カテゴリー: シルクドソレイユ

  • ノリで動くに秘められた大切なこと:World Clown Convention 2018に参加

    ノリで動くに秘められた大切なこと:World Clown Convention 2018に参加

    こんにちは。なわとびパフォーマーのまっちゃん(@macchan8130)です。

    思い返してみると、これまでもノリで動くことが多い人生でした。

    [box class=”green_box” title=””]

    • なわとびの上手な人を見つけて、ノリでメールを送って連絡してみる
    • スポーツを深く学べそうな筑波大学の一芸入試をノリで受ける
    • 大学院を休学して、シルク・ドゥ・ソレイユにノリで行ってしまう

    [/box]

    あとになって考えてみると「やってよかったなぁ」と思えるんですけど、どれもこれもノリでスタートしたことばかり。

    ノリで始めるって軽い感じがしますが、じつは心の中で大切な動きが行われてる気がするんです。

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    心の動きは言語化しにくい

    ノリで動き始めるのってつまりは上手く言語化できない興奮状態なんです。

    強烈な興味と関心あるけど、なぜ興味があるかを自分自身でも説明できない。でも心の中では直感的に「楽しそう!」とアンテナが反応してるので、どうしても始めたくなるんですよ。

    言語化できないと、自分自身でも理由なくスタートするように勘違いしがちです。でもきちんと心の中では理由がある。ただ理由がうまく言葉で説明でいないだけなのかなぁと思うのです。

    [box class=”green_box” title=””]

    • 言語化できる  ⇒ 理由があるように感じる
    • 言語化できない ⇒ ノリで始めたように感じる

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    ノリでWorld Clown Conventionに参加してきた

    2018年3月上旬、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで開催された「World Clown Convention」に参加してきました。

    [aside type=”boader”] World Clown Association[/aside]

    クラウンの衣装で

    縄のまっちゃんはシルク・ドゥ・ソレイユにいた頃から「クラウン」をやりたいと言い続けてきて、帰国してからもクラウンの勉強を続けていました。

    アメリカのミネソタ州でクラウンのコンベンションがあるよ!と仲間に誘ってもらったとき、もう2つ返事で一緒に行くことを決めました。そう、ノリで決めました。

    クラウンの勉強をしたいと言っても、アメリカに行くわけです。交通費も滞在費もバカにならないし、3月といえばまだ縄跳びシーズン中ですからね。

    あれこれ冷静に理由を考えたら、行くのを迷っていたかもしれない。でも友人に誘ってもらったとき「ノリ」で決めてしまった。もう決めたことなので、スケジュールや他の兼ね合いは何とかなる!と考えたんです。

    頭を使い過ぎるとできない理由を挙げてしまう

    縄のまっちゃんはじっくり考えると「できない理由」を思い浮かべてしまいがちです。

    フリーランス的に動いているのでスケジュールの調整はしやすいです。かといっていつも暇なわけじゃないし、縄跳びシーズンは毎日のように小学校訪問やイベントに出演をしている。

    「忙しさ」をタテにすれば、いくらでもやれない理由を挙げることはできるんです。これ、頭で考えすぎるデメリットだと思うんですよね。

    冷静になって考えると、無理なくいつも通りに進める方向に落ち着きがちです。イレギュラーなことを排除すれば、普段どおりのリズムが保てますからね。

    もちろん冷静な頭を失ってしまえば暴走します。スケジュール管理もタスク管理もままなりません。

    しかし時として「直感的なワクワク」に従って動く(=ノリで動く)のを忘れちゃいけないなぁと思うのです。

    コンベンションでの一幕

    ノリで動くに秘められた真のパワー

    ノリで動くときは言語化できていません。だから理由を挙げることができず、感覚的にやってるように感じます。

    でも実際は違うんです。うまく説明できないだけで、心の中では「言語化できない理由」がしっかりとある。むしろ、言語化できないほど新しく、あなたを突き動かす魅力があるのではないでしょうか。

    冷静な頭をどこかに持ちつつも、ときとして「ノリ」で動いてく。

    縄のまっちゃんはWorld Clown Convention 2018にノリで参加しました。そのおかげでクラウンのことを沢山学び、世界中のクラウンと交流を持つことができました。

    さらに考えれば、縄跳びパフォーマーとして本場でクラウンの勉強をしよう!としてるのは、縄のまっちゃんだけでしょう。

    「ノリ」で生み出される行動が、新しい経験や価値をあなたに加えるキッカケになるのではないでしょうか。

  • 2年ぶりに出演していたシルク・ドゥ・ソレイユを訪問して感じた「満足感」の正体

    2年ぶりに出演していたシルク・ドゥ・ソレイユを訪問して感じた「満足感」の正体

    こんにちは!

    2015年の12月までシルク・ドゥ・ソレイユのラヌーバに出演していました、縄跳びパフォーマーのまっちゃん(@macchan8130)です。

    2017年一杯で自分の出演していたラヌーバが終演するということで、終わってしまう前にアメリカまで見に行ってきました。

    2年ぶりにショーを観て、不思議な「満足感」を感じたんですよね。これは、ショーを観た満足感とは少し違った種類のモノでした。

    [toc]

    この場所に自分がやりたい事はない

    シアターのフォトスポットでパシャリ。

    シルク・ドゥ・ソレイユの6年間はとても濃い時間でした。必死に毎日のショーに出演して、沢山練習して、怪我をして、ぶつかって・・・。今もう一度同じことをしろ!と言われたら躊躇するぐらいの濃度でしたね。

    毎日必死だった中でいきなりのリストラ宣告をされて、そのまま半年後には帰国。気持の中にはどこか「またこの場所に帰ってきたい」という思いがあったんですよね。

    でも今回の訪問でショーを観てハッキリと確認できました。いま、この場所には自分のやりたい事がなかったんだ、って。

    抜けて初めて気付いた「失っていたモノ」

    シルク・ドゥ・ソレイユの時間は楽しい時間ではありました。毎日がお祭りのような空間は今でも忘れられません。

    だけど今の自分のやりたい事があの場所にはなかったんです。

    たとえば今は「名古屋なわとび教室」を立ち上げて、名古屋をなわとびの街にすることを目指しています。この活動は日本に帰ってきて、しかも名古屋だったから始められたことです。

    他にも帰国したことで沢山の人と出会うことができました。なかでもノマド的節約術の松本さんに年間スポンサーになっていただいたことが大きかったですね。小学校に直接縄跳びのパフォーマンスをやりにいけるのも、松本さんのおかげですから。

    たしかに自分はシルク・ドゥ・ソレイユというステージを降りたかもしれません。でも、日本でまた違うステージに移動しただけだったんです。

    同じ衣装部屋だったLance。相変わらずの良い人。
    メインキャラクターを演じているCherry Ann。同じ時期に入った同期的な存在。

    シガミツカない、自然体の難しさ

    物事や時代にはには流れがあります。

    残念ながら自分の出演していたラヌーバも時代の流れで終演することになりました。これは寂しいことですが、時代の流れを変えることはできません。

    ときに、流れはヒドイ仕打ちをしてきます。いきなり30歳でリストラされることだってあります。でもこれらの全てが何かが始まるキッカケでしかない。

    今まで掴んでいたものを手放すことには痛みが伴い、無意識に自分の良いように捉えてしまう。さらに進めば、自分の勝手に解釈を加えてシガミツいてしまう。

    本人は気づかないのですが、ここまで流れに逆行していくと、徐々にすり減っていきます。どうして上手くか無いんだ、なんでダメなんだ・・・。無理して流れを変えようとしても、どっちにも進めなくなってしまう。

    そう、無理せず自然体で時代の流れに身を任せるのは、簡単なようで難しいことなんです。

    荒療治としての過去への訪問

    シアターを見る最後の機会

    シルク・ドゥ・ソレイユへの訪問はちょっとした荒療治でした。

    ついこの前まで出演していた場所に自分が居ないんですから、どんな感情が湧き上がるか不安だったんです。

    でも荒療治は成功でした。いい意味で吹っ切ることが出来ましたから。

    人には目を向けたくない過去や事件が一つぐらいあると思います。自分にとってシルク・ドゥ・ソレイユのリストラがそれでした。できることなら振れずにそっと温かい記憶で留めておきたかった。

    でもこのままじゃいつまでたってもシルク・ドゥ・ソレイユの亡霊に取りつかれ、またいつか戻れるんじゃないか?という変な期待ばかり募らせて前に進めない。

    辛い過去も時間(トキ)は解決してくれます。本人の気付かない所でキチンとココロは癒えているんです。

    最後の一押し、文章で言う「。」を付ける。

    こんな些細なキッカケであっても、人は前にすすめるようになるのではないでしょうか?

  • あなたの成長意欲と好奇心が、会社側にプラスとは限らない理由

    あなたの成長意欲と好奇心が、会社側にプラスとは限らない理由

    こんにちはー。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    先日、エアリアルパフォーマンスのお手伝いとスタッフをしてきました。

    [aside type=”normal”]エアリアル

    高い位置から吊るした2枚の布で行う演技のこと。
    エアリアルティシュと呼ばれるサーカスの人気アクト

    IMG_5677

    [/aside]

    これまでサーカスの世界にいましたが、こうしてスタッフとして仕事をしたのは初めてのことでした。不思議なもので、サーカスに出ている時はこうしたスタッフをやりたいとも思わなかったんですよ。

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    縄跳び。それだけがショーでの仕事

    シルクドソレイユでは「なわとび」のアーティストをしていました。仕事はショーで縄跳びを披露すること。これが自分に与えられた仕事なんです。

    裏を返せば、なわとびの演技を披露すること以外は仕事ではありません。体力や技術を維持するという補助的なものを含めても、会社側から求められたのは「なわとび」だけだったのです。

    会社は何をして欲しいのか

    縄跳び以外のことは会社は求めていません。さらに厳しく言えば、縄跳び以外のことで本業に支障をきたされては困るんです。

    縄跳びアーティストは「ソリスト」です。ほかに同じことが出来るアーティストは常在していませんので、欠員=即アクトへ影響なんです。

    対費用効果を考えれば「怪我せず、休まず、ずーっとショーに出て欲しい」が経営者としての本心ですよね。他の企業でも同じです。休まず辞めずに働いてくれることが、経営的にもっとも効率的。

    こう考えると、アーティスト(雇われる側)の成長意欲や好奇心は会社側にプラスとは限らないんですよね。

    ベクトルの違いやリスクは困る

    会社としても、本業と同じ方向のベクトルで意欲を燃やしてくれるのは大歓迎でしょう。しかし成長や好奇心は大抵の場合、今あるものとは違う方向へとベクトルが向いています。

    たとえば自分の場合は「クラウン」や「バク転(アクロバット)」へ向いていました。

    なかでもアクロバットは怪我のリスクが有ります。百歩譲ってクラウンは良しとしても、無茶な練習で怪我をされてショーに穴を開けられるのは会社としてマイナスです。

    いま思い出すと、やんわりディレクターからも「25歳を超えてアクロバットの練習は危険だよ」と諭されてたんです。ディレクター個人の意見かは別として、ショーを運営する立場としてはごもっともな指摘。

    なにより、自分自身がこの事情を気付かずに受け入れていたんです。

    おわりに

    By: Alias 0591

    シルクドソレイユでの6年間は一つのことに集中し、全てをそこに注ぎこむ時間でした。良くも悪くも、意図的に視野を狭くして取り組んでいた仕事だったのです。

    自分は成長や好奇心が好きです。

    ただ会社や組織に所属する人にとって、これらが全てプラスになるとは限らないんです。

  • シルクドソレイユ出演者に入団方法を聞いても、あまり参考にならない理由

    シルクドソレイユ出演者に入団方法を聞いても、あまり参考にならない理由

    こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    いまでもたまに「シルクに出演されてたんですね!どうやて入団するんですか?」という質問を受けます。

    たしかに自分はシルクドソレイユのラヌーバというショーに出演していました。5年間ほどステージに立たせてもらいました。

    でも嘘をつくのは良くないので記事にしておきます。シルクドソレイユ出演者の成功談は、ほぼ参考にならないんです。

    シルクドソレイユ入団の経緯に再現性は?

    自分がシルクドソレイユに入った経緯はザックリこんな感じです。

    1. 師匠のNORIさんがシルクドソレイユに入ったので興味を持った
    2. シルクドソレイユのWEBサイトに自分の経歴や動画をアップロードした
    3. 1年ぐらいしてメール連絡が来るようになった
    4. 2009年8月にラヌーバの契約の電話をもらって出演が決定した

    これを細かく分析すると、自分がやった行動は「シルクのWEBサイトに経歴と動画をアップする」だけなんですよ。身も蓋もありませんが、これ以外の部分は「運」でしかありません。

    偶然にも師匠がシルクドソレイユに出てたから興味を持って、偶然にも縄跳びアーティストの枠があって、運良くラヌーバの候補から選ばれた、という話です。つまり選ばれた経緯の90%は運で決まったことなんです。

    つまりこの話には再現性がないんですよ。他の人が真似しても同じ結果が得られる可能性は未知数です。さらにいえば自分ができる唯一確実なアドバイスは「シルクドソレイユ側に情報を渡し続けてね」だけです。

    成功談は再現性がない

    これ、同じことが他の成功談にも言えると思うんですよ。

    本人はこの方法で成功した!!と威張っていても、実情は運の要素が強い。再現性ある成功法則なんて、ほぼ皆無だと思うのです。

    スポーツの場合でも技術や上達のコツは教えられます。再現性があるからです。しかし「世界チャンピオンになる方法」や「大会で絶対に勝つ方法」を教えることはできない。できるなら、誰でも世界チャンピオンになってます。

    勝負や成功には教えられる=再現性があることと、運に左右される誰にも確実なことが言えない両側面があるのを忘れてはいけません。

    この意味で行動を起こせ!や回数をこなせ!!は理に適ってます。また自身の強みを知って勝てる場所で挑戦するのも、成功の確率を上げる意味で有効な戦略です。

    しかしいつでも運の要素に左右される現実から逃げることはできません。成功者は自慢気に「◯◯をすれば絶対成功する!」なんて言いますけど、あなたが同じコトをやって成功できる確率は決して高くありません。

    実は運に左右されることを知っている

    Skills

    なにかしらの成功や成果を出した人で、全てが計算通りに物事が進んだという話は聞いたことがありません。

    誰にでも一定ラインまで達成できる技術は教えられます。ノウハウも共有できます。しかし自身が成功した理由がこれらのノウハウだけではなく、運に大きく左右されたことを皆知ってるんです。

    ただ「結局は運任せだよ」といっては身も蓋もありません。だからこそ成功までの道筋や考え方を共有して、確率を少しでも上げるための手助けをしたい。

    どんなノウハウや技術を習得しても成果が出せる保障はありません。この大前提をいつも忘れないで下さい。

  • シルクドソレイユ出演者がオススメする、人前で緊張を和らげる方法

    シルクドソレイユ出演者がオススメする、人前で緊張を和らげる方法

    こんにちはー。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    シルクドソレイユに出演していた頃は、いつも1600人の前でショーをしていました。

    たまに「ステージに立ってて緊張しない?」と質問されます。人前で演技するなんてすごいなぁって。

    1600人の歓声と圧力は半端じゃありません。満席の状態で拍手が起これば大音量のはずの音楽が聞こえない程なんですから。もうねビックリするぐらい緊張しますよ!!いま考えても1600人の前に毎晩立っていたとか驚きです。

    これは自分に限ったことじゃなくて、他のアーティストも個人差はあれみんな緊張していたはず。観客の視線が集まる緊張の中、命がけの技をやるんですから、もう正気の沙汰じゃありません。

    今回は1600人という大勢の前に立つとき、我々シルクドソレイユのアーティストが使っていた緊張を緩めるテクニックを紹介します。

    人前の立つためのフル装備を知る

    シルクドソレイユのステージに立つときは衣装とメイクをしてフル装備の状態で立ちます。

    まずこれが大きなポイント。人前に立つための外側の装備を万全にするんです。

    自分たちも素の状態で1600人に注目されたら何もできません。でも衣装とメイク、縄のまっちゃんの場合は縄跳びを手に持っていることで「人前に立つ防具」になるんです。

    クラウンの師匠であるBaltoも似たことを言っていました。


    「クラウンの赤鼻は、クラウンになるためのスイッチであると同時に羞恥心を隠す場所になる。」
    「不思議とどんな人でも赤鼻を付けた瞬間から恥かしさを吹き飛ばすことができる」

    赤鼻を付けた瞬間、クラウンはクラウンになります。恥かしさを赤鼻の内側に隠せるんです。

    勝負パンツやネクタイという願掛けにも近いですが、人前に立つときに「羞恥心」を守ってくれる防具を見つけるのは有効です。

    別の誰か、キャラクターを憑依させる

    他にも自身の中に別の誰かを憑依させる方法があります。

    自分は「縄のまっちゃん」というキャラクターを使っています。彼は粕尾将一の一部ではあります。しかし粕尾将一の全てではなく、なわとび大好き!子供と遊ぶの大好き!!なパフォーマーの部分を凝縮して抽出したような別人格の人物。

    彼のキャラクターを内側から呼び出して憑依させるることで、人前で堂々と縄跳びのパフォーマンスができるんです。

    いまでは縄跳びを持った瞬間に彼が出てきてパフォーマンスをしてしまうほど自然になってます。でも初めのうちは「縄のまっちゃん」を呼び出すために身体と心の準備運動をしていたんです。


    写真提供:NPO法人Dance Association Seeds
    写真撮影:第二映像企画

    ステージで縄のまっちゃんが憑依した状態

    たとえば人前でプレゼンをする機会があるとします。あなたのイメージするプレゼンの上手な人物像はどんな人ですか?もし実在の人物がいればその人をイメージするんです。

    人物像がイメージできたらその人のを詳しく調べます。

    • どんなふうに喋るのか? → 声がデカい
    • どんな服装をしてるのか? → オレンジが好き
    • 好きなことは何なのか? → イジルこと
    • 嫌いなことは何なのか? → 黙ってる空気
    • 普段はどんなリアクションを取るのか? → リアクションがデカい

    こうやって細かく見ていくと、イメージ像の人物がより具体性をましてきますよね。

    あとはこの人になり切って演じるだけです。リアクションや受け答えも、あなた個人ではなくイメージ像の人物がどう反応するか?で反応します。

    こうしてみると、全然違うところからやってきた別人格としての「キャラクター」に見えますよね?でも実はあなたの中に眠っている一側面を発掘しただけなんです。別の表現をすれば、性格や性質の一部を増幅させた状態です。

    シルクドソレイユでもステージ上ではキャラクターになれ!と教えられてきました。

    1600人でも通用するぐらいキャラクターを創り上げるのは有効なんです。

    まとめ

    Nervous

    いかがでしたか?

    「羞恥心を守る防具」と「キャラクターを憑依させる」の二つは、ステージやパフォーマンス以外にも人前に立つ場面で応用できます。

    かの有名な横山やすしさんは日常的に「芸人:横山やすし」を演じていたと言います。

    ぜひあなたも人前で緊張を和らげるときの方法として活用してみてください。

  • シルクドソレイユ入団で味わった挫折感を残りえるためにやったこと。

    シルクドソレイユ入団で味わった挫折感を残りえるためにやったこと。

    こんにちはー。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    2009年にシルクドソレイユの契約が決まったときは、マジでうれしい瞬間でした。憧れのステージ立てるワクワクが全てを塗りつぶしてたんです。

    しかしいざステージに立つようになったら、いくつもの挫折感を味わいました。押し潰されそうな時期もありました。

    やはり、あれだけ大きな集団にいるからこそ、自分の力の弱さを痛感する機会が多いんですよね。

    シルクドソレイユで感じた三つの挫折感

    縄跳びであることの弱さ

    まず一発目に感じた挫折が「アクト」の弱さ。身も蓋もない話なんですけど、こればっかりは避けられない挫折感でした。

    シルクドソレイユはサーカス集団なので、ほとんどのアクトがアクロバットです。世界レベルの宙返りや大がかりな装置でのパフォーマンスを目の当たりにして、ロープを振り回すぐらいで彼らと互角に演技ができるのか…?と不安で押し潰されてました。

    だからこそ、縄跳びだけじゃなく「クラウニング」を学ぼうと決心したんです。

    俺には…話題性がない

    その後すぐに来たのが同僚のnasaの経歴とバックグラウンド。彼は大学院時代にJaxaに研究室があったことを始め、話題性では圧倒的に群を抜いていた。シルクドソレイユのアーティストの中でもトップクラスの異色の経歴ですよ。

    ここにバックグラウンドの無いただの縄跳びアーティストとして入った粕尾将一。二人で並んだ時には確実に「あ、もう一人ね」的な扱いを受けました。ステージに立つ段階で、話題性という意味でスタートラインが全然違ったんですよ。

    映像に映る現実と理想のギャップ

    そして何より苦しんだのが「理想と現実のギャップ」でした。

    デビューの演技を映像で見たとき、思い描くパフォーマンスとかけ離れすぎてて衝撃を超えた挫折を感じたんです。この頃は他のアーティストの演技やショーも沢山見てましたからね。思っていた以上の自身の未熟さに打ちのめされていました。

    こんな三つの挫折感で、シルクドソレイユ入団と同時に打ちのめされてたんです。

    現在(いま)にこだわる

    これを乗り越えるため、自分は「現在」を最重要視するようになりました。周囲との差が歴然であっても、バックグラウンドの話題性が無くても、今現在の結果を残すことで評価を積み重ねるしかないと気付いたんです。

    まず、シルクドソレイユで評価をされる場所はどこかと考えました。

    やはりそれはステージ上なんだなぁと。なのでしばらくの目標は自身の演技を磨き上げることでした。入団時に感じた理想とのギャップを埋めるために、毎日の映像を見直して1㎜でも理想に近づくべく反省と重ねたのです。

    映像を見直して修正を重ねる日々を2年ほど。ようやく「見れるな」と思えるレベルまで到達することができました。

    するとあれだけ毎日映像を見直しているので、他の同僚から面白がられるようになったんですよ。16時45分になるといつも登場時計のようなアーティストだと笑われながらも、業務査定の評価にも「ショーに真剣に向き合っている」というコメントが載るようになったんです。

    このとき二つ目の方向性に気付いたんです。

    いやらしい話ですが、ステージの外でも周囲に真剣に取り組んでいる様子をパフォーマンスをするのも有効なんですよね。人に見える場所で真面目で真剣に取り組むんです。

    このポイントに気付いてから同僚とコミュニケーションを積極的に取るようになりました。「○○を修正したい、○●の意見を聞きたい、○○について教えてほしい」といった具合に、縄跳びアクトを良くするために協力してほしい!というメッセージを発信し続けたんです。

    すると晩年にダブルダッチが取り入れられた頃にはチームキャプテン*1の役職の話も持ち上がり、仕事での評価も受けられるようになりました。

    人に見える工夫を

    評価を受けたいなら行動して努力するのは前提です。しかし評価をするのは他人。いくら努力を続けても、誰も見えない場所では評価を受けることはできません。

    世の中はスタートラインからハンデ戦が強いられることがあります。学歴や話題性、分野間の特性など、不利に立たされる場面は少なくないと思うのです。

    しかしハンデで持っているのは過去でしかありません。過去はいまの評価と信頼の参考になりますが、本当の評価は「いま」の方が強い。むしろ有利な反で持っていると結果に対するハードルがあがるというデメリットもあるんです。

    シルクドソレイユ入団時、話題性もない単なる無名アーティストの粕尾将一。

    クラウンのオーディションやキャラクターを演じるチャンスをもらえたのも、「現在(いま)」にこだわり続けたからなのかな?と感じてます。

    *1:集団演技でアーティストをまとめる役割のこと

  • 行動が無いから失敗しない。2015年は「ミスった…」を思い出せない失敗をした。#shippai2015‬

    行動が無いから失敗しない。2015年は「ミスった…」を思い出せない失敗をした。#shippai2015‬

    こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    参加しているオンラインサロンヨッセンスクールブログ科の企画で「失敗から学んだ事を記事にしよう!」というのがあったので、参加してみます。

    ただ、いざこのテーマで記事を書こうとすると筆が進みませんでした。というのも2015年で失敗したなぁ…と思える何かを思い出せなかったんですよ。

    ブログを読み返したりツイッターを遡ったりしましたが、肝心のエピソードが思い出せない。

    でも気付きました。この「失敗を思い出せない」という状態こそが、2015年の自分の失敗だったんです。

    失敗をするのは、なにか行動したとき

    2015年を振り返ればイベントは盛り沢山でした。怪我から復帰したり、シルクドソレイユを離れることになったり、人生で初めての通訳の仕事をしたり。

    でも考えてみたら、どれもこれも自分が必死こいて動いたことじゃないんです。会社、ないしは環境の中にいて降り注いできただけ。

    つまりリスクを取って何かにチャレンジした!というワケじゃない。だから失敗したなぁ…と心を揺らすほどの記憶として留まってないのです。

    失敗がないのはヤバイ

    http://www.flickr.com/photos/28145073@N08/5238574678
    photo by Moyan_Brenn

    常に新しいことにチャレンジしてる人は必ず失敗してます。新しいことにはリスクがつきものですからね。

    自分もキャラクターを目指していた時はリスクを取りました。努力が実る可能性は未知数、さらにアクロバットの練習をすれば怪我をする恐れもあります。それでも「やってみたい!」という気持ちに突き動かされてチャレンジしました。

    この頃を思い出せば「あぁ・・・あれは失敗だったな」というのが思い出せるんです。トランポリンの練習はもっとこうだったとか、クラウンの師匠がいなくなる前にもっと教えを請うべきだったとか。

    でも2015年は失敗したなぁという記憶が無い。これはリスクを取ったチャレンジをしなかった事を意味するんです。

    チャレンジ精神はどこからくるか

    自分はチャレンジするのが好きでした。日本に居た頃も、シルクドソレイユに入ってからもそうだと思っていました。

    でも実際にはチャレンジ精神がどこかのタイミングで衰退していた。この事実に気づいたのはつい最近でした。

    チャレンジ精神が生まれるかは「環境」が大きいと考えてます。10年前にバリバリ全国の小学校を回っていたとき、他に誰も同じことをしている人が居なかった。この時代と環境があったからチャレンジしたい!と思えました。

    http://www.flickr.com/photos/11134789@N00/4488422536
    photo by cafemama

    シルクドソレイユに入ってスグも同じでした。クラウンと縄跳びを組み合わせたら、きっと面白い化学反応が生まれる!この衝動に突き動かされてチャレンジしてました。

    でも人間は流されていく。シルクドソレイユでチャレンジ精神を衰退させ始めたのは、クラウンの師匠「Balto」がラヌーバを離れたのがキッカケですね。

    ショーに向かう気持ちは変わりません。でも、これ以上にプラスアルファを見つけて挑戦したい!!という気持ちが萎えてしまったのです。

    定期的に失敗してるかを点検したい

    http://www.flickr.com/photos/26905239@N08/4898966335
    photo by nunodantas

    チャレンジ精神は「変化」を望む情熱です。変化の必要性があれば、自ずとチャレンジ精神は湧き出てくるモノです。

    しかし変化を止めるのは簡単です。むしろ変化を拒むのは「安心・安定」をしたいという人間の本能にすら思えます。先を見通せない環境だからこそ人は変化の必要性に駆られ、チャレンジ精神を燃やすのではないでしょうか。

    2016年の帰国に向け、いくつものプロジェクトが動き出してます。

    来年はチャレンジ精神を燃やし続けられるような環境に身を置けるよう、工夫したいと思います。

  • 最終ステージ後に感じた「安心感」。自分にとってシルクドソレイユの5年半は「修行」だった。

    最終ステージ後に感じた「安心感」。自分にとってシルクドソレイユの5年半は「修行」だった。

    こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    2015年12月11日(金)に、ラヌーバの縄跳びアクトが最終日を迎えました。いくつもの変更や怪我も有りましたが、無事に役目を終えました。

    La Nouba 〜Cirque du Soleil〜  Skippingデビュー!! – 縄のまっちゃん公式ブログ【旧ブログ】

    2010年7月3日から5年半。約2500回のショー。思えば長いこと同じステージに立ってきたなぁと。

    アクトが最終日を迎えたら、自分はどんな感情になるのかな?と興味がありました。寂しさもあったし達成感もあった。でも不思議と、一番大きかったのは「安心感」だったんですよね。

    このときつくづく、自分はシルクドソレイユに修行に来ていたんだと実感しました。

    オープニングアクトは、15年で一度もカットになってない

    縄跳びアクトを終えた時の安心感は、やりきったという達成感とも違いました。これで開放される、の方が感覚は近いかもしれません。

    ひそかにプレッシャーだったのが「オープニングアクト」だったことなんですよね。ラヌーバのオープニングは、縄跳びが入った当時まで一度もカットになったことがなかったんです。

    シルクドソレイユではアーティストや機材の調子によって、日々ショーの内容を変化して公演をしています。たとえば空中ブランコの器具が故障して、アクトが丸ごとカットになった事もあったそうです。

    でも、ラヌーバのオープニングアクトだけは一度たりとカットになったことがない。この事実は結構重かった。

    縄跳びは二人のアクトです。一人が怪我をすればソロになります。仮に二人共が怪我をしたら・・・もうアクトをできる人が居ません。縄跳び専門のアーティストは、シアター内で二人しか居ませんからね。

    2010年からの5年半、一度もオープニングをカットすること無く歴史を繋ぐことができた。これが安心感の一つだったのです。

    シルクドソレイユは学びの場所だった

    もう一つは、自分は「修業の場」としてシルクドソレイユにいました。

    修行してる感覚なので、もう一分一秒の全てから学ぼうとします。できる限りのことを吸収してやろう!と、半ば狂気に近い状態で5年半を過ごしていました。

    だからこそ「ショーでの縄跳び」「クラウニング」「アクロバット」のどれも必死だったんですよね。

    素人がゼロから始めても、3か月で宙返りはこのぐらいできるようになる – 縄のまっちゃん公式ブログ【旧ブログ】

    でも頭の何処かに「学び方を学んでやる!」という計算がありました。つまり、この段階で次に進む時の種まきを自分自身にしていたんです。

    お陰様でたくさん学べました。でもずーっと神経を張り詰めてたんで、知らずに疲れてました。

    打算的だった、でも…

    シルクドソレイユを修行だと捉えていた姿勢は「打算的だった」とも言えます。

    目の前の仕事に全力じゃないような、どこか不誠実な感じもしますよね。でも、自分はこのニュースを聞いたとき、たとえ打算的であろうとこのやり方を通そうと決心してました。

    出演する側から見た、ZED閉幕のショック – 縄のまっちゃん公式ブログ【旧ブログ】

    この当時から、今の状況を想像することができました。いつどのタイミングで契約が無くなるかわからない。ZEDが閉演したときも、突然半年前に通告されたといいます。自分達の縄跳びアクト交換も、わずか4ヶ月前に通告されました。

    だからこそ「個」の力を蓄えておくのが最善だと考えました。打算的だったかもしれませんが、これは「個」として生き残るリスクヘッジだったんです。

    シルクドソレイユは大きな企業です。でもいまはどんな企業・環境だろうと「個」の力をつける必要があると思うのです。

    本当に、いつ、どこで変化するか分かりませんからね。

  • それ、表現なんですか?パフォーマーと「身体表現」の溝

    それ、表現なんですか?パフォーマーと「身体表現」の溝

    こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    ここ数年で「パフォーマンス」を「表現」として捉える風潮が広がっています。

    きっとシルクドソレイユをはじめとした「現代サーカス」の影響なのでしょう。パフォーマーではなく「アーティスト」と名のる人も増えました。

    しかし舞台芸術や身体表現について、本気で向き合った人ってごく少数だと思うのです。技を組み合わせれば芸術的表現だと勘違いしている人すらいるのでは。

    この「身体表現」と「パフォーマンス」の間には、我々が思っている以上に「溝」があると思うんですよ。

    身体表現?それとも演出?

    たとえば縄跳びで演技を披露します。それも舞台の上で照明などの演出を加えて。

    見た目にはそれっぽく見えると思います。でもこれが即ち「身体表現」になるかというと、話が別なんです。

    これはあくまで「縄跳び運動」を演出しただけです。言うなれば「マーカーや赤線で目立つように仕向けられた文章」のようなもの。縄跳びは縄跳びのまま。この時点で、本当にパフォーマーが表現者になっているのでしょうか?

    並べるだけで表現になる?

    文章を書くようになってから「文章」と「パフォーマンス」とスゴイ似てる事に気付きました。

    単語を知っていれば、誰でも文章を作れますよね。「今日はおにぎりを食べた」も立派な文章です。同じことがパフォーマンスにも言えるんですよ。

    たとえば縄跳びの技が30個もできれば、十分演技を構成することが出来ます。それも立派な演技です。ただこれだけで表現と言ってしまうのは乱暴。

    技の組み合わせを披露するのも演技。コレ自体が悪いことじゃありませんが、すなわち何かを訴えたり、表現しているとは限りません。

    「表現する」をしたいだけ?

    パフォーマンスで何を表現していますか?と聞くと、しばしば「自分自身」や「楽しさ」という言葉が返ってきます。たしかにこれも表現のひとつでしょう。自分というのは唯一無二のオリジナルですし。

    でも「自分」や「楽しさ」だけだと表現の幅が狭すぎやしませんかね。

    表現できるモノって無限に存在します。それなのに「自分」とやらばかりを表現している。ここには「表現」という言葉を使いたいだけの「ファッション的」「流行に」といった思惑が見え隠れします。

    これは大野佐紀子さんの言う「アーティスト症候群」と通じますね。

    自分流。自然体。別格。その共通点は、「ナンバーワンよりオンリーワン」である。オンリーワンの自分を評価し承認してほしいという欲求が、「アーティストになりたい」という欲求の根っこにある。(P242)
    引用:アーティスト症候群—アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫)

    技を組み合わせた演技を評価し、承認して欲しい。そのためには「表現者=アーティスト」として振る舞うのが良い。うがった見方かもしれませんが、この疑問は常に自分の中でモヤモヤしてます。

    おわりに

    http://www.flickr.com/photos/8825211@N05/12956070923
    photo by Stefano Montagner – The life around me

    これ、実は自分自身の演技に感じてるコトなんですよね。

    いまはシルクドソレイユに素晴らしい演出でお膳立てしてもらってステージに立っています。けどいくら見た目が綺麗になっても、はたして自身が表現者なのかは疑問です。縄跳びをしてる自分は、ステージに立つ前と何も変わっていないんじゃないかって。

    身体表現とアクロバット・サーカスパフォーマンスは近づいています。でも、実はまだ大きな溝がある気がしてならない。

    舞台芸術は表面的な美しさに目が行きがちです。でも実は内側の見えない部分にこそ「パフォーマー」が知らなかった新しい世界が広がってると思うんです。

  • 興味は仕事のあとから付いてくる:シルクドソレイユで「海外インターン」をする大学生の意気込み

    興味は仕事のあとから付いてくる:シルクドソレイユで「海外インターン」をする大学生の意気込み

    こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    つい最近、ラヌーバに日本人の学生さんがインターンに来ました。

    シルクドソレイユでは学生インターンを採用してるんですよ。でもいままでアメリカ国内の大学生ばかりだったので、日本人の大学生が来たので驚きでした。

    そこで今回は、日本からディズニーワールドに留学インターンできた「柳瀬朝木さん」に話を聞いてみました。留学インターンを考えている人にとって参考になる話ばかりでした。

    【お話を聞いた人】

    柳瀬朝木さん : 東海大学2年 観光学部在籍
    f:id:shoichikasuo:20151113155141j:image:w300

    シルクドソレイユを狙っていた訳じゃない

    このショーではカレッジプログラム*1の学生さんを頻繁に見るんですが、日本人の方は初めてでした。

    実は・・・私はシルクドソレイユに、ということでインターンに来たんじゃないんです。

    もともと「ディズニーワールド」へ6ヶ月間の海外インターンでオーランドに来て、たまたまこの場所に配属が決まりました。

    あとプログラムの最初の3ヶ月は「ディズニー・ヨット&ビーチクラブ」というリゾートで飲食の仕事をしていました。そして後半の3ヶ月でここのシルクドソレイユに配属になったんです。

    そうだったんですか!?といっても、ディズニーワールド内にもほとんど日本人の学生さんは見かけませんが…。どのような経緯でディズニーワールドへの海外インターンを決めたんですか?

    私は大学で「観光学部」に通っています。そこで、本格的なゼミの前の準備段階で集まるホームルームみたいなのがあるんです。ここの担当の教官に「留学したい!」という話を持ち掛けてみたら、このプログラムの事を教えてもらったんです。

    最初から留学は決めてたんですか?日本国内でもインターンをしている企業は多いと思うのですが。

    通っていた高校がインターナショナルな雰囲気だったんです。みんな留学するのが普通・・・みたいな。だから自分も大学に行ったら絶対に留学したいって決めてました。国内のインターンにも興味はありますが、それは3年生になってから行けばいいかなって思ってます。

    海外に出るのが普通という環境があってこそ、海外インターンという選択肢にアンテナが立っていたんですね。

    第一希望は異なる業務だった

    観光学部に行かれるぐらいですから、もともと接客の仕事に興味があったんですか?

    そうですね。ディズニーワールドのインターンにもいくつか「ロール」と呼ばれる仕事の種類があって、私は「フロントデスク」という仕事で第一希望を出しました。ホテル・リゾートでお客様の対応をする仕事です。

    でも結果的に複数出した希望の中から「オペレーション」「飲食」の採用通知が来ました。

    ホテルリゾートは希望者が多そうですからね。ちなみに希望の業務が通らなかった段階で、海外インターンを見送ろうとは考えなかったんですか?

    それはなかったですね。たしかに第一希望とは違いましたが、ディズニーで働ける機会なんて滅多にないですから。

    たしかに・・・どれだけの人がディズニーワールドで働きたいことか。ここで業務に拘らずにチャンスを活かしたのは素晴らしいコトとと思います。

    言葉の壁、大胆なお客さんの要求

    f:id:shoichikasuo:20151113155131j:image:w400

    では実際にディズニーワールドで仕事をしてみてどうでしたか?

    やはり言葉が一番大変ですね。言語の壁は今でも苦労してます。

    ディズニーワールドには世界中からお客さんが来ますが、たとえば英語が通じない場合などはどうしてるんですか?

    シルクドソレイユでの仕事のメインは「座席案内」です。なので英語が喋れなそうだなぁ…という時は「ここがAAの列だから、あなたのKKはもっと上で、左に入って…」みたいなのをジェスチャーで伝えてます。

    なるほど!それなら言葉が通じないお客さんにも対応できますね。

    では仕事をする中で困ったお客さんとか居ませんでしたか?

    私が直接対応したのは「座席がステージに近すぎるから変えて欲しい」というモノでした。

    その時はどのような対応を?

    まずチケットオフィスの人に「無線インカム」で確認を取ります。座席も場所によって値段が違うので、同じ値段でできるだけ後方の座席が空いてないかをチェックしてもらったんです。

    そして運よく座席が開いていたので、お客さんを後ろの席まで案内しました。

    いろんな要求があるんですね・・・。座席を買う段階で気付けよ、みたいな。

    アメリカだとみんな結構大胆にきますね。まぁでもそれも含めて経験というか。

    海外では「言ったもん勝ち」という風潮がありますからね。

    興味は仕事のあとから付いてくる

    では最後に、これから海外でインターンをしようと考えている人達に向けてメッセージ等をお願いします。

    日本の学生がこうして海外で働く環境ってあまりないように思います。しかもこんな大きなディズニーっていう会社で働けるって。

    自分が興味が無いことでも、もしかしたら興味が出るかもしれないんです。

    私自身もそこまでディズニーがとっても大好き!というわけではないし、しかも最初はフロントデスクをやりたかったんです。でもやっぱり人と関わる接客だと色んな共通点が見つかります。

    今は気付かなくても、今後あの時やってよかったなぁって思える時が来るかもしれない。自分がダイレクトに興味がなくても、ぜひチャレンジして欲しいですね。

    実際にやってみて初めて気づくこともありますからね。思わぬ共通点が生きてくる、というのは今すぐにはわからないものです。

    今回は貴重なお話ありがとうございました!!

    あとがき

    海外で仕事をするのって、想像以上のガッツが必要です。言語はもちろん、文化の違いや感覚の違い。インタビューで柳瀬さんが仰っていた「大胆な要求」というのも、日本国内では味わえない感覚です。

    同じ海外で仕事をしている身として、学生のうちに「海外の感覚」を身に付けおくのは大切だと思いました。

    どうせなら早い段階で「カルチャーショック」を受けておきましょう。本人の希望に関係なく、誰しも海外で働く可能性がある時代ですから。

    *1:アメリカ国内インターン

  • シルクドソレイユに入団したい?体操系以外だと「運」が9割です

    シルクドソレイユに入団したい?体操系以外だと「運」が9割です

    こんにちはー。
    縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    いまも定期的に「シルクドソレイユに入りたいです!」という質問を受けます。自分も同じ立場だったので、なんとかして情報を得たい気持ちは理解できます。

    でもこうした将来のシルクドソレイユのアーティストを目指す人に、安易な夢ばかりを語っても仕方ない。単なる気休めにしかなりませんからね。

    だったら現実問題として、どうすればステージに立てるかを「リアルな視点」で紹介したいと思います。夢見る感じで目指す人には酷な話かもしれませんが、本気で目指すなら知っておいたほうが良いでしょう。

    大きく違う「体操系」と「それ以外」

    まず前提としてシルクドソレイユは「サーカス」です。サーカスはアクロバットをメインにしたショーを売りにします。なので「体操系」の出身者が圧倒的に有利なのは言うまでもありません。

    体操系には「タンブリング」「トランポリン」「アクロ体操」「チアリーディング」「体操競技」などが含まれます。

    これらの専門を持つ人は、いわば「新卒採用」で入れると考えてください。採用した後にトレーニングをしてアーティストに育て上げる「ポテンシャル」を見込まれて採用されるのです。

    一方で体操系以外の人は「中途採用」と同じ。ある程度の結果を期待された上で採用されます。つまり入ってスグに使える人材が求められるのです。

    チャンスは体操系が圧倒的に多い

    他の企業でも新卒採用は一気に採用しますよね。何十人、何百人とか採用する企業だってある。ここはシルクドソレイユでも同じです。一定水準を満たしたアーティストの卵を大量に採用し、彼らをトレーニングに送り込む。社内ではこれを「ジェネラルトレーニング」と呼びます。

    このように一括採用されるアーティストをポテンシャルアーティストと呼びます。いわゆる「オーディション合格」の状態ですね。ここからトレーニングを重ね、本番のショーに出演できるスキルを習得した人から「契約」を貰えるシステムです。

    しかもシルクドソレイユ全体で体操系のアクトはいくつもあります。ゆえにそれだけ多くのアーティストが流動する。出演するアーティストが多ければ辞める人も増え、相対的に入れる人のチャンスも増えていくのです。

    体操系以外は「運」が9割

    しかし体操系以外の場合、ジェネラルトレーニングがありません。中途採用と同じで「ピンポイント」での専門性が求められます。しかもどこでどのアクトが生まれるかは誰にもわからない。

    縄跳びもはじめは「Quidam」だけだったのが、2010年からいきなり「La Nouba」に入りました。が、2016年からはQuidamだけに戻ります。このように、いつどこでアクトが生まて需要ができるかが全く読めないのです。

    これは勘違いしてはいけません。あなたのパフォーマンスが優れていれば選ばれるとは限らない。すべてはシルクドソレイユ側の需要ありきです。その意味で体操系以外のアーティストが出演するのは運が割といえるのです。

    自身が素材か、商品かを見極める

    このように体操系とそれ以外では求められる「人材像」が異なります。

    体操系には素材としてのクオリティが大切。ショーで使うレベルのアクロバットが十分にできること、基礎基本がしっかりしていること、興味関心を拡げる人間性。これらはすべて「素材のクオリティ」を判断する基準です。

    それ以外の場合は「スグに使えるか?」が大切。「商品」としれてスグに売り出せるか?とも言えるでしょう。どれだけ基礎基本ができていても、ショーに使える演技をパッと見せられないとダメです。それこそ競技で世界レベルかは関係ありません。ここでの素材クオリティの優先順位は低いのです。

    体操系 :素材として育てる対象
    それ以外:すぐにショーで使う対象

    戦略的に売り込む作戦が必要

    シルクドソレイユは、一体どんな人材を求めているでしょうか。最後はここに集約していきます。

    特に体操系以外の人は戦略的に考える必要があります。あなたの売り込みたい技術は何ですか?それを既にやっているどこのショーの、どのアクトですか?それを徹底的に分析して作戦を練ってください。

    その上でこの記事を参考に、キャスティングにアピールしてみてください。

    シルクドソレイユのキャスティング(スカウト)に効果的なアピール方法を聞いてきた|なわとび1本で何でもできるのだ

    ちなみに自分がキャスティングに渡した動画も参考までに。

    おわりに

    http://www.flickr.com/photos/85128884@N00/9322081466
    photo by hbp_pix

    今回は体操系以外の専門を持つパフォーマーには酷な現実を紹介しました。

    忘れてはいけません。ここはサーカスです。アクロバットがショーのメインです。さまざまな要素を取り入れるシルクドソレイユですが、体操系以外で入るのは「運」の要素が欠かせません。

    一方で、体操系が求められる素材のレベルは非常に高い。それこそ世界レベル、オリンピックレベルです。体操系は幼少の頃からトレーニングを重ねて初めてできるもの。残念ながら20歳を超えてから身につけるのは厳しいでしょう。

    でも体操系以外の場合は一発逆転がありえます。20歳を超えてからも本気で取り組めばチャンスがめぐってきます。

    「運」が9割とは言いました。でも実際は戦略的に「運」を引き寄せられれば、誰にでもチャンスがめぐってくる可能性があるのです。

  • シルクドソレイユを目指す人は「会社員になる」という事実を忘れてはいけない

    シルクドソレイユを目指す人は「会社員になる」という事実を忘れてはいけない

    こんにちはー。
    縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    パフォーマーという職業の実態はほとんど世間に知られていません。なんとなく「人前で演技する人」「不安定」「身体が資本」みたいなイメージでしょうか。

    パフォーマーにも実は「フリーランス」と「会社員」の二種類があります。日本は大多数の人がフリーランスなので、上記のようなイメージがあるのではないでしょうか。

    シルクドソレイユはこの分類だと「会社員」になります。いわゆる正社員やサラリーマンと同じ境遇といって良いでしょう。

    将来シルクドソレイユを目指している人は、この「会社員になる」という事実を忘れてはいけません。

    フリーランスと会社員の違い

    フリーランスと会社員の差は、他の職業と全く同じです。

    フリーランスのパフォーマーは自営業。クライアントを探して営業をかけ、仕事を取ってきます。商業施設やテーマパーク、舞台公演などで出演するケースもあります。正社員のような社会保障を受けにくい点も同じですね。

    一方で会社員パフォーマーは「長期契約」として特定の場所で仕事をします。シルクドソレイユでは年間契約を基本に、毎年更新をするシステム。社会保障では他の企業と同じく、有給休暇や育児休暇、アメリカの場合だと健康保険にも会社が加入してくれます。

    マジで会社員

    会社員として働けるという意味では、シルクドソレイユは非常に安定しています。病欠もできますし有休も取れます。怪我で離脱してもきちんと生活は保障してくれます。

    会社に所属している間は「施設」「人材」「福利厚生」が利用できます。たとえばラヌーバだと「学習支援」として一定の補助金を貰える精度があり、仕事に直接関係ない「お料理教室」をこの補助金で習うことができるのです。

    またシアター内のサーカス器具でいつでも練習ができます。ここまで設備が整ってる場所は、探すだけで大変。しかもコーチお願いすれば専門外のアクトをトレーニングして貰うコトもできるのです。

    この辺も含め、他の企業の正社員と何も変わりません。

    会社員であるデメリット

    ただ一方で、会社員であるデメリットも同じく受け入れる必要があります。

    たとえば、自身の振付を変更したいとしましょう。フリーランスであれば勝手に変えればいいです。誰も文句言いません。しかし会社員の場合はそうはいかない。きちんと上司(=ディレクター)に許可をとってからでなければ、原則振付の変更はダメです。他にも演技で使う小道具・衣装・メイクも細かく指定され、どれも勝手に変更してはいけません。

    これがフリーランスの長いパフォーマーには面倒くさい。

    別にこのぐらい変えても…と思ってしまう。しかも変更までに時間を要することもあり、スピーディに判断を下せないケースが多い。

    しかし会社員として働く以上、パフォーマーはあくまで企業側の求める仕事(=パフォーマンス)をする必要があるのです。

    おわりに

    http://www.flickr.com/photos/7311859@N05/2282812623
    photo by amirjina

    今回はシルクドソレイユを例に挙げましたが、今後「正社員パフォーマー」の仕事は増えると思います。クライアントとしても優れたパフォーマーを囲っておきたいですからね。安定的に公演を打てるれば、その期間の収益が最低限は保証されますし。

    ただしパフォーマー側は「会社員」になるという事実を忘れてはいけません。安定を得ることは出来ます。しかし失う自由もあります。

    とくに将来にシルクドソレイユを目指している人は、よーーく覚えておいてください。