スポーツ・運動指導

子供のモチベーションを高めるコツ。達成の実感を伝える言葉かけ

こんにちは!

なわとびパフォーマのまっちゃん(@macchan8130)です。

子どもに縄跳びを教えていると、自分なんて・・・どうせできない・・・と言葉を発する子どもが増えています。いわゆる自己肯定感の低い状態ですね。

しかも年々こうした自己肯定感の低い子どもが低学年にも増えている印象で、こうした子供たちにどう接するかを日々考えています。

[toc]

達成感の欠如が自己肯定感を削いでしまう

達成感は自信に繋がります。自信とは自らを信じること。つまり自己肯定感を高くするんですよ。

でも今の世の中っって達成感を感じにくい状況がいくつもあって、とくにネットの普及と上昇志向が拍車をかけているんです。たとえば運動が得意であっても、ネットを探せばスグに世界レベルに打ちのめされます。

そりゃ世界レベルに比べれば自らが見劣りするのは当たり前なんです。でも、あまりにネットが身近になりすぎた結果、遠い世界のハイレベルと身近なレベルの境目が曖昧になってしまいました。こうして常に自信を持ちにくい環境が形作られてしまったのではないでしょうか。

完成形ばかりを追い求める危険性

ある地点まで上達すると、一定の完成形を見ることができます。完成形もすぐにYoutubeで探せば出てきますし、仮に子供たちが頑張って磨いた完成形でも、ネットからはさらに磨き上げられた完成形を見せつけられます。

これではいつまでも達成感を感じることはできません。極端に言えば、世界トップの人以外は達成感を感じにくい構造になってしまったんです。

ネットで完成形はひとつの目的地点になります。でも、大きな落とし穴として途中過程が全て省かれて提供されてるんです。どれだけ練習したのか、どんな練習をしたのか、どれほどの時間を費やしたかなどは完成形だけを見える動画からは知ることができません。

比べるべきはちょっと前の子供自身

世界トップレベルの完成形をネットで見せつけられて、疲弊してしまうのは子供だけじゃありません。大人も「どうして出来ない?なぜ違う?」と悩みを大きくします。とりわけ我が子に対しては同世代の子どもの様子をネットで見てしまうと、無性に不安になり焦ってしまうもの。

でも比べるべきは世界トップの動画でも、同世代の子どもでもないんです。

ちょっと前の子ども自身と比べるんです。

たとえば卓球なら連続的なラリーを続けてビシバシ打ち合いをするのが完成形だとしましょう。でも子どもが卓球をしたって、まずラリーなんて続きませんし打ち合いなんて程遠い状態。これを見て「まだまだ練習が足りない!」と思うのか「ラケットにボールが当たっていていい感じ!」と捉えるのか。

きれいなフォームで連続してラリーができる地点を目指すなら、ピンポンとボールを打ち合うだけなんて練習不足です。しかし、卓球を始めたばかりの子供がようやくラケットにボールが当たるようになったなら、これは立派な成長です。

子供がやる気とモチベーションを高め、楽しさを感じるのは「達成の瞬間」と「達成を実感した瞬間」なのです。

技術の上達は小さな達成を繰り返してラセンのように登っていくもの。いきなり連続のラリーもできませんし、速球のスマッシュも打てません。まずはラケットにボールが当たるようになるところから始まります。ラケットにボールが当たるようになるのも立派な達成。達成を実感することで、子供の気持ちは一気に高まっていくものです。

本人も気づかない上達と達成

子供たちは小さな上達と達成に気付きにくい。些細な変化は客観的に見ているからこそ分かるものなのです。些細な上達や達成を見つけたら、気付かせてあげてください。本人も知らずに上達しているかもしれないんです。

上達を認識できると小さな達成を実感するキッカケになります。

いきなり遠すぎる完成形や無駄にハイレベルなネットを追いかけるのは苦しいので、まずは小さな達成と上達を積み重ねること。この小さな積み重ねがモチベーションとやる気を強固なものに育て上げ、子供の中長期的な成長につながるのではないでしょうか。