2020年に東京でオリンピックが決まりましたねー(遅)
体育学部出身としてはウズウズ。
んでもって東京五輪と聞いて伝説の男、加藤澤男の事を思い出した。
加藤沢男 – Wikipedia
白鴎大学教授。元・筑波大学教授。元・体操選手。メキシコ・ミュンヘン・モントリオールオリンピックの体操競技に出場し8個の金メダルを含む計12個のメダルを獲得した。モントリオールオリンピックでは日本選手団主将を務めた。
加藤澤男は自分が大学に在籍している時、まだ教授として授業をしていた。
あとになってすごい人なんだと聞かされてびっくりした。
どのぐらい凄いかというと…
◆日本人選手五輪メダル獲得ランク(金3個以上)
(1)加藤沢男(体操)金8銀3銅1計12
(2)中山彰規(体操)金6銀2銅2計10
(3)小野 喬(体操)金5銀4銅4計13
(4)遠藤幸雄(体操)金5銀2銅0計7
(5)塚原光男(体操)金5銀1銅3計9
(6)北島康介(競泳)金4銀0銅2計6
(7)監物永三(体操)金3銀3銅3計9
(8)野村忠宏(柔道)金3銀0銅0計3
(※)出典:2011年11月1日付日刊スポーツ紙面より
長い体操競技の歴史でたった2人の連覇
「個人総合」のオリンピック2連覇を達成した選手は、ソビエト連邦のビクトル・チュカリンと加藤澤男の2人のみである。
(※)出典:Wikipedia
すげぇ…。
体操競技だけじゃなくて日本のスポーツ界を代表する人。
ま、ちょっと古いけど…。
ただ加藤先生(あえてこう呼んでみる)には別の一面もあった。
それは加藤澤男伝説とも言われ、一部で語り草になっている。
天才が時に常人の理解を超える所をちょっとだけ紹介。
伝説①:チキンラーメン事件
加藤澤男が現役の頃、スポーツ科学は発展途上だった。
今でこそ精密な分析や栄養学など多方面の科学的なサポートがあるが、
当時はまだまだ根性論が広く浸透した時代。
東京教育大学(現:筑波大学)に在学中の加藤先生。
スポーツ栄養学の研究で、
「運動パフォーマンスを上げるために栄養のバランスを考えるといい」
という研究が広まり、体操競技部でも栄養管理をし始めたという。
今でこそ一般的だが、
伝説の男は栄養学の研究など信じなかった。
これを聞いた加藤先生はキレ気味に、
栄養学がなんだ!?俺は好きなものを食べる!!
そうだ、チキンラーメンだけを今日から食べ続けて試合に臨んでやる!!
これで結果が出たら文句ないだろう?
なんでチキンラーメンを選んだんだろう??
でも結果は見事、国際大会で優勝・・・。
有言実行してしまったので誰も文句は言えない。
そう、
数か月間もの間チキンラーメンを食べ続けた加藤先生の身体からは、
大会中もほんのりチキンスープの香りがしたとかしないとか。
伝説②:大会直前の失敗練習
最近こんなブログを読んだ。
東大教授は『なぜかミスをしない人の思考法』の夢を見るか:マインドマップ的読書感想文
加藤先生は独自の失敗を避ける手法を持っていた。
それは失敗の予行練習だ。
加藤澤男という男は「体操の教科書」とも言われるほどに美しい体操で有名だった。
だが彼の試合直前練習は、
器具からの落下、技の不発、まさに総崩れのごときミスを連発する。
しかし本人は平然と練習を続け、
本番では別人のような美しい演技で優勝をさらっていく。
加藤先生曰く、
「どうやったら失敗するかを全て試している」
「失敗する方法を反対にやらなければ、本番で失敗しない」
普通に考えて直前練習は「完成された演技」を通す練習をする。
もちろん加藤先生以外の選手は皆そうしていた。
だが加藤沢男の考えはその何枚も上を行っていて、
自分の求めた演技でミスをする要因までも分析し尽くしていたのだ。
大学時代も体操部のエースだった加藤先生。
当時一緒に大会を経験した選手曰く、生きた心地がしなかったらしい。
そりゃ絶対エースのボロボロな状態を直前に見せられたら。。。誰だって焦るよね。
伝説③:たばこ自販機騒動
実は加藤澤男はヘビースモーカーだ。
このたばこへの執着がちょっとした事件を引き起こした。
加藤先生が大学教授時代、体育学部にある「たばこ自販機」を撤去する話が持ち上がった。
体育学部の生徒には「持久力」を競う種目の選手も多く、
たばこを全面的に毛嫌いする風潮がある。
そこでまずはたばこ自販機を撤去してはどうか?という話の運びになった。
この撤去話を聞いた加藤先生は激怒し、
たばこの吸えない大学なんて辞めてやる!!!
と言ったとか言わないとか…。
世界の加藤澤男が辞めるとなれば一大事、
大学側も譲歩して喫煙コーナーと自販機の撤去を見送ったそうだ。
さいごに
最後に、加藤澤男のこんな記事を。
前人未到の『金』を逃した影で、大切なものを掴んだという実感があった。
一般社団法人 日本トップリーグ連携機構(JTL)
伝説の裏には、
誰もが踏み込めない「苦悩」があったのかもしれない。
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