こんにちは。日本なわとびアカデミーの粕尾将一です。

毎年だいたい9月になると、なわとび競技のシーズンが入れ替わります。

なわとび競技において一番大きな大会というのは、国際大会です。例えば2026年なら「アジア大会2026」、2025年なら「世界大会2025」といった大きな国際大会がひとつの区切りになります。

それらがおよそ7月〜8月に開催され、大会が終わった段階でシーズンが一段落し、9月頃から次のシーズンの申し込みが始まることが多いからです。

そんな新シーズンが始まるにあたって、最近いろいろな選手とミーティングや面談をしているのですが、こんな相談をよく受けます。

「次のカテゴリーに上がると勝てなくなってしまうので、もう今年で競技を辞めようと思っています

カテゴリーが変わると、よく言う「ジュニアからシニアに上がったときの洗礼」のようなものもありますし、いきなりは勝てないこともあると思います。

ただ、ここは少し違う視点で見てほしいなと思い、その考えをブログに残しておきます。

勝ち負けだけが競技じゃない

まず、なわとび競技において勝ち負けは重要な要素のひとつではありますが、すべてをそこで決めてしまうのは少し違うのかなと思っています。

順位を取ったり表彰台に乗ったりするのは嬉しいことですし、そこを目指すのも良いことですが、それをすべての目標にしてしまうと苦しくなってしまいます。

勝ち負けには、そのときの運やライバルなど、様々な要素が関わってきます。

もちろん大会に向けた努力や頑張りは素晴らしいものですが、その努力がすべて報われるかというと決してそうではありません。

むしろ、そこまで努力していなくても勝ってしまうことすらあります。

勝負が全ての目標だと苦しい

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉もあるくらいで、

どれだけ頑張っても勝てないこともあれば、逆にライバルが少なかったり相手のミスで勝ててしまったりすることもあります。

つまり、勝ち負けはコントロールできる部分とできない部分があるのです。

だからこそ、そこにすべてを賭けてしまうと苦しくなってしまいます。

では、これから競技を続ける人たちにはどう向き合ってほしいかというと、「なわとびそのものを続けること」や「スポーツを楽しむ」という視点を持ってほしいと思っています。

成長や交流は、かけがえのない楽しみ

例えば、新しい技が跳べるようになった、記録が伸びたというだけでも純粋に嬉しいはずです。

そうした「自分ができたこと」を喜ぶ瞬間を大切にしたり、チーム競技であればダブルダッチやホイールで新しい技ができるようになったりと、楽しみ方はいくらでも広がっていきます。

シングルロープに絞ったとしても、自己ベストの更新や憧れの選手の技ができるようになることなど、自分なりの目標を立てることができます。

そして何より一番おすすめしたいのが「人との繋がり」です。

なわとびを続けていると、同じ志や目標を持った選手と出会う機会が増えます。

なわとび競技の選手は、日本国内だとまだ300人ほどしかいません。しかし、そうした仲間と交流すると、お互いになわとびが大好きで、一緒に跳んでいるだけで時間を忘れてしまうことがよくあります。

これは日本国内だけでなく、世界に行っても同じです。縄が1本あるだけで、国も地域も性別も年齢も超えて一緒に楽しめる仲間がいるというのは、本当に尊いことだと感じます。

続けることで見える別の楽しさ

もちろん「競技」である以上、勝ち負けや結果が残酷なまでに見えてしまう部分はあります。しかし、縄を通じた自分自身の目標設定やコミュニケーション、人との繋がりの中に楽しさを見出すことは十分にできます。

もし、あなたやあなたのお子さんが「カテゴリーが変わって勝てなくなる」と悩んでいるなら、勝つことだけがすべてじゃないと伝えたいです。

競技を通じて知り合った仲間や先輩、あるいは後輩に自分が苦労した経験を教えることだって素晴らしい価値があります。

繋がりを通じた楽しみ方はまだまだたくさんあります。勝ち負けという短い視点だけでなく、長い視点でなわとびを一緒に楽しめる仲間が増えたら嬉しいです。

今回は「競技スポーツである以上勝ち負けはつきものだけれど、それ以外の楽しみもたくさんある」というお話でした。

最後まで読んでいただき、本日もありがとうございました。