こんにちは!
なわとびパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
2018年10月21日(日)に、日本なわとびアカデミーとして「第68回名古屋まつり」に参加しました。スポーツ文化功労として、三英傑やディズニーと同じパレードに参列。
名古屋市で最も大きなお祭りに参加できたことは、名古屋をなわとびの町にする!のプロジェクトとしても非常に大きな意味があります。
日本に帰国して3年、なぜここまでトントン拍子に見える躍進ができたのか。今回は裏でどのような苦労をしてきたかの一部を紹介しますね。
[toc]日本なわとびアカデミーの掲げたプロジェクト
2016年1月に帰国してスグに掲げたのが「名古屋を縄跳びの町にする!」のプロジェクトです。このプロジェクトの遂行のために3つのポイントを考えました。
- トップ選手を排出する
- なわとびの選手を100名育成する
- 名古屋の一般の人にも「なわとび」を知ってもらう
これ、とくに順番が大切ですよ!
上記の目標をもとに戦略的にアクションを起こしていきました。
目的地点の設定と戦略
トップ選手を排出する
まず最初に手を付けたのがトップ選手の輩出でした。
2016年に帰国した当初、縄跳び競技を知ってる人が皆無の状況でした。元シルクドソレイユの肩書で、粕尾将一が前面に出ても宣伝広告するのも考えました。でも、全面に出して行きたいのは粕尾将一じゃなくて「子ども」だったんですよ。
粕尾将一の実績で売り出すこともできました。でもこれだけだと一時的な話題性なんですよ。シルクドソレイユの名前で売れるのも一周すれば終了です。でもなわとび競技の選手育成をし、トップ選手を排出し続ければ話題性を新たに提供し続けられると考えました。
結果として子供の次に粕尾将一にもスポットが当たれば、相乗効果で売り出せると考えたのです。
とはいえトップ選手を育成するなんて簡単なことじゃありません。どうやってトップ選手を育成して憧れの対象にするか?がこの戦略の要にもなっていますからね。いかにトップ選手を効果的に指導して育成してきたか?は別の記事でまとめていますので、こちらを参考にしてください。
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なわとび選手を100名育成する
トップ選手の輩出にはある意味で少数精鋭の指導が必要です。でも少ない人数だけを育成しても広がりは限定的。そこで次なる一手は縄跳び選手100名育成です。
なわとびは学校体育でやるため、興味がある小学生が多いんです。ここが他のマイナースポーツと大きな違いですね。すでに基礎が学校体育で育まれた状態のジュニア選手の卵が、日本中のどこにでもいるなんて夢のような状況です。
これは名古屋でも同じこと。縄跳びを本格的に取り組みたい子どもたちを広く集め、彼らに縄跳び競技の楽しさを伝えていきます。
この時に重要なのが上記の「トップ選手」の存在。
粕尾将一に憧れる小学生も居ますが、そこは大人と子供。小学生にとってどこか遠くの世界に見えてしまいます。しかしこれが同年代の小学生トップ選手だと、より身近に感じられるんです。憧れの存在が身近にあるほど、人は影響されやすい。トップ選手は、縄跳びに興味がある子供たちにとっての憧れの存在になるのです。
憧れの対象が1名から始まり、3名、5名、10名と増えていけば、影響を受ける子供たちが指数関数的に増えていく。このスパイラルにカチッとはまれば、あっという間に100名のんわとび選手を育成することができるのです。
2018年10月現在はまだ100名には到達していません。しかし、すでに全国大会に望むレベルの選手が15名います。この勢いを失わせず、さらに拡大してけば100名は遠い夢ではないと考えています。
名古屋の一般の人にも「なわとび」を知ってもらう
トップ選手の活躍が子供たちの憧れになり、多くの子供たちがなわとび競技に取り組むようになる。すると行政やメディアが黙っていません。
突如現れた珍しい「なわとび競技」のトップ選手集団はメディアにとって格好の話題提供です。行政としても我が街から世界レベルの選手が排出されているとなれば黙っていません。適切なアプローチをすればメディア・行政の両者と良好な関係を築くことができ、さらに影響力を高めることができます。
この段階にきて、ついに一般の人々への認知が広がります。
でも、ある日突然、勝手に取り上げてもらうのは無理です。こじ開けるんです。
ニュース番組で頻繁に地域情報が放送されるのを見たことありますか?メディアは常に新しいネタを探しているんです。そこでこちらからメディア側に情報提供をし、取り上げてもらうように段取りする。実はタイミングにコツがあるんですが、積極的に情報を発信することが重要です。
1つでもメディアに取り上げられれば一気に加速します。テレビや新聞って、他のテレビ局や紙面を読んでるものなんです。なので1つの番組で取り上げられたら、別のテレビ局の似た企画に取り上げてもらえる。さらに切り口を変えて別の番組に呼んでもらえる、といってスパイラルに入ります。
メディアの露出が増えたところで、いよいよ行政。行政は内在的に露出が多く注目されている人を活用したいと考えてるんですよ。
専門分野での実績はもとより、テレビ・新聞の出演実績を持って行政にアプローチしていくことで、見えなかった扉が開き向こう側に進むことができるのです。
今後の戦略と軌道修正
2018年に入り、急激に東海三県の主要なテレビやラジオへの出演が広がりました。これにより、名古屋の一般の人にも一定の影響力を得ることができました。
つぎの目標地点は東海三県以外の地域です。
「なわとびの街、名古屋」を内側から盛り上げるだけでなく、外部の認識の影響力を高めていく。なかの人だけが盛り上がっても外部が知らなければ存在しないのと同じです。東京・大阪の主要都市の人たちにどうやって届けるか、さらに近畿北陸・中国九州など、全国的に影響力を増していくにはどうすればいいか?
この拡大方法こそが、次なる戦略の要になります。
全国の人が名古屋といえば縄跳びが盛んな街だよね!!と認識してくれる日は、そう遠くありません。