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  • 『あきらめたら、そこで試合終了ですよ?』の落とし穴

    『あきらめたら、そこで試合終了ですよ?』の落とし穴

    あまりにも有名なスラムダンク、安西先生の名言。

    f:id:shoichikasuo:20040830122820j:image:w350
    (※) スラムダンク 単行本8巻145ページ

    でもちょっと待った。
    どうしても引っかかるのは自分だけ?

    念のために補足をしておく。
    このコマだけが取り上げられることが多いけど、
    実は前後の関係があってこの発言をしている。

    「私だけかね…?
    まだ勝てると思っているのは………
    あきらめる?
    あきらめたら そこで試合終了ですよ…?」

    安西監督(湘北バスケ部)

    出典:『スラムダンク 第27巻』、井上雄彦、
    集英社、P147~148より
    (※)出典:井上雄彦『スラムダンク』の名言47

    安西先生はこの場面で、
    まだこの試合に勝機があると確信してたからこそ、
    こんな発言をしたんだと思う。

    でもね、
    どうもこの発言の意図を取り違えられて独り歩きしてる。

    安西先生はあくまで試合の勝機を見越して言っているけど、
    これが勝機の見えない状況だったらどうだろうか。

    この名言を振りかざす人は頑張ってるんだと思うけど、
    「頑張るために頑張る」を助長しているんじゃない?って場面を何回も見てきた。
    残酷な話だけど、人には向き不向きがある。

     

    昔、M-1グランプリを作った理由を聞かれた島田紳助が、

    若手がガチンコで勝負できる場が殆どなく、売れてなければチャレンジの場もない。
    さらに売れていないだけで本当は実力がある芸人が多い。
    けど、反対に売れてないことを言い訳に実力が無くてもダラダラ続けている芸人も多い。

     

    「10年もやってM-1決勝にすらに残れない芸人は辞めた方がいい。」
    「そんな奴らが辞めるキッカケにしたい」

    と言っていた。

     

    同じことは別の世界にも言えると思う。
    たとえばスポーツの世界でも悲しいかな、最後は才能がモノを言う。
    人はそれを「才能」とか「天性」とか「運」とか言うけど、基本的には同じ。

     

    自分の話になっちゃうけど、競技を引退した理由はここにあった。
    競技を10年もやってきて世界との差が一向に縮まらない。
    アジアまでは才能があったかもしれないけど、おそらく世界までの才能は無いんじゃないかって。
    寂しい思いもあったけど、こう考えられたからこそ今のステージに立っている。

     

    競技でトップに登り詰められる人は限られている。
    でも競技でトップを目指すだけが、安西先生の言う「試合」じゃない。

    今回のシルクドソレイユの日本公演で主役を務める「谷口君」。
    同じ歳で目指していたのも「キャラクター」で同じ。
    彼はインタビュー記事でこんなことを語っている。

    大学時代に体操選手を目指しましたが、
    4年生の時に内村航平選手が入学してきて、
    体操選手としての夢は諦めました

    (※)出典:全文表示 | 「シルク・ドゥ・ソレイユ」日本人初の主役!空中アクロバットのコオロギ役 : J-CASTテレビウォッチ

    彼も一度は体操選手としての夢をあきらめている。
    もしかすると彼があきらめずに体操を続けていれば、オリンピックの代表になったかもしれない。
    でも内村選手と張り合えるかどうかは…と、本人が感じたはずだ。

    しかし、
    彼はこの決断のおかげで、シルクドソレイユという「別の試合」に臨むことができた。
    そして今や日本人初の「主役」というスターにまで登り詰めた。

     

    目指す夢をあきらめるのは悲しく、後ろ髪を引かれる。
    もうちょっとだけ頑張ればという思いも出る。
    加えて猫も杓子も「夢をあきらめるな!」って叫んでるから困ったもの。

    だが、
    決断するときはスッパリとあきらめて、
    次の「試合」を目指して歩き出す勇気が必要だ。

    もし次の試合を見つけるなら「強み」を知っておこう。
    そうすれば次の試合で勝てる可能性はぐっと上がると思う。

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  • 縄跳び界の超人は、いかにして前人未到の全日本5連覇を成し遂げたか

    縄跳び界の超人は、いかにして前人未到の全日本5連覇を成し遂げたか

    歴史は終わらない。
    塗り替えていくものだ。

    彼を見ていると、こんなメッセージを感じられる。

    History

    先週末の第9回全日本ロープスキッピング選手権大会は大成功だったようです。
    審判を始め、スタッフ、運営に携わった全ての方々お疲れ様でした。
    そして出場したは選手の皆さんは全力を尽くせたでしょうか?

    ロープスキッピング競技は生まれてわずか20年足らず。
    若い競技ゆえに、世界のレベルは驚くほど急激にに上がっていく。

    そんななか、今回は全日本大会で前人未到の5連覇をした後輩、
    三村大輔(みむらだいすけ)を紹介。

    2013年第9回全日本ロープスキッピング選手権大会 三村大輔 – YouTube

    彼は何度かこのブログにも登場している「みむさん」のこと。
    大学時代に知り合って以来の古い縄仲間で、
    現役当時は共に世界を目指すライバルだった。

    あ、縄歴は後輩だけど大学的には先輩だから「みむさん」ね(笑)

    みむさんはここで書ききれないほどの、
    受賞歴、世界記録、ギネス記録を持っている。
    今回の全日本大会も圧倒的な優勝で、なんと全日本大会5連覇。

    ※今回で9回目なので、半分以上!!

    ※経歴や記録の詳細は彼のブログから
    縄跳び超人みっちゃん(三村大輔)のブログ

    輝かしい経歴紹介は別の記事に任せるとして、
    なんでみむさんがここまで大活躍なのかを勝手に考えてみた。

    スバ抜けた演技構成のセンス

    みむさんと知り合ったのは大学時代、彼は院の1年生で自分は大学の1年生。
    体操部の新入部員として知り合った。

    縄跳びを始める前からみむさんは「新体操」をやっていた。
    いつから始めたかは知らないんだけど、知り合った時には大会にも出場してたので
    中学か高校からかな?

    この新体操の経験が、彼の大活躍の要因の1つだと思う。

    みむさんは縄跳びを始めた当初から、
    演技を構成する力がずば抜けていたのだ。

    今でも覚えているのが大学1年の夏、
    演技を作るために参考にしたいと第5回世界選手権のDVDを渡した。
    数日後、彼は既に縄跳びの演技のイロハを吸収し、
    初心者とは思えないほどの見事な演技を創り上げていたのだ。

    演技を作るというのは、適当に技を組み合わせるだけではない。
    きちんとルールに則り緻密に計算された技の構築だ。
    何の技がどこで必要で、どの程度の難易度と構成点を取る必要があるか。

    みむさんはルールを読み解く力が半端ではない。

    加えて驚いたのが、
    ルールに則ると、自然と演技は似通ってしまうところを、
    彼は新体操の動きを取り入れてオリジナリティを加えてきた。

    初出場の世界選手権でいきなり5位に入賞し、
    多くの海外選手がみむさんの影響を受けているという。

    その片鱗は今の演技を見てもわかる。

    1人でストイックを遂行する精神力

    スポーツと言えば怒号飛び交うストイックな練習をイメージする人も多いだろう。
    縄跳びであっても同じことで、
    時には全身の力が入らなくなる程に追い込む練習が必要だ。

    鬼コーチや鬼監督の指示でストイックに練習するのもキツイと思う。
    だが最も辛いのは、
    自分1人でストイックになることだ。

    メニューも自分で考える、
    練習のモチベーションも自分で上げる、
    嫌になった時に追い込むのも自分自身、

    1人で運動をしたことがある人はわかるだろう。

    「もうこれでいいかな」
    「疲れたし明日にしようかな」

    そう、1人でやる以上は誰も尻を叩いてくれない。
    常に逃げ出そうとする自身と闘い続けるのだ。

    みむさんには「自分と闘う精神力」がある。
    誰も見ていないところで練習を継続する難しさは、
    並大抵じゃない。

    いかに上達するかを見抜き、システムを構築する力

    やはりスポーツで上位に入るには、頭脳が必要だ。
    お勉強ができる頭脳ではない。
    どうやったら上達するかを見抜く分析力が必要なのだ。

    前の項でも触れたとおり、1人で練習するには自力でメニューを作る必要がある。
    この時「どんな練習が必要か」を考える力が試されるのだ。

    がむしゃらに練習をしても、
    ある程度までは競技力も上がる。

    だが、
    練習できる場所、時間、体力は貴重な資源だ
    限られた中でいかに効率よく使うかを考えられる力、
    この力次第で、同じ期間でも競技力の向上に大きな差が生まれる。

    もちろん経験がモノを言う部分はあるが、
    一定の競技力から更に一段登るには、練習のシステムを作り、変える力が必要だ。
    残念ながら、いつまでも同じシステムで練習を続けている人は、
    時の移り変わりとともに第一線から退かざるを得ない。

    急速に伸びる世界の競技力において、
    今でもみむさんが世界トップの競技力を維持しているのは、
    システムを変化させる対応力と柔軟性があったからだと思う。

    まとめ

    Sun Rise

    こうして見てくると、改めてみむさんの凄さがわかった。
    ライバル当時はバチバチで若干険悪になったこともあったけど・・・なんてね(笑)

    次の舞台は記念すべき第10回世界選手権。
    開催場所は初の「Hong Kong」

    どこまで登るのか、それは世界の頂点なのか。
    みむさんの今後に期待したい。

    一流の人に学ぶ自分の磨き方

    一流の人に学ぶ自分の磨き方

  • 天職からは逃げられない。喜びに突き動かされる人は疲労や言葉を超える。

    天職からは逃げられない。喜びに突き動かされる人は疲労や言葉を超える。

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    縄跳びの全日本大会やらダブルダッチの世界大会が盛り上がってる日に、
    自分はイベントで子供と縄跳び。

     

    子供と縄跳びをするのは楽しい。
    一生やってたいほど楽しい。

    先週の土曜日にラヌーバで子供向けのクリスマスパーティがあった。
    大人の事情でメインパーティには子どもが参加できないので、
    アクティビティを含めたスペシャルイベント。

    アーティストが専門種目を子供に教えるアクティビティ。
    小さなサーカス教室な感じで子供と触れ合う。

    自分はnasaと一緒にプチ縄跳びを開催。
    1対2で子供に縄跳びを教えるチャンスだった。

    子供と縄跳びで全力で触れ合うのっていつ以来だろう。
    こっちに来る前はこの時期は毎日小学校やイベントに出演してたけど、
    一気に子供と縄跳びをする機会は無くなった。

    でもやっぱり今回のイベントを通じて、
    子供と縄跳びするの楽しいなぁって再確認。

     

    子供と縄跳びをするのは疲れる。

    テンション上げて、
    言葉選んで、
    集中力切らさないようにネタを乱れ打ちして。

    小学校で一日中6コマ教えてたのとか、
    傍から見れば狂気の沙汰。

    けど、疲れる以上に子供の笑顔が嬉しいんだよね。

    子供って単純で純粋。

    楽しければやるし、嬉しければ喜ぶ。
    反対につまらななければやらない。

    つまり教える側が入念に準備をして頑張った分、
    子供から返ってくるモノがデカい。

     

    今回のイベントで一番嬉しかったのが、
    イベントの後に何人かの子供に声をかけてもらえたこと。
    メイクなしの状態で教えてたからメイクしたら分かってもらえないかな?と思ったけど、

    「縄跳び楽しかったよ!」
    「もっとダブルダッチ跳びたい!」

    って何人も声をかけてくれたこと。
    ステージで縄跳びをする日々の自分に、
    言葉がズシーーッ!!って刺さった。

     

    いつになるかは分からないけど、
    日本に帰ったら、子供と一緒に縄跳びしたい。

     

    苦手な子に教えて楽しさを、とか
    縄跳び競技を普及するため、とか

    大義名分は色々あるけど、

    子供が喜ぶのが嬉しいから!!

    が根っこなんだよね、きっと。

    日本で出張指導をしてた日々が恋しい。

  • 0歳児の息子がはやくも家訓を守ってて驚いた

    0歳児の息子がはやくも家訓を守ってて驚いた

    もうすぐ半年…早いような、ゆっくりなような。

    こっちの明日、
    12月8日で橙真がハーフバースデーを迎える。

    ついこの前生まれてきたような気がするし、
    でもなんかずーーっと一緒にいたような気もする。

    最近はちょっとずつ腰も座ってきて、
    いよいよ「ハイハイ」をやりそうな雰囲気。

    家の中も赤ちゃん仕様に変えて行かないと。。。

    f:id:shoichikasuo:20131208120046p:plain

    大人が気付かないような場所で怪我したり、
    家庭内の事故が多いみたいだから気を付けないとね。

    寝返りでソファーから落ちたりとか…。
    何回かヒヤッとしたこともあったなぁ。

    そうそう、
    本人的にはハイハイの練習をしているみたいなんだけど、

    なかなか上手くいかないみたい↓↓↓

    f:id:shoichikasuo:20131205132223j:plain

    どっかで見たことある・・・(笑)

    http://www.youtube.com/watch?v=xDJkX9uyipU
    YouTube

    息子よ、なんか違うぞ。。。

    でも面白いからOK!!
    (※注) 我が家の家訓① 面白くあれ

    さてと、
    アホなこと言ってないでショーに向かいます。

  • ダブルダッチに抱いてる「単縄人」の心の叫びを代弁する。

    ダブルダッチに抱いてる「単縄人」の心の叫びを代弁する。

    古くからの縄仲間が面白いことを言っていた。

    このツイートをしているのは古くからの縄仲間、
    元Kuruiのしょーたさん。
    ダブルダッチ界では知らない人がいない程の有名人。

    と、同時に実は縄で同期。(ですよね?)

    ダブルダッチのトップが面白いこと言ってるので、
    反対に単縄’sがどんなふうにダブルダッチの人たちを思ってるかを書いてみようと思う。
    (※注)縄のまっちゃんの偏見を大いに含む

    ダブルダッチ=カッコいい

    Double Dutch Festival

    ダブルダッチの人、通称ダッチャー。
    カッコいいんだよね。まぶしいほど。

    勝手なイメージだけど、ダブルダッチの人は

    「B系ファッション」
    「イケメン・美女」
    「頭いい」

    って印象。
    もう観客はキャーキャー。

    単縄’sだけじゃないと思うけど、
    ダブルダッチの人たちってかっこいい!!
    て、ものスゲー思ってる。

    じゃ、単縄は?

    Untitled

    単縄って世間一般的に、

    小学生が冬の体育でやるやつ

    みたいな印象じゃないかな。
    子供の遊びってイメージが強い。

    よく、

    単縄’s「縄跳びやってます!」

    世間 「2本の縄を回すやつですか?」

    単縄’s「いえ、1本の縄でやる普通の縄跳びです」

    世間 「・・・えっと、2重とびとかの?」

    もはや単縄’sの「あるある」。

    ダブルダッチだと大人がカッコよく跳んでるのがイメージできるけど、
    単縄だと何するのか想像がつかない(涙)

    悲しきかな世間の声。

    単縄’sはダブルダッチのカッコ良さに憧れている

    Brilliant Night WEST vol.6

    今でこそ単縄’sの中にはダブルダッチでトップの選手も沢山いる。
    京大のMTTRとか柏なわとびクラブの「wonder3」は大会で優勝してるし、
    単縄だけじゃなくカッコいいダブルダッチもやってて、
    凄いなぁって思う。

    でもまだ、
    単縄オンリー、ダブルダッチオンリーって人多い。

    かくいう自分も単縄オンリー、
    けどダブルダッチのカッコいい演技を見る機会が多くて、

    あんな風にカッコよく縄跳びしたいなぁ

    って本気で考えた。
    いや今でも思ってる。

    単縄’sの本音(まっちゃんの偏見を含む)

    単縄はほぼ1人で演技する。
    ゆえに演技が地味になる。。。

    真面目に考えると、
    単縄でそれなりの演技をするのには2-3年かかる

    それなりってのは、
    ソロで一般の人に見せられる程度の演技ができるってこと。
    ダブルダッチで言えば新入生が学際で演技をするレベルかな。

    まずは基本的な技を練習して、
    多少のアクロバットを習得して、
    音楽に合わせた演技を作って、
    人に向けて演技することを学んで、

    もしかしたら、2-3年じゃ足りないかも知れない。
    大学だと学生生活終わっちゃう…。

    ここでやっとスタート地点。
    カッコよくなるため、ダンスを練習したり音のこだわったり、個性を見つけたり…

    ダブルダッチャーだって学生生活を賭けてるチームは多いし、
    単縄には無い大変さが沢山あるのは分かってる。

    もう単なるヤッカミだけど、
    ダブルダッチ、カッコいいなぁ…ずるいなぁ…羨ましいなぁ(涙)
    なんて思ったことも。

    それでも単縄をやる理由

    しょーたさんも言ってるけど、
    「楽しいから」
    だよね。

    ダブルダッチにはダブルダッチの、
    単縄には単縄の楽しさがある。

    1人でやるってのは時に地味になる。

    けど、
    いつでもどこでも練習できる!
    パッと縄を出して即座に一芸を見せることだってできる!!

    今回の記事は「見た目」に焦点を当てて書いたけど、

    「縄が楽しくて仲間が大好き!!」

    っていう心はダブルダッチャーも単縄’sも一緒のはず。

    1人でやることが多い単縄’s、
    少数派で人見知りだったり、恥ずかしがり屋だったり、口下手だったりする。
    自分も含めてね。

    でも、ダブルダッチは好きだし憧れてる。

    ダサく見える「縄跳び」かもしれないけど、
    一緒に楽しく縄やりましょー。


    日本ダブルダッチ協会 公認DVD Double Dutch Lesson No.1 世界標準 ダブルダッチ LESSON

  • 縄跳び競技を引退して、未だに後悔しているコト

    縄跳び競技を引退して、未だに後悔しているコト

    f:id:shoichikasuo:20131016054943j:plain

    やべ、この写真懐かしい…

    ロープスキッピングとは「縄跳び」のこと。
    種目ごとに競い合い総合で日本一が決定する。
    詳しい競技内容はこちらのページを参考に。
    日本ロープスキッピング連盟(JRSF) | Japanese Rope Skipping Federation

    競技を引退したのは2010年、
    最後に全日本に出場したのは2009年。
    月日が流れるのは早いもんだ。

    2010年にシルクドソレイユという道を選んで日本を離れてから、
    実はいまだに心残りなことがある。

    全日本ロープスキッピング選手権大会には、
    「なわとび教室」の教え子と「縄の後輩」がたくさん出場する。

    日本に居たころにやらせてもらっていた「まっちゃんのなわとび教室」。
    この教室出身で、今でも競技を続けてくれている選手も多い。
    なかには国際大会で上位入賞するほどの選手もいて、
    教え子、なんて言うのが厚かましく思えるほど…(汗

    彼らの活躍は嬉しい。
    でも1つだけ心残りだったこと。

    同じ大会、同じ部門、同じステージで、
    彼らが自分をブチのめす機会を作れなかったこと

    先輩と同じ試合に出て、真っ向勝負で打ち負かす。
    きっと彼らにとっては意味が大きかったと思う。

    何より教え子に「負ける」なんて嬉しい事この上ない。
    だって自分が縄跳びを教えた人が、
    屍を乗り越えて上へ行っくって!!

    今では記録や技の難易度を見れば教え子たちが断然上。
    でもやっぱり、
    公式の試合の場で彼らにブチのめされたかった。

    教室の教え子たち、後輩たち、
    そして彼らが教えた次の世代。

    これからも裏側として彼らの活躍を支えるていきたい。

  • 加藤澤男という伝説

    加藤澤男という伝説

    2020年に東京でオリンピックが決まりましたねー(遅)
    体育学部出身としてはウズウズ。

     

    五輪真亮

    んでもって東京五輪と聞いて伝説の男、加藤澤男の事を思い出した。

    加藤沢男 – Wikipedia

    白鴎大学教授。元・筑波大学教授。元・体操選手。メキシコ・ミュンヘン・モントリオールオリンピックの体操競技に出場し8個の金メダルを含む計12個のメダルを獲得した。モントリオールオリンピックでは日本選手団主将を務めた。

    加藤澤男は自分が大学に在籍している時、まだ教授として授業をしていた。
    あとになってすごい人なんだと聞かされてびっくりした。
    どのぐらい凄いかというと…

    ◆日本人選手五輪メダル獲得ランク(金3個以上)

    (1)加藤沢男(体操)金8銀3銅1計12
    (2)中山彰規(体操)金6銀2銅2計10
    (3)小野 喬(体操)金5銀4銅4計13
    (4)遠藤幸雄(体操)金5銀2銅0計7
    (5)塚原光男(体操)金5銀1銅3計9
    (6)北島康介(競泳)金4銀0銅2計6
    (7)監物永三(体操)金3銀3銅3計9
    (8)野村忠宏(柔道)金3銀0銅0計3
    (※)出典:2011年11月1日付日刊スポーツ紙面より

    長い体操競技の歴史でたった2人の連覇

    「個人総合」のオリンピック2連覇を達成した選手は、ソビエト連邦のビクトル・チュカリンと加藤澤男の2人のみである。
    (※)出典:Wikipedia

    20世紀を代表するオリンピック選手

    1999年5月、国際スポーツ記者協会が選んだ「20世紀を代表する25選手」に日本人ではただ1人選出された。

    (※)出典:Wikipedia

    すげぇ…。

    体操競技だけじゃなくて日本のスポーツ界を代表する人。
    ま、ちょっと古いけど…。

     

    ただ加藤先生(あえてこう呼んでみる)には別の一面もあった。
    それは加藤澤男伝説とも言われ、一部で語り草になっている。

    天才が時に常人の理解を超える所をちょっとだけ紹介。

     

    伝説①:チキンラーメン事件

    チキンラーメン

    加藤澤男が現役の頃、スポーツ科学は発展途上だった。
    今でこそ精密な分析や栄養学など多方面の科学的なサポートがあるが、
    当時はまだまだ根性論が広く浸透した時代。

    東京教育大学(現:筑波大学)に在学中の加藤先生。
    スポーツ栄養学の研究で、
    「運動パフォーマンスを上げるために栄養のバランスを考えるといい」
    という研究が広まり、体操競技部でも栄養管理をし始めたという。

    今でこそ一般的だが、
    伝説の男は栄養学の研究など信じなかった。

     

    これを聞いた加藤先生はキレ気味に、

    栄養学がなんだ!?俺は好きなものを食べる!!

    そうだ、チキンラーメンだけを今日から食べ続けて試合に臨んでやる!!

    これで結果が出たら文句ないだろう?

    なんでチキンラーメンを選んだんだろう??

     

    でも結果は見事、国際大会で優勝・・・。
    有言実行してしまったので誰も文句は言えない。

    そう、
    数か月間もの間チキンラーメンを食べ続けた加藤先生の身体からは、
    大会中もほんのりチキンスープの香りがしたとかしないとか。

     

    伝説②:大会直前の失敗練習

    shout!!

    最近こんなブログを読んだ。
    東大教授は『なぜかミスをしない人の思考法』の夢を見るか:マインドマップ的読書感想文

     

    加藤先生は独自の失敗を避ける手法を持っていた。
    それは失敗の予行練習だ。

    加藤澤男という男は「体操の教科書」とも言われるほどに美しい体操で有名だった。
    だが彼の試合直前練習は、
    器具からの落下、技の不発、まさに総崩れのごときミスを連発する。

    しかし本人は平然と練習を続け、
    本番では別人のような美しい演技で優勝をさらっていく。

    加藤先生曰く、

    「どうやったら失敗するかを全て試している」
    「失敗する方法を反対にやらなければ、本番で失敗しない」

    普通に考えて直前練習は「完成された演技」を通す練習をする。
    もちろん加藤先生以外の選手は皆そうしていた。

    だが加藤沢男の考えはその何枚も上を行っていて、
    自分の求めた演技でミスをする要因までも分析し尽くしていたのだ。

     

    大学時代も体操部のエースだった加藤先生。
    当時一緒に大会を経験した選手曰く、生きた心地がしなかったらしい。

    そりゃ絶対エースのボロボロな状態を直前に見せられたら。。。誰だって焦るよね。

     

    伝説③:たばこ自販機騒動

    マルボロ

    実は加藤澤男はヘビースモーカーだ。
    このたばこへの執着がちょっとした事件を引き起こした。

    加藤先生が大学教授時代、体育学部にある「たばこ自販機」を撤去する話が持ち上がった。

    体育学部の生徒には「持久力」を競う種目の選手も多く、
    たばこを全面的に毛嫌いする風潮がある。
    そこでまずはたばこ自販機を撤去してはどうか?という話の運びになった。

    この撤去話を聞いた加藤先生は激怒し、

    たばこの吸えない大学なんて辞めてやる!!!

    と言ったとか言わないとか…。

    世界の加藤澤男が辞めるとなれば一大事、
    大学側も譲歩して喫煙コーナーと自販機の撤去を見送ったそうだ。

     

    さいごに

    最後に、加藤澤男のこんな記事を。

    前人未到の『金』を逃した影で、大切なものを掴んだという実感があった。
    一般社団法人 日本トップリーグ連携機構(JTL)

    伝説の裏には、
    誰もが踏み込めない「苦悩」があったのかもしれない。

     

    内村航平 心が折れそうなとき自分を支える言葉

    内村航平 心が折れそうなとき自分を支える言葉

  • 伝説のショー『アレグリア』が20年の旅に幕を下ろす。

    伝説のショー『アレグリア』が20年の旅に幕を下ろす。

    アレグリア [DVD]

    「アレグリア」はシルクドソレイユのショーの中で最も有名なショーの1つ。このショーが今年限りでその長い旅路に幕を下ろす。

    アレグリアは2度の日本公演をしたショー。
    アレグリア – Wikipedia

    1996年と言えば、まだ日本でシルクドソレイユが有名になる前。2004年~2005年の公演では「アレグリア2」としてグレードアップして再上陸した。

    そうそう、あまり知られていないんだけど、1996年のアレグリアには日本人もいたんだよね。Ken Futamuraさんという元La Noubaのアーティスト。ファストトラックのアーティストとして出演していた。

    あとは何と言っても音楽。アレグリアの音楽はシルクドソレイユ内部からも一番との評判。

    自分は日本公演の2005年で見に行ったなぁ。当時はキダムとシルクドソレイユの違いも分からず、同じような感じで縄跳びをするサーカスが来るのかと思ってた。
    ※実際には縄跳びの演目はない。

    あとラヌーバにもアレグリア出身の人が結構いて、当時の日本公演にも出演してた人も。パンフレット見ると若いころの写真が載ってるんだよねー。

    アレグリアは1994年から20年もの間、シルクドソレイユ全盛時代を築いてきた。

    良いショーだしファンも多い。アーティストにも悲しむ声が多い。

    ただ、、いつまでも過去の栄光に囚われちゃダメなんだと思う。創造・創作を続けるために、時には大切な過去をも投げ打つ。じゃないと、過去を超えるショーが作れない。

    だからこそ、苦渋の決断であっても過去の栄光に幕を下ろし、未来の創作活動に力を入れるんだと思う。

    2012年に閉幕した「サルティンバンコ」に続き、2013年は「アレグリア」。2014年で30周年を迎えるシルクドソレイユ、ショー閉幕の痛みと共に、大きく前進してほしい。

  • ダブルダッチを学校体育で広めるのに必要だと思うこと

    ダブルダッチを学校体育で広めるのに必要だと思うこと

    Jump rope

    2011年の学習指導要領の改定で、現代的なリズムのダンスが必修になったのは記憶に新しい。

    これはダブルダッチにとって追い風だと思う。ダブルダッチは縄跳びであると同時に、現代的なリズムのダンスの要素を含んでるから。ついこの前は国体にも取り上げられたし、注目度は確実に高まってる。

    <参考記事>
    武道・ダンス必修化:文部科学省

    でも…、
    ダブルダッチが学校現場に広めるのに、実は大きな課題があると思うんだよね。

    ダブルダッチは縄回しが難しい

    ダブルダッチの難しさ。それは何と言っても縄回し!!もうダブルダッチャーには常識のはず。縄回しが上手ければ、誰でも跳ばせられる。

    でもやっぱり、縄回しって一朝一夕で習得できるワケはなくて…

    ダブルダッチサークルの新人さん達が集まるキャンプに参加した時も、鬼のように3日間ずーっと縄回しばっかりだった。懐かしのフレッシュマンキャンプ。

    一日中練習して、アドバイスをたーーくさん貰って、それでも不十分。だから3回も参加した。

    本気で練習する学生さんでも大変なのに、日々の仕事に追われてる学校の先生に、そんな時間あるだろうか?特に小学校となれば、体育だけに時間を割いてばかりはいられない。

    だからダブルダッチを学校現場に普及させるためには、

    簡単に縄回しができる、もしくは短期間の練習で習得できるシステムが必要だと思う。

    ダブルダッチを体験会だけで終わらせないために

    イベント的に講習会を開いて、デモをやって子どもを跳ばせる。

    これでもその日一日は良いかもしれない。でも継続するには誰かが縄を回せなきゃダメ。子どもは跳びたいし、大人もやらせたい。現実に縄は回らない…。

    だからこそ、重要なのは先生たちに縄を回せるようになってもらうこと。「スライド」とか「シャー」とかは別に必要ない。ダブルダッチとして最低限の縄が回る程度でいい。

    縄が回っていれば興味を持つ子も増える。跳ぶ子が増えて、回す子が増えて、これなら体育でも扱えるね!って先生たちが思ってくれれば、学校体育にダブルダッチがもっと広がる!!

    学校で広めるのに必要なことは?

    じゃ、どうやって縄を回せるようになってもらうか?たとえばビーズロープとか、ながーーい縄なんてどう??

    ダブルダッチ専用ロープといえば、こんな感じだよね。

    なんで細くて回しにくいロープなんだろう?ビーズロープとかだともっと回しやすいのに。

    Double Dutch

    アメリカを始め、海外ではビーズロープが一般的。それかもっと長くて、太い縄にしたらどうだろう?ダブルスで4.2mだから思い切って6mぐらいの、ながーーい縄。

    縄は重い方が回しやすい。軽くて細ければ空気抵抗が少ないから早く回せるけど、反面扱いが難しい。

    学校体育にダブルダッチを入れるのを考えるんであれば、あえて回すのが難しい縄を使う必要ないと思う。

    ★★

    ただフォローしておくと、日本のダブルダッチがここまで世界最強になった理由は、ダブルダッチロープ=「紐」で回すのが難しかったからだと思う。

    回すのが難しければ必然的に練習量も増える。結果として日本チームは海外に比べても圧倒的に縄回しが上手になった。そして縄が上手ければ演技の幅が広がる。

    んで、世界でも類を見ないエンターテイメント性抜群のダブルダッチの誕生に一役買った。

    たしかに世界に誇る日本式ダブルダッチは素晴らしい。ただトップはトップのやり方で、学校体育は学校体育にあったやり方を。

    学校の体育で取り上げられるってのは想像以上にすごいこと。日本中の生徒が一斉にやるのだから影響力も半端ない。誰もが2重とびを知っているのも学校体育があってのおかげ。

    ダブルダッチにとって「ダンス必修化」は強力な追い風。いい風に乗れるかどうかは、今にかかってると思う。

    5分間で跳べる!ダブルダッチの指導法 (教育技術MOOK よくわかるDVDシリーズ)

    5分間で跳べる!ダブルダッチの指導法 (教育技術MOOK よくわかるDVDシリーズ)

  • スポーツオノマトペは一流選手の誰も使ってないと思う件

    スポーツオノマトペは一流選手の誰も使ってないと思う件

    MANGA ART WORKS [Akira Toriyama Style]

    オノマトペって知ってる?パペットマペットじゃないよ?

    スポーツオノマトペ

    スポーツをしている時によく声を発している人がいる。
    例を挙げると、テニスのマリア・シャラポワ選手の「ンアー!!」といったものや、卓球の福原愛選手の「サー!!」といったものなど・・・。
    これらのような擬音語・擬態語・擬声語のことを、フランス語源でオノマトペといい、スポーツをしている時に発せられる擬音語などのことをスポーツオノマトペという。
    http://kwww3.koshigaya.bunkyo.ac.jp/wiki/index.php/%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%9A

    少し前に100秒博士アカデミーっていう番組で紹介されていて、子どもの運動学習にも有効なんだとか。

    100秒博士アカデミー|TBSテレビ

    でも、思わず突っ込みたくて…。

    これは本当にオノマトペなのか?

    まず聞きたいのが、これって本当にオノマトペって言えるの?ってこと。

    番組でプレゼンをしてたのは、オノマトペ研究の第一人者、朝日大学准教授 藤野良孝氏。氏は運動関係だけでなく、広くオノマトペについて研究しているそうだ。

    視点・論点 「秘めたる力をひきだす"オノマトペ"」 | 視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

    んでもって氏は記事の中で、

    大声を出すと、大脳のものを考える部分「前頭前野」の働きが著しく低下します。すると邪念が吹き飛び、本来の力を発揮できるようになるのです。
    更に、大きな発声を行うことで、普段、人体が筋肉にかけている神経の限界をはずし、より大きな力を発揮させることができます。
    これはシャウト効果とよばれ、ハンマー投げの室伏広治選手他、様々なスポーツ選手にも広く知られている技法です。

    スポーツで使うオノマトペは、どんな音でもよいわけではありません。運動の属性にあった音選びが大事です。
    この音のリズムが身体のリズムと調和することで、大きな力が発揮できるのです。

    うーん。。。室伏選手のあれって、シャウト効果の方が重要なんじゃね?シャウト効果ってのもそれ自体で研究がされてる。大声を出すことで一時的に制限されている最大筋力を発揮するもので、呼吸法にも関係するとか。

    <参考記事>
    スポーツ選手のシャウト効果とは?息を吐き出しながら筋力を発揮-SportsJapan
    心と体のヒミツ|体の健康とメンタルヘルス豆知識: シャウト効果・・・その1

    確かに擬音語?のようにも聞こえる「シャウト」だが、オノマトペと混同するのは乱暴すぎる。

    しかも室伏選手が本当に言葉を選んでるかは疑問だ。

    あなたは固い瓶のふたを開けるときに、言葉を選んで唸るだろうか?いや、無意識に「う゛~~~」みたいな声が出ているはず。スポーツ選手が選んで言葉を発しているとは、どうも考えにくい。

    卓球の福原選手に至っては…

    自分は中学校・高校と6年間、卓球をかじっていた。弱小校だったので地区大会すら勝ち進めなかったけど、福原選手のような叫び声だけは、頻繁に聞いた

    藤野良孝氏は、この「さーっ!!」っていう叫び声もオノマトペだというけど、

    ・・・あれ?点数決まった時しか「さーっ!!」って言ってない??

    そう、卓球選手は点数を入れた時、相手の気持ちを乱れさせるために声を出すのだ中には「ラッキー」とか「ビビってる!」みたいな、直接的な言葉をチームで浴びせてる学校もあったなぁ。。

    オノマトペ、どこいった??

    でも運動指導には役立ちそう

    トップ選手がオノマトペを使っているかは怪しいけど、運動指導の現場には力を発揮しそうだ。オノマトペを用いた運動指導でもっとも研究がされているのが「跳び箱運動」。

    <参考記事>
    「運動のイメージを生かした体育学習に関する研究 ~ 跳び箱運動を通して ~」
    http://www.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.jp/09seika/reports/files/kenkyusei/h16/k-19.pdf
    運動指導におけるオノマ トペの効果に関する研究 DLび箱運動の開脚跳びの場合
    http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/bitstream/harp/1745/1/bunkyokyoiku21(kawa%E3%83%BBtamu).PDF

    これらの研究を見る限り、一定の効果はあると思う。運動のリズムを掴む上で「声を出す」というのは体験的にも納得できるし、自分は2重とびの指導でも「ヒュンヒュン」みたいなオノマトペを使っている。

    唯一気になるのは、メディアが「オノマトペさえあれば万能」みたいな取り上げ方をすること。

    万能薬じゃないってのを念頭に入れた上で、跳び箱以外の運動指導にも活かせるようになったら良いと思う。

    スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

    スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

  • これでジャンパー膝の痛みを消せ!今すぐできる膝痛を解消する5つの方法

    これでジャンパー膝の痛みを消せ!今すぐできる膝痛を解消する5つの方法

    こんにちはー。縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

    膝が痛いだけで、日々は憂うつだ。

    階段を上ると痛い、走ると痛い、歩いても痛い、寝起きの朝だって、やっぱり痛い。

    自分はおそらく世界でもトップクラスに膝を酷使している。日々のショーは週に10回。
    演技中は3重とびとか4重とびを連続で跳んで、負担のかかる動きがてんこ盛り。

    しかも過去に2度の大怪我と手術を経験して、ACL(前十字靭帯)断裂、半月板断裂、加えて内側靭帯も削れていたようで、右膝はもうボロボロだ。

    つい半年前に半月板の手術をする前は、毎日が膝の痛みとの戦いだった。

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    一般的に、「膝に痛みが出たらスポーツを休止しろ」とか「一時的に運動を控える」みたいな話を聞くけど、スポーツの現場で運動を控えるだけが得策だろうか??

    もちろん怪我を悪化させるほどの無理はしちゃいけない。でも痛みを抱えながらも、上手に付き合っていくほうが重要じゃないだろうか。「膝が痛い、じゃ休む」というのは賢いやり方じゃない。積極的に怪我と付き合ってほしい。

    そこで今回は自分の失敗と経験を踏まえ、スポーツに取り組む中で膝を痛めてしまったすべての人に、痛みと上手に付き合う方法を紹介したい。

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    …ちょっとその前に!!

    膝の痛みには、時として手術が必要なものもある。

    膝部分に障害がある場合
    膝周辺の筋肉や靭帯の障害
    二次的な痛みの症状
    使いすぎで生じる膝の痛み

    膝の痛み|痛みの原因と治療法-QLife痛み

    「手術が必要か?」ってのを、まず第一に確認。

    今回紹介するのはあくまで、予防と対策。手術が必要な状態なのに放置したり、無理なトレーニングで悪化させてはいけない。

    突発的に膝を痛めた場合は内部損傷をしている可能性があるので注意しよう。ここで判断基準になるのが、「膝が腫れてるか?」だ。

    膝が明らかに腫れていたら、迷わず医者に行こう。腫れている=内部組織が損傷して出血している証拠だ。

    これ以外にも、「膝がガクガクする、外れるような感覚がして激痛がする」なーんて場合は、おとなしく病院へ。靭帯とか半月板損傷をしてたら、すぐに専門医の指示を仰ごう。

    その1:伸ばすだけじゃ足りない。マッサージもやろう。

    当たり前の話だけど、運動前にはきちんと準備運動をしなきゃいけない。よく筋肉と靭帯は「ゴム」に例えられる。

    身体が冷えた状態だと筋肉や靭帯も動きにくく、ちょっとしたことで切れたり損傷したり。でも十分に温まっていれば、柔軟に伸び縮みして簡単には傷つかない。

    ジャンパー膝の場合、太もも周辺の筋肉を入念にほぐそう。よく勧められるのが「太ももの前面」で、こんなストレッチが良い。


    出典:膝の痛みの原因 〜 『膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)』について

    ただ、ストレッチもしないよりはイイが、マッサージも一緒にやってほしい。
    膝周辺でも外側の筋肉を入念に。

    これはシルクドソレイユで教えてもらった方法で、ジャンパー膝の痛みの場合、太ももの前面というよりは外側面をほぐすといいという。


    出典:うさぎ跳びは悪か? : つれづれなるトレーニング理論

    筋肉の名前で言うと、大腿四頭筋ってやつ。写真を見てもらうと直接、膝のお皿に繋がっているのがわかる。この筋肉は太ももの前面についているように見えるが、実は半円のように太ももを囲んでいる。だから前面だけじゃなく、側面も一緒にもみほぐしてあげると効果が高い。

    そうそう、日本ではまだ売っていないのが残念だけど、個人的に愛用しているのがこれ。

    (※)2016年から日本で販売し始めました❢❢

    Tiger Taleって道具で、中央の黒い部分が回転してマッサージが簡単にできる。膝だけじゃなくて腰とかふくらはぎにも使えて便利。

    ジャンパー膝の原因は「筋肉の異常な引っ張り」だ。固い筋肉を柔らかくしてあげてから、本格的な運動に入ろう。

    その2:ケツで着地しろ!!

    膝に最も負担がかかるのは着地の瞬間。走るにしても、ジャンプするにしても、着地の瞬間が重要。

    ではこの着地をどうするか、

    ケツ着地を習得するのだ。

    何も「しりもち」を付けと言っているのではない、太ももの裏側全体~おしりの筋肉を使った着地姿勢を掴むのである。


    出典:膝の痛みに、正しいスクワットが効果的です。 : ビーズニュース(beadsnews!)


    出典:スクワット – 基本理論・効果的な正しいやり方

    このためには「スクワット」の姿勢が参考になる。写真にあるほどは深くしゃがみ込む必要はないが、「背中」~「腰」に掛けての形を意識してほしい。この姿勢は人間が一番衝撃に強い姿勢だという。

    つまり一番衝撃に来る着地の時に、「最強の姿勢」で臨むのだ。

    反対に最悪なのが「背中」~「腰」にかけて丸まった姿勢。ようは猫背の状態だ。これは腰にも負担がかかるし、太ももの前面にある筋肉をガッツリ使ってしまう。

    するとどうなるか、使われた太もも前面の筋肉は固くなり、ジャンパー膝の痛み悪化…ということになる。

    骨盤から背中にかけてのアーチ、「太ももの裏側」~「ケツ」にかけての筋肉で着地してる!!この感触を覚えよう。

    その3:クールダウンを忘れずに

    運動が終わった後、忘れられがちなのは「クールダウン」だ。

    身体に溜まった乳酸を取り除くだけでなく、負担のかかった部位に血流を戻し回復を早める効果もある。ってことで膝の痛みがあるならクールダウンを忘れてはいけない。

    クールダウンは一般的に「ストレッチ」とか「マッサージ」が良いと言われる。でもどうしても面倒くさい人は、4~5分だけその辺を歩き回るだけでもいい。

    歩くだけでも循環は促されるし、いきなり止まるよりは全然いい。

    また痛みが激しい場合は「アイシング」も効果がある。痛みのある部分を氷を使って「物理的」に冷やすのだ。ただ、湿布や冷感スプレーは全くの無意味なので注意しよう。あれらは患部の炎症を抑える働きがあるが、アイシングの効果はない。冷たく感じるだけだ。

    その4:予防のためのエクササイズ

    「その2」でも紹介した通り、スクワットの着地は最強の姿勢だ。そこでこのスクワットで使う筋肉を刺激、補強することで膝の痛みを予防することができる。

    筋肉トレーニングは「鍛える」「太くする」だけが目的じゃない。目的の筋肉を正しく使うための練習という意味もある。

    膝の痛みの場合は悪い姿勢での着地が主な原因なので、筋肉トレーニングを通じて補強と正しい使い方を学ぼう。

    まずオススメなのがヒップエクステンションというエクササイズ。

    お尻を鍛える(ヒップエクステンション他)/短時間・パンプアップトレーニング – YouTube

    これは自分も毎日やっている。10回x3セット。時間にして5分足らず。

    ○シングルレッグ・スクワット

    出典:スクワット – Wikipedia

    これも同じく毎日やってるやつ。バーベルを担ぐ必要はないので、自分の体重でやろう。どこかに掴まりながらやってもOK。

    このエクササイズのポイントは「膝の上にもう片方の足を乗せること」だ。スクワットはやり方を間違えると膝を反対に痛めてしまうが、このやり方なら安全に、しかも十分な負荷を与えることができる。

    その5:膝サポーターで動きをフォローする

    エクササイズやケアは、日々繰り返すことで徐々に効果が出る。残念ながら今日やったから明日から痛みが消える…というワケにはいかない。

    そんな時は膝サポーターを付けるのがおススメ。自分もシルクドソレイユの舞台に立つとき、最初のうちはサポーター着用でショーに出ていた。


    ※シルクドソレイユで使っていたサポーター

    ただしスポーツは関節に大きな負担がかかるので、加齢による膝痛用ではなく下記のようなシッカリとしたものを選ばないと意味が無い。

    さいごに

    膝の痛みはシンドイ。自分も長年付き合っているのでよーーく分かる。

    いきなり痛みをゼロにはできないかもしれないが、日々のちょっとだけ手を掛けてあげるだけでも格段に痛みは変わってくる。自分も未だに痛むことはある。でも過去に感じたような激痛や歩けないほどの痛みはない。

    でもビクビクしてるだけじゃダメだ。きちんと正しい知識を得て、痛みに耐えるだけじゃなく、あなたにも膝の痛みと上手に付き合い、思いっきり身体を動かしてほしい。

    大丈夫、やり方を間違えなければちゃんと膝の痛みは消えていくから。

  • シルクドソレイユに1500回出演して分かったこと.

    シルクドソレイユに1500回出演して分かったこと.

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    1500回、シルクドソレイユに出演した。

    常設ショーだから年間約500回公演で、そのうち1か月ほど怪我でアウト。期間でいえば3年とちょい。世間でいう3年目のジンクス?なんてね。

    もっと多くのショーに出演してる先輩はたくさんいる。でも自分なりに1500回を超えて思ったことを、いま書き残しておこうと思った。

    Show Must Go On

    一番思うのがこの合言葉。この会社はすごい。雨が降ろうが槍が降ろうが、ショーをキャンセルしない。

    過去に一度、照明トラブルでキャンセルになった。でも3年間でたったの1度だけだ。

    機械のトラブルがあろうと、舞台装置が故障しようと、意地で修理してショーに間に合わせる。シルクドソレイユという会社の底力というか、プロ意識を感じる。

    ちなみにラヌーバで一番よく壊れるのは、屋内エレベーター。バンジーの為に9階まで階段で登るのは大変だったりする。で、この階段を上る時間を計算して「ラート(ジャーマンホイール)」のチョイ出番がカットに。

    もし空中ブランコ中に「ラート」が登場しなかったら、頑張って階段を上ってると思ってください。

    俺にもできんじゃね?って錯覚する

    言わずもがな、周りにはアクロバット専門家ばかり。彼らにとってバク転だのバク宙だのは、呼吸をするのに等しい。2回転する宙返りとかも、遊びみたいにやっちゃう。

    すると不思議な感覚に陥って、

    世界中の人は皆、2回転ぐらいできるんじゃないだろうか?
    だったら俺も回れるんじゃね?

    恐ろしい勘違い。世界の数%の人しか2回転なんてできない。しかも何年ものトレーニングがあってのこと。

    他にも、

    「空中ブランコ、ぶら下がって跳び移るぐらいなら出来そう」
    「鉄棒の大車輪って案外簡単なのかも?」

    みたいに、頭がオカシくなる。

    けど、実際にトランポリンで弾んでみると、こんな妄想は吹き飛んで我に返る。

    天才と○●は紙一重?

    全ての人が総じて身体能力が高い。世界レベルのアスリートはもちろん、オリンピックメダリストだってゴロゴロいる。

    …なんて書くと聞こえがいいけど、天才ってのは時に紙一重なこともある。

    中でも多いのは「天然」と「少年」。

    少年のアーティストは特に多くて、世界レベルの身体能力で遊ぶ「小学校5年生」って感じ。ボールを見つければサッカーするし、暇さえあれば、じゃれてプロレス。突然歌いだしたり踊りだしたりするのは、日常茶飯事。

    どんな些細なことでも遊びに変えてしまう。こんな遊び心があるからこそ、彼らはこの場所にいるのかもしれない。

    ただ時には、
    「食べ物で汚れるから、衣装を着て食事をしない!」
    「ケンカしない!」
    「言われた集合時間にちゃんと集まる!」

    みたいなお小言も…(汗

    日本の「空気を読む」文化は世界に通じる

    ショーの中で中心的な役割を演じる人を「キャラクター」と呼ぶ。彼らに求められるのは「言葉を介さないコミュニケーション力」だ。

    これって日本人の得意分野なんじゃないかな。

    KAの高橋さんもキャラクターだし、次の日本公演が決まったOVOの谷口君はクラウン、ZEDの稲垣さんもメインキャラクター。

    ざっと挙げてもこれだけの人がキャラクターとして活躍してる。キャラクターやクラウンの素質が日本人にはあるんじゃないかなって本気で思う。

    最近でこそ人数が増えたとはいえ日本人はまだ少ない。その中でこれだけの人材が揃うのには、ワケがあるはず

    公用語は英語、第二公用語はロシア語とポルトガル語

    サーカスの二大巨頭、旧ソビエト圏とブラジル。シルクドソレイユの中でこの二つの国出身のアーティストは圧倒的に多い。ゆえに、彼らの話す言語は必然的に多く耳にする。

    ロシア語は旧ソビエト圏の人々もほとんど話せるため、より多くの人がロシア語で理解しあう。ポルトガル語はブラジルだけじゃなく、南米出身の人だと、元の言語が少し違えど分かり合えるらしい。

    言葉が近いってすごい。

    全体会議やミーティングは英語で行われるとはいえ、契約書とか書類には「ロシア語」と「ポルトガル語」の翻訳が標準でついている。このことからも、社内で多いことがわかる。

    ま、日本語もいつの日か・・・・。

    世界と繋がる感覚がある

    ラヌーバ以外にも、世界各地で同じ会社の仲間がショーをしている。別のショーに移動する仲間もいるし、反対にラヌーバに移動してくる仲間もいる。

    引っ切り無しに仲間たちが世界で入れ替わっていく。たった3年でも、たくさんの仲間を迎えて見送ってきた。

    ある人は、サーカスの新人賞を受賞して有名人になった。ある人は、自らサーカスカンパニーを立ち上げてブラジルで活動中。ある人は、別のショーでキャラクターを演じている。

    一期一会、どこかで頑張ってる仲間が居ると思うと、世界と繋がっているような感覚になる。

    学校みたいな場所

    毎日、命がけでショーをしている場所ではあるけど、ここはなんか学校みたい。

    たくさんの仲間と出会って、喧嘩して、叱られて(笑)変な言い方だけど、ラヌーバっていうクラスに入ったような感覚。

    だからこそ、仲が良いし信頼関係がある。同僚ってだけじゃない何かがアーティスト同士にある。

    高校だと3年で卒業しちゃうけど、もう少しだけ、ラヌーバ学級で愉快な仲間と過ごしていたい。

    ■関連記事
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