パフォーマンスの哲学

コミュニケーション力は「人見知り」だからこそ、高められる

こんにちはー。縄跳びパフォーマーのまっちゃん(@macchan8130)です。

ステージ上ですご技を披露するだけがパフォーマンスじゃありません。とくに客席との距離が近い現場では観客といかにコミュニケーションをするか?が重要なポイントになります。

もちろんコミュニケーションといっても会話を楽しむわけではありません。いかにこちらに集中を向けてもらい、ステージを最後まで完観してもらうか?のやり取りです。

構成力とはなにか?「みんな初めから最後まで見てる」は幻想

2016年4月1日

実はここには人見知りだったことがプラスに働いてると思うのです。

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人見知りは顔色を気にしすぎる

人見知りの人は相手が何を考えているかをいつも心配しています。またうまく感情を表に出せず、どうコミュニケーションを取ればいいかが分らない。ようは不安なんですよね。

人見知り

子供が知らない人を見て、恥ずかしがったり嫌ったりすることである。大人の場合は「内気」・「照れ屋」・「はにかみ屋」・「恥ずかしがり屋」の言葉をあてるのが標準的であるが、現在は「人見知り」という言葉を大人についてもよく使う。また、最近ではコミュニケーション、人付き合いが苦手なこと、知り合いや顔見知りの前で自由な感情を表現できない事、を表す用語として使うこともある。
出典:ウィキペディア:人見知り

どう思われてるのか、どう見られているのか。

いつでも相手の顔色を伺ってしまうため、うまく会話キャッチボールができず、シドロモドロになってしまいます。

かくいう自分も人見知りでした。

初対面の人と楽しく話をできるようになったのは、人見知りを逆手に取ったノウハウを身に付けてからです。

顔色を伺えるのは、一つの才能である

人見知りでも知人や友人なら問題なく会話ができますよね。でも初対面の人だとうまくキャッチボールができない。

これ「選択しながらの会話」をしてるからなんです。

自身の一言が相手にどう聞こえるのか。本当にこの言葉が適切なのか。はたまた相手を傷つけていないのか。こんな風なことを頭のなかでグルグル回転させてしまい、気付けば会話のキャッチボールに置いて行かれる。

すると周囲からは「恥ずかしがり屋」「内気」と認識されてしまいます。

でも、相手の顔色を伺えるのは一つの才能だと思うんですよ。

相手の顔色とは広い意味で「場の空気」を指します。つまりその空間を支配する雰囲気を察知する能力が高いことを意味してるんです。

場の空気を読めるからこそこの瞬間、このタイミングで最適な答え(=返答・リアクション)への判断基準を得ることができるですよ。あとは基準に照らして素早く最適解を選び出すだけ。

つまり人見知りの人は「基準に対する解を複数見つけるトレーニング」をすれば、人よりも高いコミュニケーション力を発揮することが出来るんです。

コミュニケーションは大喜利と似ている

場の空気を読むことができ、基準を見つけることができた。あとは最適解を当てはめるだけです。

ではどうやって複数の選択肢を見つけるか。これ、大喜利と同じように考えるのがオススメです。

例:「なんか、熱っぽいわー。」の返し

1.「大丈夫?」と相槌を打つ
2.「薬とか持ってる?」と話を拡げる
3.「寒気は?」と、無言でジャケットを渡す
4.「冷えピタ」と書いたメモ紙を「はいこれ!」と渡す
 etc…

後半の2つはハードル高いですけど、こんな感じで複数の選択肢を頭に浮かべます。あとは場の空気を読んで得た基準に照らして、一番良いものを瞬時に選び出します。

自分はパフォーマンス中、このやり取りを身体を使って常時やり続けてます。

いまのウケたから次はこれ・・・あ、スベったからこの一発で挽回しよう・・・少し空気を収める雰囲気に・・・お客さんの間がゆっくりだから、拍手ポイントを分かりやすく・・・

こんなことをステージで繰り返してます。だからこそ、パフォーマーにはコミュニケーション力が重要だと考えてるのです。

たまにはスイッチを切って休憩も

人見知りは才能です。もしあなたが人見知りだったならチャンスですよ。それはあなたの強みですから。

でも、こんな風にコミュニケーションを続けていたらけっこう疲れます。常に空気を読んで、選択肢を出して、選んで・・・もうね、気づくといつも気疲れしてるような状態に。

スイッチを切ってると「あれ?疲れてる??」と言われます。でもこっちが素の状態。テキパキと会話のキャッチボールをして、下らないことの一つも言ってるときって、実はスイッチONの状態なんです。

あなたもスイッチを入れるタイプの人見知りだだとしたら、気付かないうちに疲れてるかも。

ぜひたまにはスイッチをオフにして休憩してくださいね。