ヒザの痛みと怪我

セルフマッサージには「限界」があるので、効果的な道具を使おう

こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

シルクドソレイユ時代、自分は膝の怪我に悩まされてきました。一日二回、週に五日、年間で約480回。これだけの数の公演に出ると、いくら鍛えていても身体も悲鳴を上げるんですよね。

縄跳びなのジャンプします。しかも高いジャンプをします。すると膝に負担がかかって「ジャンパー膝」になったり、着地を失敗すれば「半月板損傷」なんてことにも。

怪我を防ぐには、やはり日々のケアが重要。とくに自分は下半身のマッサージとストレッチには、かなり力を入れていました。

身体にケアには二種類ある

身体のケアにも大きく二つの種類があります。ひとつ目はエクササイズで筋力を使って保護するというもの。いわゆる補強運動というやつです。

筋肉は動くためだけのモノじゃありません。正しい動かし方を知ることで、関節や靭帯への負担を軽減できるのです。そのためには筋肉に正しい動きを教え、実践でも無意識に動けるまで落としこむ必要があります。

また筋肉を正しくつければ関節や靭帯を保護する役割もあります。よく体操選手が筋トレをしてますが、あれは身体を守る意味も含まれるんですよ。

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二つ目は疲労した筋肉の緊張をほぐし、リセットする方法。マッサージやストレッチはこちらに含まれます。

どれだけ筋肉を上手に使っても、動いていれば疲れるものは疲れます。そして疲労が貯まれば筋肉は緊張し、思ったような動きができなくなる。さらにはコリで血流が不足して筋肉が固くなり、逆に怪我を誘発してしまうことも。

保護できる分は保護する。そして、運動で使った分はちゃんとリセットする。両輪が揃って、はじめて身体のケアなんです。

セルフマッサージの限界

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筋肉をほぐすのにやるのが「セルフマッサージ」ですよね。足やら肩やら、モミモミしてほぐします。

でもこれ、身体の部位によってかなり制限があるんですよ。きっと足は一番やりやすいです。両手が届きますし、ほぐしたい場所が目で見えます。でもこれが背中だったらどうでしょうか?肩ぐらいまでは腕が届きますが、腰や背中の中央部分は無理ですよね。

また指で圧力を加えるにしても、慣れてないとどのぐらいの強さで押したら良いか分かりません。なによりどこを押したら良いかも曖昧ですよね。

道具を効果的に使おう

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シルクドソレイユ時代、自分はマッサージに道具を使っていました。周りのアーティストも、ほぼ全員が道具でマッサージをしてるんですよ。

なぜなら、指や手を痛めてしまえばパフォーマンスに影響するからなんです。筋肉を解すのには強い力が必要です。

太ももとか、押してる指の方が負けそうです。それでもシッカリ押さないと効果は薄くなってしまう。かといって無理に押し続ければ、突き指や捻挫の恐れがあるんです。

なのでみんな「道具」を使うんですよ。セルフマッサージに道具は欠かせません。

まずはこれですね。ストレッチポール。


リンドバーグ ストレッチングクッションPRO・ロング(98cm)ネイビー

円柱の上に乗って筋肉をほぐします。シアターにはこれがいくつも置いてありました。トレーニングルームにいくと、誰かしらがこれでマッサージしてるんです。

ただ欠点は痛いこと。体重を乗せて筋肉をほぐすので、初めての人は痛みでビックリするかも。背中や肩の凝りをほぐすのには最適なんですが、ちょっとだけ心の準備をしてください。

まぁ、アーティストにはこのぐらいの刺激が必要なんですけどね。

あと自分が愛用していたのは、この「タイガーテール」です。


タイガーテール/TigerTail-トリガーポイント&筋筋膜リリース・マッサージローラー /携帯用ミニモデル(30cm)

中央部分がローラーになっていて、両端を握って前後に動かします。

ストレッチポールと違い自分で強さを調整できます。またローラーに部分が細いので、より細かく筋肉をほぐすことが出来ます。

特に体重の乗せにくい「ふくらはぎ」や、前後左右それぞれの筋肉をほぐしたい「太もも」には効果抜群です。自分もはじめはシアターの備品で使っていたんですが、あまりに効果的なんで個人的にも購入しちゃいました。

さらにいうと、ストレッチポールは大きくて持ち運びができないんです。でもタイガーテールの大きさは携帯用で30cm。旅行先のホテルやちょっとしたバックの中にも入るサイズで、自分はいつも持ち歩いていました。

おわりに

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身体のケアはアスリートやパフォーマーだけでなく、本当は誰しも考える必要があります。

事実、ガッツリ運動してる人よりも長時間デスクワークの方が筋肉は凝りますからね。ひどい肩こりや腰痛は、こうした「長時間の同じ姿勢」が引き起こすのです。

筋肉を動かすエクササイズとマッサージのリラックス、もちろん両方が揃えば理想的です。ただ運動してる時間が取れない…という方が多いと思います。

道具を使ったセルフマッサージで筋肉をほぐすだけでも、随分と楽になりますよ。