちだ。
    それはルールの縛りだったり競技という特性だったりして、やむを得ない。

    だがそれならば、

    一般向けの演技と競技フリースタイルを分けてはどうだろうか?

    もちろん競技を広めるため、あえて競技的な演技という意図があれば分かる。
    だが、とりあえず演技、競技のフリースタイルでいいや。ってのはどうだろうか。

    過去にとあるダブルダッチのプロチームと仕事をしたことがある。
    彼らの演技はYouTubeでも有名で、世界チャンピオンになった有名チームだ。
    いざパフォーマンスの時間、例の有名な演技が観れるのかと思いきや、
    彼らが準備してきたのは全く別の演技だった。

    縄跳びの眼で見れば「難易度」は下げている。
    しかし演技中の余裕というか、お客さんを巻き込む力は有名な演技より勝っていた。
    彼らは競技で勝つための演技とは全く別に、一般向けに行う演技を用意していたのである。

    これがプロなのだなぁと、高校生ながらに感動した。

    とかくダブルダッチは「競技的な演技」と「一般向けの演技」が近い。
    競技で行う演技を一般向けにやっても、結構盛り上がる。
    しかしだからって「競技的な演技」が全てじゃない。
    一般向けには、一般向けの演技があるはずだ。

    競技会場で盛り上がるんだから、どこでやっても盛り上がるはず。
    申し訳ないがこれは大きな勘違い。
    観客を馬鹿にしてはいけない。世間様はそんなに甘くない。

    まとめ

    Audience

    とびまるさんの記事に触れる形で記事を書かせてもらったが、
    こうして率直な意見を頂けるのは本当にうれしい。
    特に今回は我々にとって忘れがちな「見る側の視点」を再確認させていただいた。

    競技のフリースタイルも楽しいし、個人的に見ているのは好きだ。
    だがとびまるさんの言うように、
    ルールに縛られない自由な演技をしてる動画をもっと増やしていきたい。

  • シルクドソレイユが新しい常設ショーを。小規模ステージの利点とは?

    シルクドソレイユが新しい常設ショーを。小規模ステージの利点とは?

    日本はオーヴォの東京公演開幕で盛り上がってる中、
    シルクドソレイユが新しい常設ショーを開演予定というニュースが入ってきた。

    シルクドソレイユの広報ページ
    JOYA: New Show. Riviera Maya, Mexico | Cirque du Soleil
    Cirque du Soleil and Grupo Vidanta Partner to Introduce an Unprecedented Intimate Dinner and Spectacle in Riviera Maya

    それ以外のニュース
    Cirque du Soleil and Grupo Vidanta Partner to Introduce an Unprecedented Intimate Dinner and Spectacle in Riviera Maya | news.sys-con.com
    Mexico: Cirque du Soleil dinner theater to land at Riviera Maya – LA Times

    最近は不景気は話が続いただけに、何かと注目を浴びそうだ。

    どんな雰囲気なんだろうか?

    新しいショーがオープンするのは「メキシコ」。
    2014年2月現在、常設は「ラスベガス」「オーランド」の2箇所にしか無い。
    過去には日本の「ZED」やロサンゼルスの「IRIS」などもあったが、紆余曲折あって今の状態になっている。

    正直な話、しばらくは新しい常設はできないのでは?と思っていた。
    なにしろ今までシルクドソレイユも常設ショーで苦い思いをしてきたはずだから。

    TOTEM、AMALUNA、新作のKURIOSなど、ツアーショーの創作が続いたけど、
    ここに来て新しいショーが常設ってのは、少し意外だった。

    この新作ショーはいわゆる「ディナーショー」みたいな感じらしい。
    客席も600席と、過去のショーの中で一番少ないと思う。
    (※)正確な数字はわからないけど、1000席ちょっとのZumanityが一番少なかったはず

    具体的なショーの内容はまだ公開されていないけど、
    11月のオープンを目指してすでにシアターの工事は開始しているとか。

    小規模であることのメリット

    いままでの常設といえば、ラスベガスのホテルにある大規模な舞台装置が売りだった。
    なかでも有名な「KA」の舞台装置はシルクドソレイユの中でも最大で、
    もはやサーカスの域を超えているとすら思わせる。

    ところが今回の新作常設ショーは、これらの風潮と逆行する。
    ツアーショーよりも小さい規模での常設なのだ。
    (※)一般的にツアーショーのキャパは2000ちょっと

    まぁ客席数だけで言えばラヌーバも1600ちょっとだから少ないけどね。

    ここからは勝手な想像。

    小規模のシアターの強みって「臨場感」だと思う。
    規模が大きくなれば迫力のある演技を見ることができるけど、一方でアーティストと観客席の距離が離れてしまう。
    アリーナショーなんかは5000人とか10,000人とかのキャパがあるため、
    アクトによってはアーティストの動きがやや遠く見えてしまう弱点があるのだ。

    この点、小規模になれば目の前でアーティストが演じてる臨場感が高まる。
    ある意味ストリートに近いかもね。
    こう考えると、今までのステージでは難しかった小さく見えてしまう演技も取り入れられる可能性があると思う。

    たとえばジャグリング。
    中には大きなシアターで観客を湧かせる人もいるけど、
    「コンタクトジャグリング」とか「ヨーヨー」とか、
    道具の特性上これまでショーでは取り入れにくかった演技も、積極的に取り入れられる。

    たぶん縄跳びも小さく見えてしまう演技の部類かな。
    とくにソロの単縄は広いシアターよりも、小さめのハコの方が盛り上がると思う。

    まとめ


    (※)写真と新作ショーは関係ありません

    個人的に、新作ショーには至近距離でやる演目をたくさん取り入れてほしい。
    ジャグリングとか、ダンスとか、縄跳びとか(笑)

    やっぱり目の前で演技してるのって、迫力あるよ。
    トランポリンとか空中ブランコもいいけど、
    こうした人間がより間近に見える演目って新しいと思う。

    開演予定が11月だから、詳細は10月頃になれば出てくるかな。

    できれば見に行きたいな。
    メキシコって行ったこと無いけど。。。

  • 採点競技での「いい動き」とはなにか。動きの「質」についてまとめてみた。

    採点競技での「いい動き」とはなにか。動きの「質」についてまとめてみた。

    つい先日書いた記事に、縄跳び仲間からツッコミが入った。

    採点競技としての縄跳び競技の課題、内向きから外向きのルールへ – なわとび1本で何でもできるのだ

    こうして意見をくれるのは嬉しい事。
    縄跳びをよくしていこう!っていう気持ちの現われだから、賛成・反対は関係ない。

    特にこのツッコミに対してはちゃんと返答した方がいいと感じた。
    だってお互いに真剣にやりあってこそ、意見のやりあいに意味があるから。

    んでもって、論点になったのは「動きの質」について。
    今回はやや専門的な視点を交えながら、
    なんで「いい動き」と言われるのか、を考察していきたい。

    まずツッコミの文章を紹介。

    2012~2014の世界大会ルール改正で要求項目が大幅に減ったのは、指摘の通り演技の幅を広げるためです。
    ただ、競技である以上ある程度選手の演技が似るのは仕方がないと思います。フィギュアスケートでも一部で大会ごとの点数に差があるという指摘があるそうなのですが、あまり質を項目に入れると審査員で点数が変わる可能性があります。そこをうまく訓練できたとしても、その統一された質以外の考えを排除してしまいます。
    そのあたりはパフォーマンスの大会に譲って、競技はあくまでも、誰が採点しても同じ結果になることを重視した方が良いのではないかというのが私の意見です。長文失礼しました。

    〜全文抜粋〜

    いい動きに必要とされる3つの要素

    いい動きには3つの要素が必要だと言われている。
    「運動の合理性」「運動の効率性」「運動の経済性」の3つだ。

    最初の2つはなんとなくイメージしてもらえると思うけど、
    運動の経済性については少し説明が必要かな。
    一見すると造語のようだけど学問で使われる用語。
    Googleさんに聞いてもこのページしかヒットしなかった。

    運動の経済性とはどういう意味ですか?回答おねがいします。 … – Yahoo!知恵袋

    ざっくり説明すると、
    運動が熟達するにつれて無駄な部分が削ぎ落とされて合理化・効率化されること。

    たとえばダブルダッチのスピード。
    あれって高速で縄を回すのがすごい大変。
    一度経験すればしんどさがわかると思う。

    でも不思議なことに、ある程度練習を積んでいくとそこまで疲れなくなる。
    しかもトップのチームのターニングを見てると結構みんなが似た回し方をしている。
    もちろん教えてもらったことを的確に実践しているだけかもしれないが、それだけじゃない。

    何とかしてラクに回したい!!!

    ってのが重要だ。
    サボれってことじゃなくて、
    同じスピードでも、どうやれば力を使わずラクに回せるか。
    これが運動の効率化だ。

    運動の効率化は「基本」とされる動きに集約されてることが多くて、
    たとえばベーシックターニングでも、楕円よりも綺麗な円形の方がいいとされている。
    楕円を描くと歪みが生じるからって言われてるけど、実はそれだけじゃなくて
    縄に対して一番効率よく力を加えられるからだ。

    そして効率化された動きは合理的な動きとも言える。
    動きそのものが理にかなってるってことね。
    たとえば高校生体操選手が成功した「シライ(伸身後方宙返り4回ひねり)」って新技。
    捻っている瞬間、彼の両足は綺麗に閉じている。
    なぜなら少しでも開けば回転が遅れ、捻りきれないからだ。
    物理の得意な人なら「慣性モーメント」っていえば通じるかな。
    フィギュアスケートの回転でも最後は身体を縮めて回転数を上げるでしょ?
    あれと同じ原理。これが運動が合理的ってやつ。

    さていよいよ経済性。
    経済的って言うと、なんかお得なカンジがするよね。
    割引とか節約なんて言葉が近いかもしれない。

    運動の効率化・合理化と経済性は時系列になっていて、
    効率化・合理化が進むと、徐々に力を使わなくても良い動きが出来るようになる。
    ダブルダッチの4重回しで上手な人と初心者を比べれば一目瞭然じゃないかな。
    腕力で回しているのか、ピンポイントに縄に力を加えられているか。
    言わずもがな後者が運動の経済性が良いってことになる。

    こうした動きはダブルダッチや縄跳びにかぎらず、
    すべてのスポーツに言えることだ。
    さらに続くのが運動の経済性が良いと、動きが美しくなる。

    だから体操競技とかフィギュアスケートの演技は多くの人が美しいって感じるし、
    ある意味シルクドソレイユのパフォーマンスにも通じる。

    一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する (角川選書)

    一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する (角川選書)

    少し話がそれたけど、
    つまり運動の経済性が良い動きが、すなわち「質の高い動き」ってことになるし、
    採点競技において評価する基準の一つになるのだ。

    じゃ、どうやって評価するの?

    ざっくりだけど運動の経済性についてはご理解いただけたと思う。
    じゃ次は、どうやってこれを客観的に評価するか。

    結論から言えば、
    頑張って基準を言語化するのだ。

    たとえば体操競技の場合、
    「つま先まで伸ばす」ってのが評価基準に入っている。
    別につま先を伸ばさなくても、宙返りをバシバシできればよくね?って話もある。
    じゃなんでわざわざ「つま先」なんて細かい基準を入れたかというと、
    つま先を伸ばすことに「文化的な背景」と「技術的な背景」があるから。

    文化的って言うと難しそうに聞こえるけど、ようはみんなが、
    「つま先伸びてると綺麗だよね!!」
    に、賛同してくれるかどうか。
    過去に東洋では中腰姿が美しいとされてた時代があって、今でも歌舞伎とか能に残ってる。
    西洋では宮廷舞踊で今のバレエの動きが生まれて、手足を伸ばした立ち姿が美しいとされた。
    どっちが美しいなんて優劣じゃないけど、スポーツの世界では西洋の「美」が一般的になってる。

    技術的なことだと、つま先を伸ばすことで「ふくらはぎ」に力が入り、膝が伸びやすくなる。
    引いては「全身の締め」が上手にできることに繋がるのだ。
    体操競技では演技中、身体が締まっていることが技術的に望ましいとされていて、
    熟練した選手だとつま先までしっかり意識して締められている。

    つま先はその判断基準の一つってわけ。

    まぁなんで締まってるのがいいかは…専門の人に聞いてください。
    (※)空中分解を防ぐとか回転力を失わないこととかに関係するらしい

    こうした紆余曲折があって、質が評価できる基準を頑張って言語化していくのだ。
    きっと同じことが、他の採点競技でも行われてきたはず。

    いい動きは時代とともに変化するのか?

    これは難しい質問で、全く変化しないといえば嘘になる。
    しかし基本的には変化しないんじゃないかなって自分は思う。
    というのも、変化するのではなく進化するものだと思うからだ。

    スポーツの動きは時に、革命的な人によって進化する。
    走り高跳びの背面跳びが代表的な例で、あんな跳び方をしたのは当時として衝撃的だったらしい。
    しかし実際に目にした多くの国の人が「いい動きだ!」って認識して、
    今となっては当たり前のように行われてる。

    でも、背面跳びが運動の経済性や合理性・効率性に反してたらどうだっただろう?

    まぁ変な跳び方してるね、、、って一蹴されて、ここまでスタンダードにはならなかったはず。
    専門的に練習している人が見ても「いい動き」だったからこそ、今も残っているのだ。

    じゃ採点競技の場合はどうなるか。
    こちらも同じなんだと思う。
    中にはフィギュアスケートのバックフリップのように禁止されちゃうこともあるけど、
    ベースにある「いい動き」の基準はそう変わらない。

    「表現力」と「いい動き」の関係性について

    今回の縄跳び仲間からのツッコミで一番の相違点になったのがここだと思う。
    表現力ってやつと、いい動きの違いについて。

    今更だけど、先に上げた記事の内容だと誤解されても仕方ないし、
    縄跳び仲間のツッコミも一理あると思う。

    でも本当に言いたかったのは、
    反応や拍手を評価することじゃなく、
    技そのものの質を評価するルールになってほしいってことだった。

    たしかにツッコミのように、
    お客さんへのアピールや「表現力」ってやつをルールで規定しちゃったら、評価基準が曖昧になる。
    審判ごとの差も出てしまう。

    そうじゃなくて「いい動き」ってのは難易度と平行する形で評価して欲しいのだ。

    質(低) 質(高)
    難易度(低) 1点 2点
    難易度(高) 2点 4点

    まぁざっくりすぎるけど、こんなイメージ。
    難しい技をやっても、質がイマイチなら点数は出ません、ってこと。

    一応いまのルールでも「激しい着地はダメ」って書いてあるはずだけど、
    これだけじゃ不十分だ。
    なんとか言語化して「いい動き」ってのを評価していかないと。

    乱暴な言い方だけど、いまのルールは「縄跳びさえ通過すればOK」っていう印象が強い。
    多少姿勢が崩れても、縄跳びさえ接触せずに通過すればミスにはならない。
    だから「いい動き」をする選手が上位に行くとは限らないし、
    多くの選手の演技を「無理矢理でも縄跳びを通過させる!」って方向に推し進めてる。

    まとめ

    「いい動き」って一言で言っても、誰が見てもいい動きってわけじゃない。
    採点競技では技術的な知識を持った上で、熟練度を測る意味で使われる。
    だからパッと見で「あっちの選手のほうが面白かった!!」っていうのは、やや論点がずれている。
    もしかすると拍手や反応が良かったのかもしれないけど、
    好き嫌いで評価をしてしまえば、それこそ癒着だのなんだのって言われちゃう。

    公平性を保つ上でも、運動の経済性・運動の効率性・運動の合理性の3つに基づいた「いい動き」を評価するのだ。

    ってな感じで色々書いてきたけど、
    改めて自分自身の考えもまとめることができて良かった。

    ちゃんと勉強している人や、各スポーツの専門の人にとってはツッコミどころ満載なんだと思う。
    本当はちゃんと文献を読みなおして説明するべきなんだけど、
    全部日本の実家においてきてしまったのでご勘弁を…。
    大学時代のノート、もう一回読み直したいな。

    ではではー。

  • Acer C720 ChromeBookのほうが「iPad」よりも100倍使えると思う

    Acer C720 ChromeBookのほうが「iPad」よりも100倍使えると思う

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    日本でも一部で話題になっている、
    Google Chrome Bookというネットブック。
    ふらっとでかけたお店で目に入り、思わず買ってしまった。。。

    でも、家で操作をしているうちに、
    これはスゴイいい買い物をしたと思えてきた。

    Chrome Bookって?

    有名なグーグルさんが出してるパソコンです。
    まだ日本では未発売らしく、一部の人が輸入して使ってるぐらい。
    でもアメリカでは案外使ってる人が多いらしい。
    WindowsXPのサポートが切れるってのも、要因の一つみたいだね。

    Googleの激安ノートPC「Chromebook」のシェアが急増、WindowsノートPCを脅かしている実態が明らかに – GIGAZINE

    ただWindowsとかMACBOOKと大きく違うのが、基本はネットに繋いでないとダメってこと。
    作業をするのも、Googleアプリを使って作業する形だ。
    しかも本体の容量は16Gか32Gのみ。(Acerだとね)

    だから用途によっては、使えない!って言われちゃうかも。

    でもさ、みんな何に使うよ?

    たとえばクリエイター系の仕事をしてる人は、殆どの確率でMacを使うらしい。
    WindowsよりもMacのほうが作業がやりやすいって聞いたことがある。
    プログラマーもほとんどがMacらしいね。
    iPhoneのアプリを作るときも、Macじゃないと作れない。

    一方、会社とか学校は圧倒的にWindowsじゃないかな。
    自分も今まで触れてきたのは99%がWindowsで、Macは友達のを少しいじらせてもらった程度。
    きっと文章作成とかメールとか、いわゆるビジネスにはWindowsが向いてるのかな。
    別にソフトを入れれば大概のことができると思うけど、
    Officeとか使うのはやっぱりWindowsだよね。

    かくいう自分は、操作にも慣れてるし無理して高いMacを買う必要もないかなぁって、
    んなこと考えてたら5年ぐらい経ってた。
    結果的に特にパソコンを買い替ええず、XPのサポートが切れるという問題が発生して・・・。

    こんなことを考えてる時に、Google Chrome Bookに一目惚れ。

    仕事はこれで事足りる

    この記事もChrome Bookで書いている。
    もちろんなんの違和感もないし、ちょっとキーボードが小さいかな程度。
    速度もサクサクで全くのノンストレスで文章作成ができる。

    思い返してみると、自分の仕事ってこのChrome Bookだけで十分事足りるなぁって思う。

    大体の仕事なんて文章を打てれば十分だし、メールもFacebookもできる。
    年に1回ぐらい音楽の編集をしたい衝動に駆られるけど、さして重要ではない。

    むしろ化石化したXPで文字を打つの方がよっぽどストレスだ。
    2006年のDELLだから、もう処理速度が全然追いついてない。
    WORDを起動するだけでも2-3分かかるとか・・・やる気を削ぐ要因だ。

    この点、Chrome Bookはストレスがない。
    起動もほとんどiPadと同じ感覚。
    他のアプリもサクッと起動してサクッと作業ができる。
    文字を打ちながら固まってたXPとは大違いだ。

    用途によっては、最強の武器

    人それぞれで仕事の内容が違うし、パソコンでどんな仕事をするかも違う。
    パソコンでソフト依存の専門的な処理をしてる人にはChrome Bookは薦められないけど、

    「文章作成」
    「メール」
    「ネット」
    「YouTube」

    程度の作業しかしないのであれば、この端末一つで十分だ。

    加えてキーボードが付いているのが自分は一番気に入っている。
    iPadとかiPhoneが嫌なところは、文字が打ちにくいこと。
    タッチパネルで打つのってどうしても慣れない。

    ミスタイプも多いし、ストレスがたまる。
    ブログとかメールとか、とくに長文になる場合はキーボードを叩いたほうが断然、効率がいい。

    どうしてもタッチパネルがほしい人は、上位バージョンを買えばタッチ操作も可能。

    ちなみに最上位モデルってことでGoogle Pixelってのも販売されてる。
    高いけどね・・・。
    どうなる日本発売?Chromebook Pixelが話題 /「chromebook」に関する口コミ評判比較: commucom.jp|コミュコム

    他にもいくつかレビューがあるので参考までに。

    HPモデル
    HP Chromebook 11を軽くレビュー | Help Point
    http://bto-pc.jp/btopc-com/select/hp-chromebook-11-google.html:title:boomark

    Samsungモデル
    国内未発売のChromebookを徹底的に使い込んでみた感想:モバイルタンク4
    Chromebook(クロームブック)使用2週間レビュー – 結城聡のブログ/株式会社ブレイクオンスルー【bot】

    Acerのは無いんだよね(笑)
    そういや、いくつかのモデルは人気があって全米で品薄状態らしい。
    比べようとして別のモデルを聞いたら、HPの11.6型はオーランドに存在しないって言われた。
    Amazon.comでも人気モデルは値段が釣り上がってるみたいだよ。

    日本でも早く販売したらいいのに

    Chrome Book最大の売りは、間違いなく値段だと思う。
    バッテリーも7時間持つっていうし、ほとんどiPadと変わらない。
    今回買ったAcer720モデルは税込みで200ドルちょっと。

    iPadは本体だけでも最安値が299ドルはする。
    (※)iPad mini wifiモデル 16G

    そこに画面保護シールだの、ケースだの、キーボードだの…。
    結局いくら掛かってるのかわからない。

    「ネットがなきゃ使えないパソコンなんて、使えない」

    っていう人もいるけど、逆に聞きたい。
    ネットがない状態で仕事ができるのか?って。
    ちなみに文章を打つだけならオフラインでも可能だし、アプリによってはオフライン対応している。
    コードを書きたい人だって、専用のアプリはいくらでも出てるよ。

    まぁ日本語対応してないのが多いけど…。

    正直なところ、MacBookを買おうかと本気で悩んでた。
    iPad2もそろそろ寿命かなとか。
    でもChrome Bookがあれば、いまのところ何に要らない。

    なんて、柄にもなくパソコンのレビューでした。
    だって本当に感動したんだよ。

    ではでは。

  • 採点競技の課題。玄人目線に偏ればいずれ種目は衰退する

    ソチ五輪が開幕しましたねー。
    ロシア人の多い職場なので、みんながショーの合間を縫っては試合を観戦してます。
    SochiとShoichiが似てるってことで、
    一瞬あだ名がSochiになりそうだったり…。

    さて、世間は五輪で盛り上がってるけど、
    縄跳び界は「全日本ロープスキッピング選手権大会」で盛り上がった。

    この前の帰国の時に全選手のフリースタイルが入ったDVDをいただき、楽しく観戦。
    中里さん、本当にありがとうございます。

    んでもって一人だけ、
    その演技に素直に驚いた選手がいた。

    彼の名前は柳下誠。
    前にもこのブログで紹介したかな。
    なんとびっくり、彼は自分の演技を見て縄跳びを始めてくれたとのこと。

    、、、そういえば2006~2008ぐらいまでの演技始まり、スペシャルウォークだったなぁ(笑)

    全選手を通じて、唯一彼だけだった

    一通り今年の全日本の演技を見せてもらって、
    50選手以上の中で彼だけが成し遂げたことがある。
    それは、

    演技中に会場から拍手を貰うことだ。

    他の選手も演技の終わりには拍手を貰っている人が多かった。
    しかしどうだろうか、柳下選手のように演技中に会場を包む拍手を、
    彼以外は誰一人として取ることが無かった。
    (※)映像に載ってないだけであったかもしれないけど。

    さらにすごいのは、拍手を貰ったタイミングの彼の動き。
    柳下選手はポーズや間を一切使っていない。

    演技中に止まる動きを挟むことで、演技の流れに「間」が出来る。
    するとお客さんを意図的に拍手へと導くことができる。
    これはお笑いでも使われてる手法で、自分もステージでたまに使う。

    だが間の拍手は、個人的にはあまり好まない。
    なぜなら半分はお客さんの意思だが、半分は演者側の誘導だから。

    「間」を使わないで拍手を貰うというのは難しい。

    それは「お客さんを引き込み」「期待を持たせ」「その期待を上回る」のように、
    「観客とのコミュニケーション」の上にしか成り立たない。

    話を戻すと、
    柳下選手はこの「コミュニケーション」がばっちり出来ている。
    だからこそ自然と演技の中で拍手が広がっていったのだ。

    演技中にここまで観客とコミュニケーションが出来るのは、
    師匠のSADAさんをも彷彿させる。

    まぁ…けどね。

    悲しいかな、観客を楽しませる演技というのが、即ち「競技として良い演技」とは限らない。
    当然のことながら、競技にはルールが存在する。
    ルールに沿って演技を作らなければ勝つことはできない。

    柳下選手はフリースタイルで3位という素晴らしい結果でこそあるが、
    この演技が世界選手権で優勝できるかと言えば、答えはNOだ。

    2007年の大改編後のルールに自分は疎いのだけど、
    誤解を恐れずにザックリいえば、

    いかに失敗なく、
    できるだけ沢山の種類の、
    難しい技を、
    時間内に跳べるか

    がロープスキッピング競技のルールだ。
    本当はもっと細かくあるんだけど、今回は省略で…。

    んでもってこのルールに照らし合わせると、
    柳下選手が観客の心をつかんだ瞬間、
    構成点で評価はされても、それが決定的な勝機になるかは怪しい。

    ルールは、目指す演技を規定する

    これはここ数年ダブルダッチ界でよく聞くだけど、
    どのチームも演技構成が似ていて個性が無い、と。

    言われてみると、一部のチームを除いては似通った演技は多いよね。
    音楽と跳ぶ人こそ違うけど、なんだろう、雰囲気?
    曲調が近いってのも要因の一つかもしれない。

    でも考えてみると、これって当たり前なんじゃないかって思う。
    だってみんなルールに従って演技を作ってるんだもん。
    個性を前面に出して、ガッツリお客さんの心を掴んだところで、
    果たして大会で勝てるかと言えば別問題。

    ちゃんとルールを読んで、その中に記されてる要求を踏まえて演技を作る。
    そりゃ同じゴールを目指すんだから、似通った演技が増える。

    これは単縄でも同じこと。
    聞いた話では、ルールに則って満点を狙う場合、
    75秒の制限時間内に、60個ほど技を入れる必要があるらしい。
    ポーズとか移動を考えると、ほぼ1秒に1つの技を入れる計算になる。

    アクロバット系の技、たとえば宙返りとか倒立なんて1秒じゃできないし、
    殆ど演技中は跳びっぱなし。
    んで、何とか点数を稼げる「構成」や「組み合わせ」をみんなが考えていくから、
    必然的にやる技も構成も似てくる。

    みんなが必死で研究した結果として、演技が似てくるのだ。

    ★★

    反感を恐れずに言えば、
    競技はいかにルールに則って正確に演技ができるか、を競う場所だ。
    長野五輪のフィギュアスケートであったバク宙事件だって、
    ルールで禁止されている以上は失格になっても文句は言えない。

    夏目三久が番組中に涙した「異端なフィギュアスケート選手」 | ガールズちゃんねる – Girls Channel –
    スルヤ・ボナリー – Wikipedia

    なかには荒川選手の「イナバウア」のように、
    「観客を引きつけるような個性」を放ちながら優勝できたケースもあるかもしれない。
    でもこれってかなり稀なケース。

    やっぱ、
    フィギュアの選手はスピンを跳ぶだろうし、
    単縄の選手はTS系の技を入れるだろうし、
    ダブルダッチはハリーステップを入れる。

    悪いことじゃない、だってそれがルールなんだから。

    採点競技に進んでもらいたい方向(願望)

    採点競技である以上、ルールに従って演技を作れば似通ってくるのは仕方ない。

    こっからは個人的な要望だけど、
    ルールは多くを求めすぎないでほしい。

    細かく規定すればするほど、要求が増えれば増えるほど、
    演技はドンドン似てくる。
    だって時間内にやるべきことが多いんだから、効率的にこなす方法は限られる。

    なんなら要求を少し抑え目にして、
    「技の質」を採点する方に重点が行かないかな。

    縄跳びの世界で言えば、
    たとえば「面ハリー」の時にお客さんを見てるのと、足元を見てるのじゃ難易度が違うよね。
    縄技の時の「縄の張り」とかは細かすぎるかな。

    単縄だと、技の対してジャンプが十分かとか、
    縄に対して身体を合わせてるのか、身体の動きに縄が合わせられてるか、とか。

    「質」を求めるルールなら、観客が観てても楽しくなる。

    フィギュアの美しい回転、
    体操競技の優雅な伸身宙返り、
    繊細に揃ってるシンクロの足技、

    見る人を楽しませることを意識した「質」を、もっとルールで取り入れてほしい。

    ★★

    この世界に居るからこそかもしれないが、Adriennも似たようなことを言ってた。
    観客を楽しませることができない採点競技は生き残れないって。

    この点で、
    今回紹介した柳下選手の演技は素晴らしかった。
    しかし、まだまだこれらの演技を評価しきれない競技ルールがあるのも事実。

    手軽に出来てこんなに広がってる縄跳び。
    競技としての素質は十分にあると思う。

    将来、縄跳び競技をオリンピックにするためにも、
    ルールをもっと「外向き」にすることを切に願いたい。

  • まず、形にする。課題はあとから嫌でも見るコトになるのだから。

    まず、形にする。課題はあとから嫌でも見るコトになるのだから。

    「ボトムアップ」と「トップダウン」

    こんなやり方があるんだと、素直に目から鱗だった。

    建て方準備・土台敷き込み

    ここ数日は日本への一時帰国の記事だったけど、
    戻ってきましたよラヌーバに。

    時差ぼけもさほどなく、無事にショーの日々に復活。
    まぁ家に一人ぼっちで暇を持て余してるんだけどね。。。
    (※)嫁と橙真は、もうしばらく日本に滞在

    んでもって、
    先週はラヌーバの縄跳びアクトにとって意味ある週にもなった。
    自分のバックアップで1週間入ってくれていたAdriennが、
    今週限りでコーチとして指導をしてくれたのだ!!

    世界で教え歩いている彼女の指導法は、目から鱗。
    似た考えやバックボーンを持っているからこそ興味深い。

    練習の対象は初心者だよ?

    指導内容の詳細は諸事情で書けないんだけど、
    まぁチームワークが必要なパートを教えてもらったと認識してもらえば間違いない。

    nasaと自分を交えて、複数人で演技をする。
    この演技の構成や練習を、集中的にAdriennが教えてくれることになっている。

    うちらは、ある程度の技術は持ってる。
    でも自分たち以外は素人同然。
    運動のカンは良いかもしれないが、縄跳びを扱うのとはまた別。

    素人を交えて、かつショーに持っていくレベルの演技を構成する。
    この状態でどうやってコーチングするのかって、すごい興味があった。

    あれよ、あれよと進めていく

    さぁどうするんだ?って感じの、
    斜に構えた、嫌らしい目線で臨んだ初日。

    けどお構いなしに、Adriennは初日からゴリゴリだった。
    こう言っちゃアレだけど、ハッキリ言って無理矢理な構成。
    きちんと基礎がある人ならともかく、
    こんな構成をいきなり初心者にやらせるのか?!って目を疑った。

    でもAdriennは止まることなく構成を作り続けて、
    あっという間に構成が完成。

    こんな状態でどうするんだ・・・?

    と疑問は残りながらも。

    ★★

    構成が出来上がってすぐ、今度は全体を通してみる。

    「んなもん通るはずない・・・」

    と、自分は相変わらず斜に構えた感じ。
    確かに縄は通らなかった。しかし、

    「何ができて、何ができないか」
    「どこに問題があるのか」

    この2つが一気に明白になった。
    つまり、この後どうやって練習を進めていけば良いか、
    その羅針盤が同時に出来上がっていたのだ。

    自分はというと、
    意表を突かれたような、拍子抜けしたような変な感覚。
    ただはっきりしていたのは、
    確実に前に進んだという実感。

    「ボトムアップ」vs「トップダウン」

    push ups

    これまで自分は「基礎を作ってから、積み上げていく」という考え方にこだわってきた。
    縄跳びに限らずどんなことにでもいえると思うけど、
    基礎が無い状態で臨むのは、リスクが大きい。
    アクロバットで言えば怪我の危険性や、命にもかかわる。

    ところがどうだろうか。
    今回、Adriennはまったく逆のやり方をした。

    基礎が無いことを分かった上で、全体を見通せるように構成を作る。
    もちろん失敗や上手くいかない部分が出てくるのは百も承知。
    でも最初から失敗するのを考慮の中に入れて、
    出てきた失敗は後で時間をかけて練習すればいい
    という考え方。

    基礎・基本を「ボトム」と表現するならば、
    これまでの自分のやり方は「ボトムアップ」だ。
    技術の安定性を求めるには適したやり方だけど、
    一方で途方もない時間が必要になる。

    反対に目標とする演技を「トップ」と表現すれば、
    今回のAdriennのやり方は「トップダウン」だ。
    最初に目標まで到達してしまって、その上で見つかった問題点に随所対応していく。
    崩れる可能性はあるが、時間は圧倒的に少なくて済む。

    ★★

    「ボトムアップ」と「トップダウン」は一概にどちらがいいとは言えない。

    今回のケースではショーを目指して練習をした。
    しかもAdriennがコーチをするのは1週間という期限付き。

    たしかにショーに出すうえで、安定性や基礎があるに越したことは無いだろう。
    だがここは学校ではない。今日も観客が観に来る、ショーの現場なのだ。

    「トップダウン」というやり方は、ショーの実情にとてもよく合っている。
    丁寧に基礎練習に時間をかけるだけが、トレーニングではないのだ。

    時間も場所も有限、ときに、
    基礎の「有り」「無し」はさほど重要じゃなくなる。

    付け加えておくと、
    Adriennはガッツリ競技の人なので、こと基礎基本には厳しい。
    彼女の演技の美しさや優雅さは、絶対的な基礎力あってのこと。
    だがそれはあくまで、「技術を身につけていく」考え方の1つでしかない。
    彼女自身も、

    「競技選手にはちゃんと基本から教えるけど、ここでは時間が無い」
    「場所によって、求められるものが違うから」

    傍からすると無謀に思えた今回の手法、
    求められたものを正確に理解したAdriennの鋭さはさすがだった。

    今回のAdriennの指導法は今後、
    自分がコーチをする立場になったとき、
    大切な視点の1つとしてしっかり覚えておきたい。

  • 美しく動く人は怪我をしない。新技習得に偏る落とし穴。

    美しく動く人は怪我をしない。新技習得に偏る落とし穴。

    競技力が高い人には、美しく跳ぶ人になってほしい。

    f:id:shoichikasuo:20140119145417j:image:w450
    (※)写真提供:柏なわとびクラブ

    帰国すると必ず遊びに行かせてもらっている「柏なわとびクラブ」。
    今回も無理を言って遊びに行かせてもらった。

    1月の中旬といえば「受験」に「年初め」に「縄跳びシーズン」。
    殆どの人が忙しい中、無理を聞いてくれてありがとうございました。

    いまはこうして海外で生活してるけど、
    何を隠そう自分は柏なわとびクラブの所属。

    クラブができる前から一緒に跳んでた仲間、
    あの頃はまだ小学生だったのに、もう高校受験とかね。

    そりゃ大学入学から10年も経つし、仕方ないか・・・。

    1年ぶりということもあってから、初めましての面々が何人もいた。
    小学生から中学生、大人にも初めましてが居るのには驚いた。

    成長しすぎてて、誰だか分からない人もいたけど(笑)

    f:id:shoichikasuo:20140119130546j:image:w450
    (※)写真提供:柏なわとびクラブ

    あ、みなさんのお目当てもちゃんと連れて行きましたー。

    f:id:shoichikasuo:20140119122159j:image:w450
    (※)写真提供:柏なわとびクラブ

    知り合った当時は小学生だった仲間が、今では率先して小学生に縄跳びを教えてる。
    脈々と受け継がれている縄跳びへの想いを手に取るように感じる。

    ★★★

    みんな楽しそうだった。
    寒い体育館で、昼過ぎから夜まで跳んでるんだから、大したもんだ。

    集団の中に1人でも「楽しんでる人」「縄跳びが大好きな人」が居ると、
    周囲にも楽しい熱が広がっていく。
    楽しそうな人を見てると、みんな一緒に楽しくなっちゃう。

    上手とか下手とか、
    大人とか子どもとか、
    まったく関係ない。

    「いま、すっげー楽しいっっ!!」

    って、
    心の中で叫んでる人の影響力ってすごい。

    柏なわとびクラブの場合、ただでさえ縄跳び好きな人が集まってるから、
    相乗効果でみんなどんどんノッていく。

    勉強でもスポーツでも、ノッてる瞬間が一番上達する。
    縄跳びだって同じだ。

    だらだら練習する3時間と、ノッて練習する30分じゃ、天と地ほどの差がある。

    よく日本代表の選手が、
    「世界選手権で海外の選手と触れ合ったら、すごい上手になった!!」
    という話をする。

    これも「ノッている」状態で、かつハイレベルな相手と練習ができたからこそ。

    大勢のノッてる人と練習したら、
    そりゃ上達のスピードだって、ひと味もふた味も違う。

    ★★

    今回の訪問では触れ合いの中で、後輩たちにいくつかの話をさせてもらった。

    とくに重視したかったのが「怪我の予防」と「基礎力」の話。

    ここ最近、頻繁に縄跳び選手の怪我を聞くようになった。
    始めたばかりのころは「シンスプリント」といって、スネに痛みが出る人も多いけど、
    これだけじゃなくて「膝」や「腰」の痛みを抱えている人も多い。

    これだけジャンプを繰り返すスポーツゆえに、膝や腰への負担は仕方ない。
    でもやり方次第で予防できる。

    準備運動、マッサージ、ストレッチはもちろん重要。
    寒い日にいきなりジャンプするのは絶対にやめてほしい。

    ただ、怪我の予防には基礎を見直すことも大切だ。

    以前、ようさんという方がダブルダッチについて語っている動画を紹介した。

    なぜダブルダッチを普及する?なわとび講演会「ようさん」の話が熱い – なわとび1本で何でもできるのだ

    この動画の中でも話が上がっているけど、
    姿勢が良い人って怪我をしない。

    シャキッと伸びた背筋と猫背、どちらが身体に負担が少ないだろうか。
    言わずもがな、シャキッと伸びた背筋が良い。

    しかし縄跳びに限って言えば、

    ○ 下を向いて
    ○ 胸を含み気味に
    ○ 出来るだけ身体を小さく
    ○ 頑張って縄跳びを通過させる

    なんてのが普通。

    はい、いまこの場でやってみよう。

    はい、ガッツリ猫背ですね(笑)

    たしかにこの姿勢は縄跳びに有効だけど、
    全日本大会で上位の選手には、このやり方を克服してほしい。

    真っ直ぐ背筋が伸びた姿勢で跳ぶのは大変だし、ミスもしやすい。
    加えて前を向いて跳んでたら縄跳びの位置が見えず、またミスる。。。

    でもね、これも上達の1つだよ。

    パフォーマンスをする人だったら、
    シャキッと伸びた背筋で「バシッ!!」とお客さんを見つめたら、
    それだけで拍手が起こる。

    カッコいい技も大切だけど、
    カッコいい姿勢も同じぐらい、お客さんからは見える。

    ★★

    最後は何か小言みたくなっちゃったけど、
    高いレベルの人には、それ相応の期待をしたい。

    中でも柏なわとびクラブに集まる仲間は、
    日本トップレベル、世界トップレベルの強豪縄跳び集団だ。

    せっかくの競技力、影響力、そして素晴らしい演技を、
    怪我や、怪我につながる癖で台無しにしてほしくない。

    次は来年になっちゃうかなぁ。
    また、おせっかい焼きに行かせてください(笑)

    その頃には息子が縄跳び持って走り回ってるかも・・・。

  • 朝の新幹線は、子連れにとって恐怖体験である。

    朝の新幹線は、子連れにとって恐怖体験である。

    ご無沙汰しております。
    2週間のお休みをいただきまして、日本に一時帰国、
    今週の月曜日の夜中にフロリダ州に帰ってきました。

    本当は1週間休みだったんだけど、ディレクターに無理を言って1週間の休暇延長。
    結局、nasaには1日のソロをお願いして、
    たった2週間の為に、再度Adriennにバックアップに入ってもらうことに。

    ワガママを聞いてくれた仲間たちと上司に感謝感謝。

    滞在はめっちゃめちゃ盛り沢山だったので、
    少しずつ記事にしますー。

    さて、少し前にこんな記事を書いた。

    4年離れてわかった、海外在住で日本が恋しくなる5つのこと – なわとび1本で何でもできるのだ

    1年も帰ってないと、一時帰国が待ち遠しい。
    んでもって、記事に書いてあることは全部やった!!

    VISAの更新、免許の書き換え、橙真の行政関係…は嫁が頑張ってくれてて、
    書店にも行ったし、美味しいご飯も食べた。
    温泉(人口含む)だって追い込みで3回も行った。

    とまぁ結構な勢いで日本を満喫したんだけど、
    実はシンドイ体験もした。

    早朝の恐怖

    帰国した時の最優先事項は「VISAの更新」だ。
    これがないと、アメリカに帰ることができない。
    今回は日程の関係上、大阪のアメリカ領事館で更新をすることになり、
    日本到着翌日、家族3人朝一で大阪へ向かった。

    しかし、
    この時間帯の新幹線が恐怖だとは思ってもいなかった。

    朝一の新幹線といえば、多くの人が「仕事」で乗車している。
    車内は「新幹線でひと眠りして現場に向かおう」という雰囲気。
    と、そこに0歳の乳児を連れた家族連れが乗り込んでくる。

    まぁ空気も一気に変わるわけで。。。

    この時間帯の新幹線、しかも700系を選んだ自分達にも非があった。
    だってどんな乗客がいるか、少し考えれば容易に想像できたのだから。

    本当は乗りたくなかったけど、VISAの予約もあるし仕方なく乗車。
    結局、大阪までの1時間、
    橙真をずーーっと、嫁がデッキで抱っこしてくれた。

    でもね、
    橙真は一度も泣かなかったんだよ。
    (※嫁が頑張って泣かせなかったという話もある)

    それでも、赤ちゃんを乗せてるってだけで視線は常に冷たくて、
    橙真は泣いてないのに、嫁は怖いからってデッキに立っててくれた。

    橙真と嫁の荷物を持って座席にいるだけの自分も、
    逃げ出したいレベルの痛い視線。
    橙真と嫁の様子を見に行って戻ったら、舌打ちした人も居た。

    あの空気はマジで恐怖。

    まったく雰囲気の違う帰りの車内

    f:id:shoichikasuo:20140130103027j:image:h400

    帰りの新幹線は、反対にものすごい居心地がよかった。
    時間帯はお昼過ぎ、人気の700系を避けたこともあってか、
    乗客にはほとんど「仕事」で乗っている人はいなかった。

    ゆっくり3人で座席に座って名古屋まで。

    橙真も赤ちゃんながらに空気を察したのか、
    朝の新幹線ではほとんど笑わなかった。

    でも帰りはよく笑って楽しそうに遊ぶ。
    途中、隣に座っていたご婦人達に愛想を振りまいて、

    「何か月ですか?」
    「可愛いですねー」

    みたいに場が和む時間も。

    結局、嫁の頑張りもあり、
    帰りの新幹線でも橙真は一度も泣かず、和んだままで名古屋に到着。

    ★★

    朝の新幹線は、お仕事を必死に頑張ってる方々が多くて、お疲れで、眠たいのだろう。
    彼らにとって、こんな時間の新幹線に赤ちゃんを連れて乗るなんて、非常識なのかな。

    でも、
    こんな非常識を許してくれる人が増えたら、
    子ども連れがもう少し暮らしやすくなると思うな。

  • スランプを抜け出すには「自分は正しい!!」と闘わなければいけない

    スランプを抜け出すには「自分は正しい!!」と闘わなければいけない

    ここんとこ、シンドイ。

    たまーにくるんだよね。
    スランプってやつ。

    Worries for a Puppy

    縄跳びのアクトで一番目立つ場面がある。
    アクトの最後にある複合技で、自分たちだけじゃなくてHouse Trompを多く絡めてやる技。

    House Tromp

    ラヌーバで言うと、パワートラック・トランポリン・空中ブランコ・ティシューのアーティストのこと。

    House Trompは運動神経が良いとは言っても、縄跳びのプロではない。
    加えてショーの状況によっては頻繁に配置換えもある。
    すると、たまーに失敗を繰り返す、負のスパイラルが発生する。

    ◆◇

    縄跳びって思った以上に繊細だ。
    たとえば足を少し開くとか、洋服の裾が広がってるとかで簡単に引っかかる。
    自分自身の場合なら練習で制御できる。
    けど、人に合わせるとなると全く違った神経を使うわけで。

    相手の動きは予想できる。
    でも時に、予想していない動きをすることがある。

    全てのショーは一発本番のライブだからね。
    乾燥しててステージが滑るとか、偶然足がもつれたとか、
    人間、時には失敗もするさ。

    でもミスが何度も何度も重なると、全体の空気だって悪くなる。
    こっちも何とかしようと努力するけど、
    自分のことを客観的に見るのってすげーー難しい。

    幸いなことにシルクドソレイユでは毎回のショーをDVD映像として保存している。
    ショー後も10分もしないうちに確認できる。

    もう必死になって映像を見て原因を突き止めようとするわけさ。
    スローモーションとか巻き戻しとかしまくって。。。
    でも見つからない時って、いくら映像と睨めっこしてもダメなんだよね。

    結局、的確な原因は分からないままでショーに向かう。
    同じようなミスを繰り返す・・・
    空気はさらに悪化する・・・・(涙)

    はいスランプへの坂道、一直線。

    ◆◆

    自分的にラヌーバで「マネージャー」的な立ち位置を選んでいる。

    ラヌーバ「なわとびアクト変革計画」 第三弾 ~マネージャーとしてのソリスト~ – なわとび1本で何でもできるのだ

    ソロのアーティストであると同時に、縄跳びの専門家であること。
    ゆえに技術的な課題に関しては、コーチを通じて口出しをさせてもらっている。

    けど今回のケースは、
    マネージャーとか言ってる自分自身に問題がある。

    仮に反対の立場だったら、周囲の人と同様に不機嫌になってただろうなぁ。
    だっていつもは偉そうにあーだこーだ口を挟むくせに、
    いざ自分の事となったら解決できない。
    本当に専門家なら、自分のことぐらい何とかしろよって。

    この感情は理解できるし、
    きっとそう思われてるんだろうって痛いほど感じる。

    でも、当事者としては本当にどうしようもない。
    考え得る全ての策を講じても、どうにもならない。

    そりゃそうだ。
    一人の人間が考え得る事なんて、たかが知れている。

    んなことを考えて、
    一人でドツボにハマっている間にも、次のショーがやってくる。

    ◆◇

    ドツボにハマっていくと、無意識に自分を守る「本能」みたいのが働き出す。

    これがすごい厄介で、
    人のせいにしたり、自分の頑張りを正当化しようとしたり。

    HouseTrompは縄跳びのスペシャリストじゃない以上、彼らなりに全力を出してもらうしかない。
    それでも「可能な限りの理想」を要求してしまう。
    数センチ単位での立ち位置とか、まどろっこしいタイミングとか。

    縄跳びを10年もやってれば呼吸するみたいにできること。
    でも、それが全ての人に簡単なワケじゃない。

    頭では分かってるし、理解もしてる。
    それでも「なんでこんなことができないんだ!!」って怒鳴り散らしたい。

    過去にも何回か逆切れした。
    ほんの些細なことだったし、ごもっともな意見だったけど、感情の制御がきかなくて。

    「こっちだって必死なんじゃ!!!」って。

    向こうだって必死だっつーの(笑)

    ◇◆

    こうした状況に、
    中にはアドバイスをくれる人もいる。
    でもせっかくのアドバイスを生かし切れなかったり、
    アドバイス自体を貰いにくい雰囲気を作ってしまった。

    本人は無意識だったけど、どこか「専門家風情」を装ってる節があった。
    誰だって、自分より詳しそうな人に意見するのは気が引ける。

    あとは自ら人にアドバイスを貰いに行く姿勢も足りなかった。
    縄跳びこそ専門じゃないにしても、みな運動のスペシャリスト。
    動きを見抜く力に長けている人ばかりだ。

    たかが一人の専門家が悩むより、
    たとえ専門外であっても見る目のある人が3人揃ったほうが、
    そりゃいいアイディアや意見が出るよね。

    まだスランプは抜け出せていない。現実は過酷だ。

    どんだけ時間がかかるかは分からないけど、
    まずは「専門家風情」を取り払うところから始めてみようと思う。

  • 4年離れてわかった、海外在住で日本が恋しくなる5つのこと

    4年離れてわかった、海外在住で日本が恋しくなる5つのこと

    来週から2週間、日本に一時帰国する。
    4年目の海外在住で少しは慣れてきとはいえ日本は恋しい。
    友人や家族に会ったり、美味しいご飯を食べたり。

    日本に住んでると気付かない、
    けど実は便利で恵まれてる事って、結構あるんだよ?

    narita

    優先順位1位は、、、行政関係

    悲しいかな日本に帰ると、案外時間が取られるのが「行政関係」。

    自分は今回、
    「VISAの更新」
    「免許の更新」
    「年金の手続き」
    「橙真関係」

    などなど。

    中でもVISAの更新は必須で、これが無いとアメリカに帰れないので困る。
    他にも日本に居ないがゆえに必要な手続きやら、
    この短期間で何回も役所に通うハメになる。

    海外からだと電話も気軽に出来ないしね。

    1.地元、親戚、友人【人と会う】

    Bye House

    これが一番の理由。
    友達や家族、親しい人に会いに行くのはこの時しかできない。
    年に何回も帰れないから貴重な時間だ。

    今回の場合は主に「橙真を紹介する」ってのがメインだけどね。
    家族も含めて、みんな俺じゃなくて橙真に会いたがってるわけで・・・。

    とはいっても時間は限られてて、どうしてもお互いのスケジュールが合わなかったりして会えない人も。
    ホント、1か月ぐらいあればじっくりといろんな人に会いに行けるのになぁ。

    これと並行して、食事のスケジュールが一気に埋まる。
    友達と会う場合は殆どが食事をしながらなので、
    ランチや飲み会って感じの日々が続く。

    ここでちゃんとスケジュールを考えないと、同じ居酒屋に何回も通うミスを犯すので注意が必要。

    2.何でもおいしい、ホントに何でも。

    牛丼

    これは友人と会うにも被るけど、日本でしか食べられない美味しい料理を食べまくる。
    高級なモノを食べたいの?って聞かれるけど、そうじゃない。
    なぜなら、

    うちらのハードルは極限まで下がっているから。

    こっちで食べている食事は殆どが自炊で、
    食材はアジアンマーケットで買ってくる。
    いくらアジアンマーケットとはいえ、日本のスーパーには敵わない。
    お米はどうしても日本で売ってるモノには及ばない。

    おそらく日本に住んでいた頃なら何とも思わなかった食事が全て美味しい。
    それこそ「コンビニのお弁当」「すき家」「ペットボトルのお茶」とか。

    どこで食べても「ご飯」は美味しいし、全ての味付けに感動できる。
    もちろんスイーツとかも、程よい甘さのシュークリームとか、こっちではそう食べられない。

    寿司も「SUSHI」としてアメリカで食べられる。
    確かにご飯が外巻になってるロールも美味しいけど、

    やっぱ握りが食べたいんだよ。
    茶わん蒸しが食べたいんだよ!
    あら汁が飲みたいんだよ!!

    3.痒いとこに手が届く日用品

    いくらアジアンマーケットがあるとはいえ、日本でしか手に入らないものも多い。
    アメリカとはいえオーランドは田舎の町なので、日本食材専門店も殆ど無い。

    こっちでも案外手に入るのは「ダシ・調味料」。
    本ダシとか味の元なら、割とどこにでも売ってるし、
    醤油は近所のスーパーでも手に入るほど。
    また少し足を伸ばせば「みりん」とか「調理酒」なんてのも。

    反対に手に入りにくいのが「日用品」だ。
    自分が毎回買ってくるのは「キシリトールガム」「歯磨き粉」「洗顔」の3つ。

    ガムなんてどこでも売ってるんだけど、キシリトールとなると見つけにくい。
    韓国系のスーパーに行くと「ロッテ」のキシリトールが売ってるが、やっぱ日本のが美味しい。

    そして歯磨き粉と洗顔。
    もちろんアメリカにだって歯磨き粉はある。
    けどなんだろう、何となく日本のモノが使いたい。
    味に慣れてるからかな。

    んでもって洗顔、これは未だにアメリカで見つけられていない。
    どうやら白人さん達は、洗髪と同じ勢いで洗顔をするらしい。
    友達に聞いたときは少し衝撃だったけど、
    日本ほど洗顔をする風習が無いのだろうか?
    だから日本で売ってる「ビオレ」とかの洗顔は必需品。

    4.行くとテンションの上がる場所

    bookstore

    帰国した時ならではのテンションの上がる場所がある。

    まずは本屋さん
    アメリカで日本の本を購入するのは至難の業で、
    ニューヨークとかサンフランシスコみたいな大都市じゃない限りはAmazonさんにお願いするしかない。
    しかもKidleは未だに海外購入に制限を掛けてるので、紙本をこっちに輸入する形になる。

    日本からの輸入となれば、それなりに送料がかかる。
    まとめて買うと割安になるんだけど、10冊買って5000円ぐらいの送料だ。
    文庫本を10冊買ったとして、せいぜい10,000円、
    そこに送料で5000円も払ってたらやってられない。

    頼みの綱の電子書籍もKindleも国外販売は原則なし!って言ってるし、
    海外発行のクレジットカードは使えないし…。

    こんな事情があるから、
    日本の本が一面に揃ってる本屋さんは天国なのだ!
    手に取って立ち読みもできるし、知らないの本との出会うチャンスもある。
    ネットで探して読む本は、どうしても一本釣りになるから範囲が狭くなりがち。
    新書の棚やら文庫の棚を眺めてるだけで、何時間でも時間が潰せる。

    次にテンションがあるのが温泉・入浴施設。
    言わずもがな、アメリカには入浴をする文化はない。
    家のバスタブも身体を平たく伸ばさないとお湯につかれないし、
    リラックスできるような施設も存在しない。
    温泉なんてもっての他。

    その点、日本はそこかしこに入浴施設がある。
    ちょっと探せば温泉だって見つけられる。
    個人的には祖師谷にあるくろーーい温泉が好きだ。

    足を伸ばしてじっくり浸かる癒しは、
    年に数回の日本でしか経験できない。

    5.日本コンビニ世界最強説

    最後に忘れちゃいけないのがコンビニ。
    日本のコンビニは世界最強だ。

    Untitled

    もちろんアメリカにもコンビニある。
    でもほとんどの場合、ガソリンスタンドと併設で簡易的。
    しかも当然ながら売ってるのは「スナック」ばかり。
    お酒も売ってるけど、日本みたいなカクテルやら発泡酒やらのバラエティはない。
    また場所によっては治安がよろしく無い場合もあって、夜にフラっと出歩くような感覚じゃない。

    その点日本のコンビニは何でもそろってるし、ちょっとご飯を選べばどれも美味しい。
    近所のコンビニなら安全で夜中に出歩いても大丈夫で、
    お菓子ってお酒だってある。

    極め付きはおでん。
    あの美味しさはヤバい。

    日本を離れるとき、
    いつも最後に立ち寄るのは「コンビニ」だ。

    離れてわかる、良さがある

    日本は素晴らしい国だ。
    離れてみて良くわかる。
    4年経っても思いは同じだ。

    けどいざ日本に帰れば、アメリカの良かった所にも気付かされるんだと思う。
    やっぱその場に居るからこそ気付かない良さってあるよね。

    不便だ、不便だと言って日々を過ごすんじゃなく、
    ちょっとはアメリカに居る利点を生かした生活をしようかな、なんてね。

    まぁでも、やっぱ日本に帰るのは楽しみだ!!

  • 本当の意味で夢を諦められるのは、やり切った!!と自信を持てる人だけ。

    本当の意味で夢を諦められるのは、やり切った!!と自信を持てる人だけ。

    アクロバットの練習を再開した。

    去年の膝の怪我から半年ぐらい時間が空いちゃったけど、
    目指せ、カッコいい「バク転」ってね。

    けど実は、アクロバット練習には自分にとって別の理由があって、
    それはもはや苦肉の策なのかもしれない。

    バク転しとくか( •̀ .̫ •́ )✧

    怪我は治った。

    去年の5月に手術した右膝半月板、お陰様でいい感じ。
    縄跳びの演技には支障ないし痛みや違和感もない。
    まだ半年しかたってないなんて、本当にウソみたいだ。

    怪我をしてアクロバットの練習を中断した時、自分の中で
    いつから再開するか?ってのをずーっと考えていた。
    やっぱ縄跳びをするのが仕事だし、本業に支障が出ちゃダメからさ。

    んで去年の12月あたまに「身体」の不安感が無くなって、
    中旬から年末にかけて、気持ちの整理もできた。

    アクロバットは気持ちの方が重要だからね。
    怪我するのは殆どの場合はビビってる時。

    最初は簡単な技から再開して、徐々にバク転、宙返りと感覚を戻す。
    一発目の宙返りはスゲー怖かったなぁ。。。

    なぜ、ここまでアクロバット練習にこだわるのか

    数日前の記事にも、アクロバットは縄跳びの演技には入れられないって書いたばかり。

    シルクドソレイユが競技力だけでアーティストを選ばない理由 – なわとび1本で何でもできるのだ

    危険性の関係でディレクターからNGが出ている。

    じゃ何のために練習するか。それは、
    レコンになりたいからだ

    https://static01.cirquedusoleil.com/en/~/media/shows/la_nouba/images/content/characters/nuts.jpg

    このブログでは何回も登場してるレコン。
    彼らは愉快でおバカな4人組。
    ラヌーバの中で中心的な役割をしているキャラクター。

    でもは最後のパワートラックで本領を発揮するっていうね。

    「レコン」になるための条件

    レコンになりたいと書いたけど、正確にはバックアップとして。
    キャラクターには必ずバックアップが居て、レコンにも3人のバックアップがいる。

    ショーの中心的な役割は負担が大きいから、定期的にローテーションをしているのだ
    あとは怪我とか病気の場合の代役もね。

    じゃ「レコン」のバックアップになるには何が必要か。
    あくまで自分の意見だけど、

    1.House Trompであること
    2.アクロバットができること
    3.キャラクターの素質があること

    こんな感じかな。

    まずHouse Trompってのは「大人数アクト」のアーティストって意味。
    ラヌーバで言えば「ティシュー」「フライングトラピス」「パワートラック」の3つ。
    じゃ、なぜHouse Trompなのかといえば、演技の柔軟性が高いからだ。

    仮に縄跳びのアーティストが1人休んでしまえば、確実にソロの演技になる。選択肢はない。
    けどパワートラックの場合、
    上手に入れ替えて配置を組み替えれば、1-2人ぐらい減っていても何とか回せる。
    同じことは「ティシュー」「フライングトラピス」にも言える。

    次にアクロバットができること。
    これは言わずもがな、バックアップである以上は同じ資質が求められる。
    中でもアクロバットができるかどうかは重要な判断基準だ。

    過去にオーディションを受けた時にも、
    「タンブリング、もしくは人を上に乗せる技は出来るか?」
    と聞かれた。

    キャラクターの種類によってはアクロバットが出来なくてもOKだが、
    レコンは最後に本領を発揮するのが面白いため、必須とのこと。

    最後はもちろん、キャラクターの資質。
    これはキャラクターによって違うんだけど、
    レコンの場合は「クラウン」の資質が必要

    この理由もあってクラウンのオーディションにチャレンジした。

    シルクドソレイユオーディションへの道のり【0章】 決めた!9月にオーディションを受ける – なわとび1本で何でもできるのだ

    あとは「コレオグラファーショーケース」とか「キャバレー」とかね。

    https://www.shoichikasuo.com/entry/Choreographers-Showcase-2013
    Cheryl Ann & Shoichi in La Nouba Cabaret No.3 – YouTube

    ここに関しては頑張ってきたと思いたい。

    悪あがき、もしくはこじ付け。

    条件を見ると、
    自分は不利なのが痛いほどわかる

    先に挙げた条件は、上に行くほど重視される。
    House Tromp >>>> アクロバット ≧ キャラクター
    ってな具合。

    なぜなら、あくまで「バックアップ」は「バックアップ」だから。
    ホンチャンの入れ替えならキャラクターをもっと重視するかもしれないけど、
    バックアップである以上は、ショーへの影響が最優先。

    全体として、
    ソロアーティストが1人居ないより、House Trompが1人少ない方が影響が少ない。
    だからショーへの影響が大きいソロアーティストは、バックアップになるのが難しい。

    けどね。
    なんか釈然としないわけさ。

    そりゃ、この場所に来れただけでも運が良かったと思う。
    でも、入ってからも何かしらを求めて向上してたいワケさ。
    それが環境が邪魔してやりたいことに挑戦できないって。

    なんか悔しい。

    だからバク転の練習を意地で復活させた。

    優先順位1位の「House Trompであること」は自分の力じゃ動かすことはできない。
    縄跳びのアーティストである以上は、おそらく今後もソロアーティストのままだ。
    (※)死ぬ気でサーカスアクトを練習してHouse Trompとして違う契約を貰うってのは別ね。

    ならせめて「キャラクター」「アクロバット」だけでも食らいつきたい。

    まだ自力で出来ることがあるうちは、
    悪あがきだろうが、コジツケだろうが、
    粘りたい。

    考えれば、かれこれ1年以上もアクロバット練習してる。

    https://www.shoichikasuo.com/entry/20120420/1334848791
    https://www.shoichikasuo.com/entry/20130214/1360796426

    目標は「タンブリング」で、バク転~テンポ宙~1回捻り。
    まだまだ目指すレベルには到底及ばないし、
    結果的にこの努力は無駄になるかもしれない。

    「キャラクター」「アクロバット」の2つが揃ってもなおダメだったら、、、
    そん時は潔くあきらめようと思う。

    でも、まだ出来ることがあるうちは諦めない。