こんにちはー。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
自分は「キャリア教育」について中学校・高校に講師として呼ばれることがあります。
小学校の場合は縄跳びを直で教えるんですけどね。中高生の場合、縄跳びが上手になる方法よりもシルクドソレイユの経歴や縄跳び選手だったという生き方を伝えて欲しい、という依頼が多いんですよ。
こうした講演で呼ばれた時には必ず「あとではいつくるの?」という話題を出します。
よく「いま頑張っておけば、あとで楽になるから」と大人は諭しますよね?でもよく考えると、これって「とりあえず勉強しとけ」と同じ意味です。つまり理由や根拠を出さずに勉強や受験に取り組め!というメッセージしかないと思うのです。
「楽になる」のはいつだろうか?
「いい大学入って、いい会社入って、いいお給料をもらって。そうすれば人生幸せになるから。」
大抵の場合、先ほどのフレーズはこの後についてきます。いま勉強頑張っておけばいい大学に入れるから、と。
では実際に「楽する」のはいつからになるのでしょうか?
あとで楽するには受験勉強に打ち込まなければいけません。いい大学を目指すためです。いい大学に入ったら、今度は就職活動。いい会社、一流企業と呼ばれるところに入るには、これまた狭き門をくぐる必要がある。
さて、やっといいお給料が貰えそうな会社に入った。でも初任給で貰える金額はたかが知れてる。じゃ、次は出世競争で頑張らないと良いお給料が貰えない。
考えてみると、いつまで経っても楽ができそうな「あとで」はやってきそうにありません。
一歩踏み込んて具体的に考えるクセを提案
あとで楽をする、の問題点は具体性が無いコト。あとでがいつ来るかもわからないし「楽をする」の中身も曖昧。
だからこそ中高生には「あとで」を具体的に考えることが大切だと思うのです。将来の夢といえばその通りなんですけど、もっと具体的に考えてほしい。
たとえば30歳で世界一周をしたいとします。さぁ今からまさに世界一周に行くぞ!の30歳のあなたには、どんな能力とどんな知識があるでしょうか。
英語力?ではもっと細かく、ネイティブレベルで話せるのか日常会話程度なのか。貯金?具体的にいくらあれば世界一周ができるのか、その調達方法は。
このように現実的に一歩ずつ今に向かって考え進めると、今からやった方がいいことが見えてくるんです。
「縄のまっちゃん」構想は高校2年で創った
高校2年生のとき、自分は「縄のまっちゃん」として縄跳びで生きていくことを決めました。そして生きていくことを「縄跳びだけで生計を成り立たせる」と定義して作戦を立てました。
この時考えた道筋は「競技」「パフォーマンス」「指導」の三本柱。さらにこれらを支える「研究」という土台でした。
この道筋にはちゃんと意味があって、競技ができるのは今すぐ(高校2年生当時)で、国際大会に出場して分かりやすい実績を作る。その後は引退して、競技実績を活用してパフォーマーとして頑張る。最後は縄跳びを教えるコーチや指導者として次世代へのバトンタッチ。こんなことを高校2年で考えていました。
結果的にいまは「パフォーマー」という途中経過に居ます。しかし最終的には指導にたどり着くことを意識していたから、高校3年から小学校訪問で指導の経験を積んでこれたのです。
おわりに
あとで楽になるから、には曖昧なメッセージしかありません。
中高生には、どうなりたいのかを本気かつ具体的に考える力があるのです。
彼らにとって勉強や受験は目の前の進路にかかわってきます。ただいずれ役に立つからと言われても当事者意識は持ちにくい。
本人が必要ないと思うなら周囲と違う選択もありだと思うのです。事実、自分はまったく就職活動してませんからね。
大切なのは本気で具体的に考えること。彼らにそのキッカケを提供することではないでしょうか。